高級時計を選ぶのは、とどのつまり自分のこだわりを見つめ直す良い機会だと思う。何を基準にするのか、譲れない条件は何か、そしてどんな自分になりたいのか。まだ白紙だという人は、今回紹介する視点から紐解いてみてはどうだろう。
【譲れない条件】シンプル三針でON&OFFをスマートに
どんなシーンにも合い、飽きることなく、いつかは受け継げる時計。その条件に見合うのは、三針モデル以外にない。三針モデルとは、長針・短針・秒針の3本の針しかない時計のこと。純粋に時を刻むことを目的とした時計は、ビジネスからカジュアルまであらゆるシーンになじんでくれる。しかし、シンプル=単純ではない。シンプルゆえに奥深く、ムーブメントの精度、文字盤のデザイン、素材の質感など、細部の妙が問われる。歴史の長い名門の多くが、三針をフラッグシップモデルと位置付けているのはそのためだ。
1940年代 航空時計は男の鉄板
1996年に日本限定モデルとして登場した356.FLIEGERをベースに、伊勢丹が限定別注。’40年代のパイロットウオッチを想起させる、ヴィンテージ顔が魅力。29万円[356.FLIEGER.ISETAN](ホッタ)<写真右>
SINN OFFICIAL WEB SITE | ジン オフィシャル サイト
質の高さをとことん追求
性能を三針の真髄とするならやはり国産は外せない。日本製キャリバーや端正なバーインデックスが日本らしい侘び寂びの美意識を表現。40万円[SBGR289](グランドセイコー専用ダイヤル)<写真左>
[SHOP LIST]
ホッタ/03-6226-4715
グランドセイコー専用ダイヤル/0120-302-617
Photo:AKIHIRO SAKAI 〔SEPT〕 / Styling:KOUICHI MATSUHIRA / Text:MASAFUMI YASUOKA