2019.07.12 Fri UPDATE FASHION

生きづらさから抜け出すヒントを見つけた…。世界一周した坂田ミギーが伝えたいこと。

彼女が見つけた幸せに生きるための「気づき」とは。

「がんばったら幸せになれる」と信じて努力し続けてきましたが、どうやらがんばる方向がちがったようです。

旅に出る前、わたしは社畜だった。

朝から深夜まで働き、寝て起きてシャワー浴びたら、また仕事。

裁量労働制という名の、残業代の出ない定額働かせ放題システム。定額で使い放題なのは、データ通信量だけにしていただきたい。

とはいえ、がんばっていればチャンスはもらえるし、貧乏性なうえ使う暇がないので、勝手に多少の貯金はできた。

過労気味でも、一生懸命に働き続けることが正しい道だと信じていた。仕事で成功すれば幸せになれる教の信者だったので、それはもう必死に働いて。だって、幸せになりたいじゃない? 幸せなんて、どんなもんか知らんけど。

小さな広告制作会社から、憧れのクリエティブエージェンシーに入れてもらえ、著名なクリエイターと働かせてもらい、賞を獲らせてもらっては、少し出世して、大きな案件を担当させてもらって。
次の目標、またその次の目標と走り続けてきたのに、何年走っても、どんなにがんばっても、日払いの達成感はあれど、幸福感はなかった。

成功しない努力は、まだ努力とはいえない。

先人たちのそんな言葉に脅迫されて、さらに働いた。
そうして数年が経ち、増える一方の仕事に埋もれていた、ある日。

オフィスに3日連続お泊まり中だった、自分の異変に気がつく。うれしくも悲しくもないのに、涙が止まらない。視界が滲んで、エクセルが読めない、使えない。エクセルのせいかと思ったが、フォトショップでも、ワードでも、結果は同じだった。

それから、さらに数日後。
変なものを食べたわけでもないのに、吐き気がした。
トイレで吐いてびっくり。便器が真っ赤。

「なんじゃこりゃぁぁああ」と、松田優作氏の名セリフが思わず口から出てしまう。わずかにボケられる余力はあれど、これはもう、いよいよマズい。ここまでやってきてたどり着いたのが、幸せどころか、吐血。ドラマか漫画でしか見たことない風景が、現実に、しかも自分に起きている。

このとき、ようやく気がついた。

がんばって働いたら幸せになれるとか、嘘。少なくとも、わたしにとっては。

「このまま自分の価値観が変わらなければ、いつまでたっても幸せは感じられないのでは?」という考えに至り、「だったら、もっといろんな価値観の人々に出会って、見たことのないものを見て、感じたことのない感情に身を晒してみよう」と世界一周の旅に出ることにしました。

見たことないものを見て、したことないことをしてみよう。知らない感情で自分をいっぱいにしてみよう。まったくちがう価値観で暮らしている人々に会えば、その空気に身を晒せば、この生きづらさの原因がわかるかもしれない。

世界のどこかに、きっと答えがあるはずだ。

旅の初日、中国の北京で、ブログ「世界を旅するラブレター」を立ち上げました。

最初は友人だけしか読んでいないブログだったのですが、地道に更新していったところ、次第にたくさんの読者さんが来てくださるようになり……世界一周ブログランキングでも、上位にランクインするようになりました。

自分が旅して出会った『気づき』をシェアすれば、それは誰かの『気づき』になれるかもしれない。

誰かの背中を押したり、新しいことをはじめるきっかけになれるかもれない。

そのことを教えてくれたのは、読者のみなさんでした。

ありがたいことに、紙の本にしてお届けできる機会をもらいましたので、ぜひ多くの方に読んでいただきたい。そして、本のなかから、それを読むあなたのなかから、『気づき』や、新しいきっかけを見つけてもらえたらと願っています。

旅に興味がない方にも振り向いてもらえるような、旅に出たい方の背中をそっと押せるような、そして旅に出られない方とは、この本で一緒に旅ができるような、そんな本です。

旅の内容を少しご紹介します。
●ギリシャのヌーディスト・アイランドで、全裸のテント暮らし。
●禁断の王国と呼ばれるムスタン王国で、本物の王子さまに謁見。
●ケニアのスラム街で、地元アーティスト集団と連日、密造酒を飲みまくり。
●ナミビアの先住民と交流するために、半裸でコスプレしたら、このあとゴミ袋に入るはめに。
●南アフリカの奇祭「アフリカバーン」で、人生に開眼。
●ペルーのアマゾンで、強力な幻覚剤アヤワスカを飲んでシャーマンの儀式に挑んでみたり。
…etc

こんなハチャメチャな旅の話、なかなか無いぞ!

縁あってこの本をお手にとってくださったあなたに、よき読書の旅路を贈れることを願って。

 

『旅がなければ死んでいた』
著者:坂田 ミギー


Amazonで購入

失恋と過労で、心身ともに瀕死……命からがら出発した、アラサー・独身・彼氏なしの世界一周ひとり旅。行き詰まり・生きづらさを感じているすべての人を、打開と気づきの旅路へと連れていく奇跡の旅行記。
やりがいのある仕事、好きなものに囲まれた暮らし。不満はないのに不安になるのは、生きにくさを感じるのはなぜなのか。過労で吐血し、心を病み、恋人にフラれる。
どんなに努力しても幸せになれないことに疑問をもち、逃げるように日本を飛び出した。
「自分と違う価値観で生きるひと」に出会う世界一周の旅で、彼女が見つけた幸せに生きるための「気づき」とは。

●モンゴルでは乗馬を習い、トナカイ遊牧民を探しに山を越え、谷を越え、尻が割れ。
●ギリシャのヌーディスト・アイランドで、全裸のテント暮らし。
●禁断の王国と呼ばれるムスタン王国で、本物の王子さまに謁見。
●チベットの聖地カイラス山で、天空の曼荼羅に出会う。
●ケニアのスラム街で、地元アーティスト集団と密造酒を飲みまくる日々。
●ナミビアの先住民と交流するために、半裸でコスプレした結果、ゴミ袋に入れられて。
●ブラジルのUFOが飛来するスピリチュアルな街でもハプニングに巻き込まれる。
●ペルーのアマゾンで、強力な幻覚剤を飲んでシャーマンの儀式に挑む。
●アメリカではおっぱい丸出しで自転車に乗り、数千人の全裸集団と街中をパレード。

そして世界一周の最後の街・ロサンゼルス。誰もが予期しなかった旅の結末が訪れる。

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