ムーブメントの開発や製造には、莫大な資金や設備投資が必要とされてきた。そのため一部の高級ブランドしか自社生産に踏み切っていなかったが、「ETA2020年問題」と呼ばれる、ムーブ専門メーカーのETA社が所属するスウォッチグループ以外のブランドへのエボーシュ供給停止を発表。これに反応し、自社ムーブを持たなかったブランドも着手する方針に動いている。デメリットとの意見もあるが、大量生産ができるオートメーション技術の発達も手伝い、高精度かつ機能に優れる自社ムーブを発表するブランドが続けて登場し、いま時計シーンにおいて一大ブームになっている。
ノモス グラスヒュッテのアイコンである「タンジェント」は、今年で誕生26周年を迎えた。バウハウスデザインの精神を現代に伝える究極の簡素美は不変だが、新たなチャレンジとして「タンジェント ネオマティック41 アップデイト」を発表。搭載するのはインハウス・ムーブの最新作「キャリバーDUW6101」だ。わずか厚さ3.6mmという設計がもたらす最大のメリットが、従来のネオマティックシリーズの特徴だった薄さを維持しつつ、日付表示を加えられた点。仕事から休日まで、さらに全方位を腕時計へとアップデートされているのだ。
NOMOS GLASHÜTTE ノモス グラスヒュッテ
タンジェント ネオマティック41 アップデイト
Ref.TN161011W2
税抜価格46万円
誕生から四半世紀を数えるタンジェントに、新開発のキャリバーDUW6101を採用したモデル。日付調整の早送り禁止を90分まで短縮する新機能や、デザイン面では定番のスモールセコンドと外周の赤いマークで日付を表す新機構を備える。
3.6mmという極薄設計ながら自動巻き機構や日付表示を搭載。そのメリットを活かし、タンジェント ネオマティック41 アップデイトは厚さ7.9mmを実現。
ダイヤルの外周に配されたカレンダーリングは、2つの赤いマークが当日の日付を挟む、個性的かつ実用的なデザインである。
(問)大沢商会 時計部
TEL:03-3527-2682