Dream Amiのニューシングル「アマハル」が、4月18日(水)にリリースする。そこで今回、本誌(4/9発売のメンズジョーカー5月号)の連載企画『今月の音楽のハナシ。』でご紹介した内容とは別に、お伝えできていない制作秘話、彼女の素顔なども迫ってきたので、追加でご紹介します!!
写真/中野埋、スタイリスト/後藤則子(Post Foundation Inc.)、ヘアメイク/福田翠(Luana)、取材・文/伊藤千尋
――まずは、昨秋の単独ツアー「Dream Ami 1 st. Live Tour 2017 ♡ Re:Dream」お疲れ様でした!はじめてのソロツアーということでしたが、ご自身で振り返ってみていかがですか?
Dream Ami とにかく大変でした。それは物理的な大変というよりかは、メンタル的に大変でした。もちろん、人生イチした緊張した瞬間だったというのもありますが、どのような状況でも冷静でいなければならないという難しさを痛感しました。自分のために来てくだった方の前でパフォーマンスさせていただくというのは本当に貴重な経験でしたし、改めてありがたいなと感謝の気持ちでいっぱいでした。だからこそ、「みんなのために自分が今できることを精一杯やりたい」と思いました。言葉じゃ表現できないですけど、あの会場でしか交わせないコミュニケーションみたいなものがあった気がして、ファンの方との絆がより一層深くなったかなと思います。
――インスタグラムで拝見したのですが、E-girlsのメンバーもツアーを観に来てたみたいですね。
Dream Ami はい!ライヴが終わった後、メンバーそれぞれ感想をくれて、「みんな感動して泣いていましたよ!」って言われたときは、素直に嬉しかったです。
――ファン、そしてE.G.familyメンバーとの絆を再確認した瞬間ですね。さて、そんなファン待望の新曲が4月にリリースされるということですが、まずはタイトル曲の「アマハル」からお話を伺います。こちらは、制作前にAmiさんからのオーダーはあったのでしょうか?
Dream Ami まず、春の恋心を歌いたいという話から始まりました。4枚目のシングル「早く逢いたい」とはまた違った恋愛ソングにしたいなと思っていました。
――「はやく逢いたい」と比べると「アマハル」の方が少し大人な雰囲気を感じました。曲調もそうですけど、歌詞の中に「あなたと過ごせない平日はただただもう淋しくて」とあるので、平日でも顔を合わせることができる学生ではなく、社会人の女性がヒロインなのかな?と。
Dream Ami そうですね。ですが、「恋愛に年齢は関係ない」じゃないですけど、、年齢感というのはあまり意識していないです。大人だからっていつも大人な判断ができるわけじゃないですし、逆に若くてもすごく冷静に恋愛できる人がいたりしますよね。確かに、「あなたと過ごせない平日は〜」という歌詞があることで、「学生ではなく社会人の女性がヒロイン」という解釈もできますけど、この曲に関しては、あえて“平日は〜”って書くことで、「恋に恋している人の歌じゃないよ」という説得力が出せるのかなと思っています。
――そう言ったメッセージが、この“平日は〜”に隠されているんですね。ちなみに、この「アマハル」の歌詞の中に好きなフレーズはありますか?
Dream Ami サビの「サクラはハラハラすぐに散っちゃって他の花たちが綺麗に咲いている」というのは、情景がハッと思い浮かぶので、はじめて聴いたとき「ステキな一文だな」と思いました。サクラが散ると同時に周りが準備を始めて、自分も次に進まないといけないけどちょっと取り残されているような。自分だけまだそこに追いつけていないという様子が、このフレーズに集約されている感じがします。
――この“ハラハラ”という表現……、実はすごく気になっていたんです。というのも、サクラが散るとき、一般的には“ヒラヒラ”と表現されることが多いじゃないですか?でも、あえて“ハラハラ”と表記することで、ヒロインの焦る心とサクラが散る情景をダブルミーニングで表しているのかな?と。
Dream Ami そうかもしれないです!今度、小竹さんに聞いてみます(笑)。
――お願いします(笑)。ところで、今回のMVはすべてロケ撮影だったんですよね?Amiさんは虫とか平気な方ですか?
Dream Ami とても苦手です!幽霊より苦手です(笑)。
――何かトラウマがあって嫌いになったんですか?
Dream Ami もともと苦手でしたけど、「トラウマがある?」と聞かれれば、あります!小さい頃、お兄ちゃんがセミの抜け殻をしょっちゅう集めていたんです。「よく触れるな」と幼いながらに思っていました。とある日、お兄ちゃんが子供部屋のドアノブの上にセミの抜け殻を並べていたときがあって、それに気付かないでドアを開けてしまったんですよ。その瞬間“バリ”って音が聞こえて、「ぎゃー!」って大騒ぎして……。なので、余計に虫嫌いになりました。今は、夏の公園とかも行けないです。セミの鳴き声だけでも嫌ですね(笑)。
――夏になると、「みんなで虫とりに行こう」というのが恒例行事だった気もしますけど、Amiさんは夏何をされていましたか?
