2016.07.08 Fri UPDATE CULTURE

話題の人物を直撃! スペシャルインタビュー
EXILE AKIRA

話題の人物を直撃! スペシャルインタビュー<br>EXILE AKIRA

『Men’s JOKER』8月号の表紙を飾ってくれたEXILE AKIRAが、誌面でのインタビューでは語り尽くせなかったテーマについて、本サイトで特別公開! 重要な役どころで出演する映画『HiGH&LOW THE MOVIE』と、その「HiGH&LOW」プロジェクトの今後の展開、そしてHIROから受け継いだ“EXILE魂”について話を聞いた。

 

――「EXILE TRIBEで映画を作る」という構想はHIROさんの中で以前からあって、AKIRAさんもその話は耳にしていたそうですね。

「HIROさんは生粋の映画ファンで、数多くの作品を観てきた経験から、『LDHのアグレッシブさを活かすには、ストリートから発信するストーリーがいいんじゃないか』という話を以前からしていましたね。そこで僕らも話に加わって、『男って子供の頃から仲間内での関係性が変わらないよね』『コイツとコイツが闘ったらどっちが強いんだろう?という話には少年心がくすぐられるよね』みたいな会話をしていて、最終的に『男のロマンが詰まった映画を作ろう』と決まったんです」

――AKIRAさんは『HiGH&LOW THE MOVIE』で琥珀という役を演じるにあたって、映画版は衣装が自前だったり、「左目が青い」という設定をご自身で考えたりと、さまざまな提案をしたそうですね。

「自分のヴィジュアルもそうですが、家村会という組織の会長役を務めた中村達也さんは、自分がどうしても共演したかったので、『中村さんにオファーしてください!』とプロデューサーにお願いをしました。HIROさんも『ぴったりだね』と言ってオファーをしてくれて、中村さんも本当に素敵な方で、快く出演してくれました。そうやって作品に関われた部分も含めて、今回の映画は本当にやりがいがありましたね」

――また劇団EXILEの鈴木伸之さんが大食いキャラだったり、三代目J soul brothersの山下健二郎さんがムードメーカー的な役柄だったりと、実際の本人のキャラクターも『HiGH&LOW』の世界には反映されていると感じました。

「HIROさんはLDHのひとりひとりをしっかり見ているので、その人自身の特徴を活かしている部分はありますね。『AKIRAだったら、こういうパワーの出し方をするキャラクターがいい』というように、俳優としての一面もちゃんと見てくれて、それがキャスティングに反映されているとも感じました」

――映画『HiGH&LOW THE MOVIE』は、ドラマで続いてきたストーリーの集大成的な内容になっているそうですね。

『HiGH&LOW』シリーズの集大成になるので、ここでブチかまさないと今までのすべての努力が水の泡になってしまうと思い、必死で演じました。とにかく、男たちはなぜそこまでして必死に闘うのかということ、そして闘いの向こう側に描かれている、男たちが仲間を思いやる気持ちや絆の強さを、少しでも感じてもらえたら嬉しいです」

――ドラマのシーズン2の最初では、強さと優しさを兼ね備えたリーダーだった琥珀が、この映画では悪を象徴するようなキャラクターになっていますね。

「琥珀にとっては『仲間がいること』『仲間らと強い絆で結ばれていること』が、本当に大切でした。彼は仲間から生きる力をもらっていたし、そこに初めて自分の居場所を見つけられた人間でもあった。だからこそ、幼馴染みのメンバーが引退し、みんなが離れていったことが受け入れがたかったんだと思います。その小さなボタンの掛け違いがエスカレートして負の連鎖が起こり、最終的には映画のような闘いが生まれてしまった。ただ映画では、拳を通してのぶつかり合いの先に生まれる絆や、愛情、未来も描かれているので、今後の『HiGH&LOW』のプロジェクトを考えるうえでも、凄くワクワクしてもらえる内容だと思います」

――では『HiGH&LOW』の世界がこの先にどうなるかは、まだ決まっていない部分もあるのでしょうか?

「自分たちの発案次第で変わる可能性もありますね。プロデューサーのHIROさん自身が、『琥珀ってこの先はどうなるの?』と僕に聞いてきたりと、この先の展開を楽しみながら考えていますから(笑)。でも今回の映画で、HIROさんは凄いプロデューサーだと改めて感じましたね。『HiGH&LOW』に関わっているLDHのメンバー・スタッフは、LINEグループで情報を共有しているんですが、HIROさんは撮影のある日は朝イチで毎日『今日の撮影の人、頑張ってください』とメッセージを送ってくれる。アクションやスタントがある日は『事故やケガのないように気をつけてください』と言葉をかけてくれましたし、映像の編集にも立ち会ってズバズバと意見を言うんです」

――出演者やスタッフのサポートをする一方で、ダメなことはダメと言うわけですね。

「自分が描きたいビジョンのために闘う人ですし、『後ろのセットの雰囲気が違う』『エキストラのあの人の走り方が強そうじゃない』というように、細かな点までチェックしていました。全体を調整してまとめるだけでなく、さまざまな事情で意見を言うのが躊躇される場面でも『もう一度撮り直そう』と言える人なんです。この作品ではHIROさんの指摘から、エキストラ数十人の衣装を一からスタイリングしなおしたこともあり、映画作りの原点にある熱意を改めて思い出させてもらいました」

――LDHのメンバーは、HIROさんを中心に固い絆で結ばれているように見えます。AKIRAさんも後輩といっしょに食事に行くことが多いそうですし、『ROAD TO HiGH&LOW』の舞台挨拶に登場した後輩に、劇中のシーンの再現や一発ネタをムチャぶりしたという話も印象的でした。

「岩ちゃん(岩田剛典)や鈴木(伸之)、青柳(翔)とはしょっちゅうメシに行きますし、この映画に出ているメンツはもちろんみんな仲がいいですね。何をするでもなく、ただいっしょにつるんでいる仲間という感じです。でも一方で、人に対する礼儀や、仲間をリスペクトする気持ちは、仲がいいからこそ大事にしたい。それがHIROさんの“イズム”だし、先輩たちが受け継いできたもの。そのEXILE魂は、どんな仕事をする上でも芯になるものだと思うので、自分の背中を通して下の世代にも伝えていきたいですね」

 

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EXILE AKIRA
■プロフィール 1981年、神奈川県生まれ。16歳でダンスを始め、2004年にUSA、MAKIDAIらと「RATHER UNIQUE」のパフォーマーとしてデビュー。’06年にEXILEに新加入を果たす。その後、俳優としても活躍。初主演映画『ちゃんと伝える』(園 子恩監督)で第19回日本映画批評家大賞新人賞を受賞。主な出演映画に『精武風雲』(アンドリュー・ラウ監督/第67回ヴェネチア国際映画祭オープニング作品)、『アンフェア the END』(佐藤嗣麻子監督)、主なドラマ出演作に『ハニー・トラップ』『GTO』(ともにフジ系)、『江~姫たちの戦国~』(NHK)などがある。来年公開の映画『たたら侍』へも出演が決定している。

 

 

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