2018.03.08 Thu UPDATE FASHION

革靴の汚れや傷をケア!プロが教える冬物メンテナンス術

徐々に春物が店頭に並んでいるものの、まだまだ冬物の出番が多いこれからの季節。冬の折り返し地点である今の時期に、それらの汚れを一度チェックするのがオススメだ。自宅でできる冬物のメンテナンス方法を伝授する。

Photo: YUTA KONO/Styling: TATSUHITO YONAMINE/Text: KYOKO CHIKAMA

 

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「レザーシューズ」の汚れや傷をケア

 

Before

 

After

 

STEP1

シューキーパーを入れてケアをする

最低限必要なのが、サイズに合った木製のシューキーパー。一足に対し、一台用意するのが鉄則だ。お手入れする時も形状を整えたままケアすることができる。さらに靴紐も付けたままの状態で行なうのがオススメだ。ワックスなどが靴紐に付くことで、キレイに蘇らせることができるからだ。

 

STEP2

ブラシを使って全体をブラッシング

ブラッシングで汚れを落とし、レザーを平滑にする。ブラシは素材に優しい柔らかな毛質の馬毛、汚れを落とす効果が高い硬い毛質の豚毛のどちらかで。

 

STEP3

クレンジングローションを全体に拭う

これはレザーをクレンジングする効果がある。ちなみに長期保管する場合は、この工程が終わった状態がベスト。ブラッシング後の乾拭きも忘れずに。

 

STEP4

防水スプレーはここで行なうのが◎

フッ素系の防水スプレーを繰り返し吹きかけ、半缶くらい使って浸透させる。いっぺんに吹きかけないのがコツ。防水が必要ない場合は省略してもOK。

 

STEP5

デリケートクリームでオイル補給

乾拭き後、デリケートクリームをクロスに取って塗り込む。デリケートクリームは化粧水の役目を果たし、栄養を補給してレザーの肌を整えてくれる。

 

STEP6

靴の色に合ったクリームを入れ込む

クリームを入れ込む前に乾拭きを。顔料ではなく、染料が入ったクリームを選ぶこと。前者は表面に乗るだけだが、後者はレザーにきちんと入るからだ。

 

STEP7

屈曲しない部分のみにポリッシュを

豚毛ブラシでレザーを平滑にしてから、ポリッシュを塗り込む。つま先や甲まわり、かかとのみに行なうのがポイント。乾拭きしたらアッパーは完成。

 

STEP8

コバインキをコバ部分に塗り込む

劣化しやすい部分だけに、コバインキを塗るだけで見た目がガラリと変わる。ちなみにコバの汚れ落としは、STEP2でしっかり行なっておくこと。

 

ケアに必要なアイテム


デリケートクリーム
レザーに栄養を与えてヒビ割れを防ぎ、美しい艶と風合いを保つ効果がある。2200円/サフィール

 


防水スプレー
カーボンテクノロジーを活用した防水スプレー。トゥなどの屈曲面にも効果抜群。2400円/コロニル

 


クリーム
ビーズワックスなどで構成されている。靴に合った色を選ぶと補色の効果も期待できる。2000円/サフィール

 


クレンジングローション
油性・水性の汚れをしっかり落とすことが可能な艶革専用ローション。2500円/ブートブラック

 


豚毛&馬毛ブラシ
硬さに差があり、どちらの素材のブラシを選ぶかはお好みで。〈右から〉豚毛900円、馬毛1300円/ともにダスコ

 


コバインキ
耐候性に優れた染料を採用している。塗った後の仕上げの乾拭きも忘れずに。800円/ブートブラック

 


シューキーパー
丈夫で吸湿性の高いカバ材製。シューズの形状はもちろん、湿度も適切に保つ。5800円/キングヤード

 


ポリッシュクリーム
ポリッシュとはワックスのことを指す。レザーに上質な光沢と保革効果を与える。1000円/サフィール

 

●上のケアアイテムの問い合わせはすべてワールド フットウェア ギャラリー銀座店へ

 

教えてくれたのは…


ワールド フットウエア ギャラリー
神宮前本店 店長
日高竜介さん
シューズに関するあらゆる知識をもつ頼れる兄貴的存在。今回も正しいシューズのメンテナンス方法を詳しく、かつ丁寧に伝授してくれた。

 

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