Dream Ami よくお父さんに連れられてキャンプに出かけていました。今は、そういう機会もなかなかないので全然行ってないですけど、今年の夏は車を借りて友達とキャンプに行くのもアリかな、なんて思ってます(笑)。
――楽しそうですね!……さて、お話を戻しまして。今回の「アマハル」ですが、現在放送中の新CMブルボン“おいしいココナッツミルク”のテーマソングにも起用されていますよね?楽曲提供に加え、Amiさんご自身も出演されていますが、完成したCMをはじめて観た感想はどうでしたか?
Dream Ami すごく可愛らしいCMだなと思いました。ストーリーも世界観もちょっとした小道具もすべて可愛かったですし、春に相応しく“ふわふわ”したCMでした。
――お気に入りのシーンとかはありますか?
Dream Ami ココナッツミルクを飲んでふんわーりした時間が流れるシーンがあるんですけど、そこは結構お気に入りで、面白いなと思いました。というのも、その映像に私のナレーションが入るんですけど、アフレコ中にちょっと求められているものと違うことをやったらそれが採用されたのでびっくりしたのですが、そういうのも面白いなと思いました。
――撮影現場が楽しいと、おふざけアリみたいな感じですか?
Dream Ami 声撮りのときは、その場にいらっしゃる皆さんは静かにしなくちゃいけないですし、どちらかというとピリッとした空間でした。ですが、「逆にやってみるか」とスイッチが入っちゃって、振り切ってみたら、「あ、それいいですね!もう一回ください!」と言っていただけたんです(笑)。
――そのようなことは、曲のレコーディング中もあるんですか?
Dream Ami あ〜、そういうときも結構ありますね。ですが、今回の「アマハル」では、なかなか振り切ってみたり、ふざけてみたりとかはなかったです。遊び心のある曲とかだと、ちょっとふざけてガヤ入れたるすることはありますね。いつも出さない声とかが採用されて、意外と面白いものに仕上がったりするので。
――いろんな提案があって、最終的に良い作品に仕上がっていくんですね。では、次にカップリング曲「ノーアイディア」についてお話を伺います。こちらは、Amiさんが作詞を担当されたということですが、どういうアプローチで歌詞を書き進めていったんですか?
Dream Ami この作品に関しては、デモ音源をいただいた段階で仮の日本語歌詞がついていて、“ノーアイディア”というフレーズがすでに入っていたんです。それを聴いたとき、すごく気になって、「“ノーアイディア”から何か面白いものが生まれそう」と思いました。なので、その言葉を活かして、何に対して“ノーアイディア”なのか、全体のテーマを考えることからはじめました。この先どうやって生きていくのか、人生に対して“ノーアイディア”なのか、という感じで色々と案を出す中で、“ノーアイディア”だけど自分なりに頑張って恋愛をする女の子の絵がすごくぴったりハマった気がしたので、それから歌詞を進めていきました。
――なるほど。まずはアウトラインから決めていったんですね。
Dream Ami そうですね。それで、次は「どういうシーンだろう?」と考えたときに、メロディーにどこか懐かしさを感じたので、私が小学生とか中学生ぐらいに観ていた90年代後半のドラマを参考にしようと思いました。例えば、「GTO」のオープニングにあったような、蜃気楼の向こうから反町隆史さんが歩いてくるイメージ。あの感じの描写って、今はあまりないのではないかなと思います。「今はこういう言い回ししないだろうな」という言い方だったり、モノだったり、名称だったり、90年代を彷彿とさせる言葉を歌詞に入れていきました。
――これまでも何曲か作詞されてきたとは思いますが、やっていくうちにコツとかはつかみました?
Dream Ami まだコツとか慣れとかないのですが、「ノーアイディア」は今までで一番スラッと書けました。楽曲の雰囲気と書きたいイメージがぴったり合って、登場人物がどういう人なのか、その関係性とかも想像しやすかったです。
――ありがとうございました。
Dream Ami ありがとうございました。
[CD+DVD]4850円(税込)
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[ファンクラブ・モバイル限定盤]5400円(税込)
Dream Ami
2002年、ガールズグループ“dream”に加入しデビュー。2011年より、ガールズ・エンタテインメント・プロジェクト“E-girls”のメインボーカルとして活躍し、2015年にリリースしたシングル「ドレスを脱いだシンデレラ」でソロデビューを果たす。そして、2017年7月にE-girlsを卒業し、現在はDream Amiとしてソロ活動に専念している。