正月の箱根駅伝には「山の神」が現われますが、<サロモン>というブランドは言うならば「雪山の神」です。1947年にアルプス山脈に位置するフランスのアヌシーという町でノコギリとスキーエッジを作る工場としてスタートして、1966年には世界初の自動リリース機能を持つビンディングを開発。その後は世界初のリアエントリータイプのスキーブーツだったり、ワールドカップの表彰台を独占するスキー板だったりで成長を遂げて、’90年代にはウィンタースポーツ界のNo.1ブランドに昇りつめました。
そんな<サロモン>ですが、1993年にはハイキングシューズの発売を開始しています。今冬は、これまでに積み重ねてきた数々のテクノロジーを集積しつつ、「雪山の神」として原点回帰を果たしたかのようなニューモデルを生み出しました。
<サロモン>のスノークロス 2 CSWP ノクターン2万円(サロモン/アメア スポーツ ジャパン☎︎03-6831-2718)
「スノークロス2 CSWP」のベースになっているのは、<サロモン>が生んだトレイルランニングシューズの名作「スピードクロス」です。今作のアッパーは、くるぶしまで覆うゲイターと一体化したデザインへと進化。クイックレースの採用によってスピーディに着脱できるアッパーが、止水ジップ付きのゲイターでカバーされているのです。このゲイターには、<サロモン>が自社開発した防水透湿メンブレンのクライマサロモン ウォータープルーフが仕込まれています(モデル名の「CSWP」というは「CLIMA SALOMON WATER PROOF」の頭文字)。深いラグが特徴で湿った路面でも強力なグリップ力を発揮するアウトソールのプレミアム ウェット トラクション コンタグリップも<サロモン>独自のもの。つまり、完全防水仕様の全天候型ランニングシューズとして雪上の走りにまで対応するというわけです。これぞまさに、「雪山の神」の面目躍如。
Photo:TAKEHIRO HAYAKAWA
Styling:NAOYA KANAI
Text:KIYOTO KUNIRYO(NO-TECH)