スニーカーには興味がないという人であっても、きっと「エアフォース 1」という名前は聞いたことがあるでしょう。アメリカ大統領専用機を由来とするネーミングで1982年に登場したバスケットボールシューズが「エアフォース 1」です。NBAではラシード・ウォーレスが履き続けていましたね。足首部分のストラップをキチンと留めず、後ろにダラリと垂らしたままでプレイするという型破りなスタイルが思い出されます。<ナイキ>は、彼のために「エアフォース 1 シード」という特別なモデルを用意していました。
こちらの「エアフォース 1」もラシード・ウォーレスの愛機に負けず劣らず特別で型破りです。
<ナイキスポーツウェア>のナイキ SF エアフォース 1 MID 1万8000円(ナイキ カスタマーサービス☎0120-6453-77)
SFというは、Special Fieldの略称。レザーとバリスティックナイロンのコンビになったアッパーにミリタリー調のディテールを取り入れ、機能性を高めながら「エアフォース 1」の未来形を志向しています。ラシード・ウォーレスが垂らしていたストラップは、バックルが付いて軍の装備品を思わせるルックスにチェンジ。ヒール部にはループを使って素早く開閉できるデュアルジッパーがプラスされて着脱を容易にしています。
かかとの外側には下記の2行で始まる文字群が配されていて、ミリタリーウエアに付いたタグを思わせる演出となっています。
URBAN UTILITY FTWR
TYPE : SF AF1 MID
まさに今作の方向性を指し示しているのが、「アーバンユーテリティフットウエア」というワードです。ストリートのカルチャーと密接につながって時代を超えて愛され続けてきた「エアフォース 1」がスペシャルなフィールドへと進軍した意欲作。現在、「SF エアフォース 1」のシリーズには多彩な顔ぶれがラインナップされているので、改めてご注目ください。
テクニカルファウルの数が多く、審判に激しく詰め寄るシーンが印象に残っているラシード・ウォーレスは「Ball don’t lie(ボールは嘘をつかない)」という名言も残しています。かつての相棒の進化に対しては、どんな言葉を発するのでしょうか。
Photo:TAKEHIRO HAYAKAWA
Styling:NAOYA KANAI
Text:KIYOTO KUNIRYO(NO-TECH)