BIZスタイルの良し悪しは、足元で大きく左右されると言っても過言ではない。それほど革靴選びは重要度が高いのだ。そこでここでは、あらためて知っておくべき革靴に関する5つの基本にフォーカス。今さら周りに聞けないアレやコレを総まとめで、詳しく解説していこう。
試着の際、絶対確かめておきたいのがかかとのフィット感。商品を傷めない程度に軽く歩いてみて、かかとが浮かなければ大丈夫だ。浮く場合にはサイズが大きすぎるので一度見直しを。
つま先が窮屈だと着用時にグッと疲れやすくなるうえ、靴擦れの原因にもなりやすいので気を付けよう。シューズのデザインにもよるが、基本的にはしっかりとかかとを合わせた状態で1.5cm程度の余裕があるのが理想。窮屈さを感じず、快適な状態で着用できる。逆に余裕がありすぎても歩きにくいので注意を。
国によって変わるサイズ表記。日本で使われるセンチは分かりやすいが、インチ表記だと各国で違いが出るため確認がしづらい。特にUSインチとUKインチは混同しやすいので、購入の際はチェック漏れのないように。
大半の人がサイズ(=足長)をベースに靴を選んでいると思うが、自分のワイズも併せて知っておくとなお良し。靴選びやオーダーの際の指針となる。
※早見表の数字はあくまでも目安です。ブランドや靴のタイプで表記が変わるケースもあるのでご注意下さい。
中底に貼り付けたリブと呼ばれる布テープに、アッパー、裏革、ウェルトを縫い付ける製法で、最初は硬いが足なじみが良い。また、ソール交換可能なのでコストパフォーマンス面でも◎。
アッパー、裏革、中底、ソールを一度に出し縫いする製法。イタリア靴に多く見られ、ソールの返りが良く軽快に履けるのが美点。コバの張りを抑えドレッシィに作れるのも魅力のひとつ。
左のようにかかとが立体的なカーブを描いているモデルは、フィット感良好で履きやすい。仕立ての良さを表すひとつの目安と言える。
着用時には見えない中敷きや裏地。それらに本革を用いているモデルは、大半が良靴だ。安価な合皮に比べ吸湿性が抜群に良い。
トレーディングポスト青山本店 店長
村井久哲さん
米国&欧州のブランドやオリジナルを扱う人気靴店で店長を務める一方、買付けにも携わる。ビジネスシューズに関する知識は随一だ。