2017.05.18 Thu UPDATE FASHION

映画『破裏拳ポリマー』公開記念☆柳ゆり菜スペシャルインタビュー!

派手なアクションシーンも見事にこなした、柳ゆり菜ちゃんを直撃!

’70年代半ばに一世を風靡した、異端のカンフーアクションヒーローアニメ『破裏拳ポリマー』。同作が、タツノコプロ55周年の記念作品として実写映画化! ド派手なアクションも数多く登場する本作で南波テル役を演じた柳ゆり菜さんにインタビューを行った。

 

 

男子校のような雰囲気が味わえた、楽しい現場でした!

 

——今回の映画『破裏拳ポリマー』は、テレビアニメの原作があり、アクションシーンもある作品ということで、演じるうえで難しさも楽しさもあったのではないでしょうか。?

柳 現場はとても楽しかったですね。スタッフもキャストも関係なく、いろんな人と仲良くなれて、みんなで作品を作り上げた実感がありました。それも主演の淳平さん(溝端淳平)や坂本監督が常ににこやかでいてくれたおかげだし、その和気藹々とした雰囲気が映像にも出ていると思います。

——会話のシーンはコミカルな場面が多くて、本当に楽しそうでした!

柳 淳平さんと山田さん(山田裕貴)と車で話すシーンの掛け合いは、普段から3人でバカ話をしているときの雰囲気が、そのまま出ちゃってますね。いつも淳平さんが率先してバカなことをして、山田さんがそれに乗っかって、私は女性なのでちょっと引いたポジションで笑ってたんですけど、途中から「ゆり菜も来いよ!」とか言われるようになって(笑)。男子校の雰囲気も味わえた現場でした。

——スタッフの方も含めて、男性が多そうな作品ですもんね。

柳 そうですね。プロデューサーやスタッフの方には、少年時代に『破裏拳ポリマー』を見ていて、今回の実写化にワクワクしている人が多かったんです。そんな人達が少年の心で作り上げた作品なので、キラキラした雰囲気があるし、出演者としてもとても楽しかったです。

——本作に出演する前は、特撮ヒーローものに馴染みはあったんですか?

柳 特になかったんですよ。だから撮影現場も、アクションシーンは吹き替えの方が演じて、俳優さんは素顔の場面だけ演じるものだと思っていたんですが、今回は淳平さんがホントに体を張っていて。かなりトレーニングをされて撮影に臨んでいましたね。

——柳さんも撮影前に坂本監督のジムを訪れ、訓練をしたそうですね?

柳 私はそこまでアクションをする予定もなかったので、伺ったのは1回だけでした。「ちょっと受け身とか教えてください!」くらいの感じだったんですけど、そのときに「けっこう動けるな」と思っていただけたのか、撮影に入ったら少しずつアクションが増えていって…。

——柳さんのアクションシーンが想像以上に多くて驚いたんですが、予定外のことだったんですね。

柳 そうなんです。結果的には、キャラクターを乗せつつ面白いアクションができたので良かったです。本当に現場で教えてもらって、すぐに演じる感じだったんですけど……。

——そのわりには大活躍で、しかも意外と強かったですよね?

柳 なぜか強いんですよ! 男性を何人も相手にする場面は、内心では「こんなに沢山きたら怖いよ!」って少し困りながら演じていました(笑)

——蹴りやパンチだけでなく、鉄パイプで攻撃したり、お盆を使ってガードをしたりと、多彩なアクションを見せていましたが、それも現場で教わったんですか?

柳 そうですね。現場で教えてもらって、それを振り付けみたいな感覚で覚えて演じた感じです。そしたら、けっこうできちゃいました。監督にも「アクションできるじゃん」と褒めてもらえて。

——実はアクションの才能があったんですね?

柳 あると思います(笑)。っていうのは言い過ぎですけど、無い方ではないのかな、と思いましたね。ここまで動く役は初めてだったんですけど、もともと体を動かすのが好きなので楽しかったです!

——露出の多い衣装で動き回るのは大変なんじゃないかと思ったのですが…

柳 大変でしたよ。胸のあたりとか、いろんなところをテープで留めまくって、補強した状態でアクションをしていました(笑)。あと帽子は、南波テルのトレードマークなので、常に被っているようにしていました。

——柳さんが演じた南波テルという女性は、主役の探偵・鎧武士(溝端潤平)の事務所の大家で、探偵助手的な立場ですよね。わりと原作に近いキャラクターだったと思うのですが?

柳 原作のアニメではヒロインの役柄ですし、愛着を持っているファンの方も多いので、プレッシャーは感じましたね。原作にはきちんと寄せながらも、実写の映画なので、リアルに存在する女の子の雰囲気も出せるように意識しました。監督がほんとうに可愛くテルを撮ってくれたおかげで、違和感なく受け入れてもらえるキャラクターにはなったかなと思います。

——原作の設定で大事にした部分とかはありますか?

