2018.02.19 Mon UPDATE FASHION

オーセンティックなエル・エル・ビーンのハイテクな1着 春のアーバンアウトドア計画「モノトーンカラーのシェル編」

街で機能派ウエアを着こなす「アーバンアウトドア」のスタイリング。そこに使えるモノトーンカラーのシェルパーカは、「渋いですね!」と評価されるブランド選びでいきましょう。

17日に公開した記事ではカナダの<セブンメッシュ>を紹介しましたが、今回はアメリカの<エル・エル・ビーン>です。同じ北米生まれのブランドなのですが、趣きはガラリと変わります。新鋭の<セブンメッシュ>に対し、こちらは古豪中の古豪。なんてったって、1912年設立ですからね。100年超えのブランドです。「美しすぎる海女」のような例えをするなら、「レジェンドすぎるアウトドアブランド」。ジャンプ界のレジェンド、葛西紀明選手もびっくりです。「ボート・アンド・トート」や「ビーンブーツ」のように歴史あるアイテムが有名で、どちらかというとホッコリしたイメージのブランドですね。
 

 
最近では、1987年に使われ始めて’90年代に大人気だったカタディンロゴ(アメリカ東部、アパラチアントレイルの北端にあるカタディン山を描いていてレトロな雰囲気!)が一部のアイテム(http://www.llbean.co.jp/shop/g/g0SUT721000/)で復活してたりもして、やはりクラシックな文脈で語られることの多いブランドです。

そんなブランドイメージを気持ちよく裏切ってくれるのがこちら。

<エル・エル・ビーン>のTEK O2・2.5L エレメント・ジャケット


<エル・エル・ビーン>のTEK O2・2.5L エレメント・ジャケット2万1000円(エル・エル・ビーン カスタマーサービスセンター☎0120-81-2200

「TEK O2(テックオーツー)・2.5L」というのは、素材の名称です。<エル・エル・ビーン>が独自に開発した素材でして、雨などの水を弾いてウエア内に通さず、こもった湿気を外に逃がしてくれます。胸ポケのジップは止水仕様になっていて、生地裏のシーム(パーツとパーツを縫い合わせた部分)はすべてテープで止水処理。脇の下には大きなベンチレーションジップが配されています。
 

 
激しく動いたりして素材の透湿機能だけで追いつかない場合などには、このジップを開けて換気します。

派手めな色使いや多色使いだったりで、アウトドアブランドのシェルパーカはとかくにぎやかな見映えになりがち。それも素敵なのですが、街で浮かないのはモノトーンカラーです。「TEK O2・2.5L エレメント・ジャケット」にもカラーブロックで目を引く色バリが展開されていますが、「アーバンアウトドア」の視点で考えるならブラックをチョイスしておきたいところ。

<エル・エル・ビーン>のオーセンティックなイメージを裏切り、ハイテクでクールな1着。しかも、防水透湿素材の高機能シェルパーカとしてはロープライス。かなり渋いです。
 
 
 
Photo:TAKEHIRO HAYAKAWA
Styling:YOHEI SHIBAYAMA
Text:KIYOTO KUNIRYO(NO-TECH)

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