2017.03.02 Thu UPDATE FASHION

スーツをカッコよく着る!ビジネススーツ「色・柄・素材」の基礎知識 1

仕立てやシルエットももちろん重要だが、スーツの見た目の印象をまず第一に左右するのが「色・柄・素材」。ここでは、意外とうろ覚えになってしまっている、それぞれの基礎知識を今一度おさらい。この春夏のトレンドや生地の魅力などを、スーツに精通しているプレスに解説してもらった。

スーツの基礎知識2 生地の種類と代表的メーカーを知る

スーツの基礎知識3 柄と機能性を知る

Color 色

NAVY ネイビー

【右から】
ミッドナイトネイビー
ダークネイビーのことで、シーンを選ばない万能色。ただ、コントラストを効かせすぎたVゾーンは、浮いて見える可能性もあるので要注意。

ネイビー
ワードローブに1着あるとなにかと便利なのが、ベーシックなネイビー。季節を問わず活躍し、コーディネイトが組みやすいのが魅力だ。

アズーロネイビー
ブルーが強めの明るいネイビーで、どこか華やかな印象。ブラウンタイを合わせ“アズーロ・エ・マローネ”で仕上げるのもオススメだ。

ライトネイビー
フェード感のあるネイビーを指し、春夏のスーツに多く見られる。爽やかさに加えてこなれ感も手に入り、洒脱な着こなしを構築できる。

 

好印象を得られる
ネイビーは支持率No.1!

スーツの色の中で今もっとも人気の高いネイビーは、実はトーンの幅が広い。色みが濃いほど落ち着いた印象、淡いほど軽快な印象を与えられる。いずれもネイビーならではの知的さや清潔感を持ち併せており、それがビジネスマンから支持されている要因だ。

 

合わせるタイは「枯れグリーン」がオススメ
春夏はセージと呼ばれる〝枯れグリーン〟のタイが旬。ミッドナイトネイビーは特にそのタイと相性がいいんです。軽快かつ上品に仕上がりますよ。

スーツ7万4000円/シップス、シャツ2万8000円/エリコ フォルミコラ、タイ1万4000円/ブリューワー(すべてシップス 渋谷店)、チーフ4000円/フェアファクス(同・コレクティブ)

 

 

GRAY グレー

【右から】

チャコールグレー
ブラックに近いグレーのことで、グレーの中でもっとも正統派な印象。無地もしくは柄の主張が控えめなものなら、冠婚葬祭にも活躍する。

ミドルグレー
もっとも一般的なグレーがこちら。シックで落ち着いた雰囲気を醸すことができ、スタイリングも一番しやすい。グレー初心者にも最適だ。

ライトグレー
春夏らしい軽快さが魅力のライトグレーは、他のグレーと比べるとやや難易度高め。だが、誠実さに加えて爽やかさや清潔感も演出できる。

グレージュ
グレーとベージュがミックスされた色みで、柔和かつエレガントな雰囲気を放つ。着こなしが大人っぽく仕上がり、周りと差を付けられる。

 

グレーはトーンの違いで
印象がガラリと変わる

スーツの色でもっともトーンの幅が広く、格式高い色であるグレー。信頼感や誠実さもアピールできる、保守的なBIZスタイルには欠かせない色だ。万能なのはチャコールグレーやミドルグレーだが、季節感を意識するなら春夏はライトグレーにもチャレンジしたい。

 

合わせるタイは「ネイビー」がオススメ
春夏にオススメのライトグレースーツには、ネイビーのタイが好マッチ。コーデが引き締まるだけでなく、誠実さをより強調できるんです。

スーツ3万3000円、シャツ6500円、タイ5500円/すべてテーラーフィールズ(同・プレスルーム)、チーフ4000円/フェアファクス(同・コレクティブ)

 

 

BROWN ブラウン


合わせるタイは「グレー」がオススメ

 

落ち着いたグレータイが
ブラウンの品格を高める

ブラウン=オジさんというイメージは今や昔。最近はエレガントなスーツ色として、大人を中心に注目されている。相性がいいタイはシックなグレー。ブラウンスーツの魅力が引き立ち、大人っぽく洒脱なVゾーンに仕上がる。

スーツ2万8000円/スーツセレクト(同・恵比寿)、タイ7800円/ハナビシ(同)

 

 

BEIGE ベージュ


合わせるタイは「ブラック」がオススメ

 

ベージュ×ブラックの
バイカラーで品良く

春夏らしい軽快さを演出するベージュは、ともすればチャラく見えることも。そのイメージを払拭するタイが、ベージュとのコントラストが上品なブラック。ほど良くカジュアルなニット地だと、なおバランスがいい。

スーツ10万円〔2月発売予定〕/トゥモローランド ピルグリム(トゥモローランド)、タイ9000円/フェアファクス(同・コレクティブ)

 

 

BLACK ブラック


合わせるタイは「ボルドー」がオススメ

 

難易度の高いブラックは
シックなボルドーがマッチ

年長者からの評判は分かれるものの、20〜30代から根強い人気を誇るブラック。着こなしをスタイリッシュに導くことができるが、合わせるタイの色が悩みどころ。イチ押しはボルドーで、春夏はやや明るめがベターだ。

スーツ1万9000円/ザ・スーツカンパニー(同・新宿本店)、タイ9000円/アバハウス(同・ラストワード原宿店)

 

 


Column
実はブラックにも種類があった!

同じブラックでもビジネススーツと礼服ではトーンが異なる。ビジネス用はややグレーがかったブラック(左)で、礼服は深みのあるブラック(右)。間違えて普段使いに礼服を選ばないよう覚えておこう。

 

 

[ 教えてくれたのはこの2人! ]

テーラーフィールズ
プレス
木村顕治さん

基礎知識からトレンドまで、スーツのあらゆることに造詣が深い。

 

シップス
プレス
相田正輝さん

スーツスタイルのトレンドをキャッチする敏感さはシップス随一。

 

Photo:HIROAKI KAWATA

Styling:TATSUHITO YONAMINE

Text:KYOKO CHIKAMA

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