柳 常に明るいところと、探偵長の武士に引っ付いていくところ。あと、何だか知らないうちに事件の解決に絡んでくるところです(笑)。危険な場所にも行けちゃう意志の強さとか、危ない状況も楽しめちゃう強い女の子であることは、テルの良さだと思うので、そこは残すように意識しました。

——唇を触りながら考えたり、リアクションが大きかったりと、アニメ的な動きも多かったと思うのですが、そのあたりは演じていていかがでしたか?

柳 常にテンションはマックスの女の子でいようと意識していました。そういう雰囲気でいれば、主役の武士のやさぐれた感じと良い対比になると思いましたし、そのくらいテンションが高くないと、危険な現場に自分では行けないですからね(笑)。

——ちなみにテルの性格と、ご自身に似ているところはありますか?

柳 行動派な部分は似ていますね。私もテルも1人でも生きていけるタイプだし、女性としての強さみたいな部分は、共通して持っていると思います。私も一匹狼で、お休みの日も1人で焼き鳥屋さんに行ったりとか、自分のやりたいことをやるタイプなので。お姉ちゃんとは凄く仲がいいんですけど、「今日は何かすることあるの?」って電話で聞かれても、「私、やることあるかあら。じゃあねー」って切っちゃう感じで。

——お姉さん、ちょっとかわいそうです(笑)

柳 いやいや。「ゆり菜のいつもな感じね」って分かってくれてると思います(笑)。

——テルのように男子の集団の中に入っていくのも大丈夫なタイプですか?

柳 そこも自分に近いですね。ホント性格が男っぽくて、中学校のころは親友も男子で、男友達しかいない感じでした。だからテルは自分の延長線上にいる役柄だったし、自分を起点に「どう面白く演じていこうか」と考えやすかったです。

——目の前で溝端さんが転身して戦っているシーンは、見ていていかがでしたか?

柳 カッコよかったですよ! 私はアクションを生で見たことも今までなかったし、そういうときは女子の気持ちになるので、男の戦う姿を見て「はぁー……」って感激してました。

——また、『破裏拳ポリマー』のアクションは、カンフーの要素がある点も特徴で、動きも大きくて迫力があったのではないでしょうか?

柳 速い動きで戦う場面とか、派手な動きがある場面はカッコよかったです。一方で裏拳の出し方とか、攻撃するときの足の運び方とか、繊細な部分まで監督が気を配っていて、そこもスゴいなと思いました。あと、映像を見て「監督はこういう絵を思い浮かべていたんだ!」と初めて理解できた場面もあって、現場とはまた違う迫力に驚きました。

——特に注目してほしい場面はどこですか?

柳 私としては、やっぱりテルのアクションシーンですね。現場でカットがかかったときに、みんなが笑いだしちゃうような雰囲気だったので、みなさんにも楽しく見てもらえると思います。太った相手と戦って、笑顔でボコッボコにしちゃうシーンとか、特に面白いはずです! あと、相手を倒した後にテルが見せる決めのポーズは、実は普段の監督の癖なんですよ。2~3回は映画の中でやっているので注目してほしいです。

——また最後に、『Men’s JOKER』が男性向けのファッション誌ということで、柳さんが素敵だなと思う男性のファッションを教えてください!

柳 私も好きでよく履くんですけど、最近はアンクルパンツを履いている人がカッコイイと思いますね。きれいめに素足で履いている人もいれば、ソックスで個性を出している人もいて、ほかのアイテムとの合わせ方にその人らしさがでるのが面白いなと思います。足も凄くキレイに見えますし、今ならスキニーを履くより、アンクルパンツを履いてもらったほうがカッコイイと思います!

——きれいめとカジュアルだと、どっちのスタイルが好きですか?

柳 きれいめベースのスポーツミックス……みたいな感じが最近は好きですね。きれいめの服装をベースにスニーカーを合わせたり、トップスだけジャージのパーカーにしたりすると、男子のヤンチャな感じが表れてカッコイイなと思います!

 

Photo:KATSUNORI SUZUKI/Text:SEIICHIRO FURUSAWA

 

 

<PROFILE>

柳ゆり菜

1994年4月19日、大阪府生まれ。『smart Boys & Girlfriend オーディション』をきっかけにグラビアデビュー。 2014年に連続テレビ小説『マッサン』(NHK) でワインのポスターモデル役で出演し話題に。2016年には舞台『ぼくんち』で主演。主な出演作品に『恋妻家宮本』(17)『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(17)など。

 

『破裏拳ポリマー』

異端のカンフーアクションヒーローアニメが、タツノコプロ創立55周年の記念作品として実写映画化。現代ハリウッドのハードアクションのエッセンスを詰め込み、ニッポンの特撮の枠組を完全に超えた、CGでは再現できない接触型アクションの迫力に酔いしれろ!

監督:坂本浩一、原作:タツノコプロ、脚本:大西信介、キャラクターデザイン:野中剛、主題歌:グッドモーニングアメリカ「悲しみ無き世界へ」、出演:溝端淳平、山田裕貴、原幹恵、柳ゆり菜、神保悟志、出合正幸、中村浩二、長谷川初範、配給:KADOKAWA。新宿バルト9ほか全国公開中

©2017「破裏拳ポリマー」製作委員会
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