1873年5月20日に、リーバイ・ストラウス&カンパニーが、「衣料品のポケットの補強に金属リベットを使用する方法」に関する特許を取得し、世界で初めてジーンズが誕生。
リーバイス®は、パッチにも刻まれているこのジーンズの誕生日をグローバルレベルで「501® DAY」と銘打ち、今年から世界中でセレブレーションが開催されていく。
世界に先んじて、日本では5月19日の夜に前夜祭イベントが開催されました。
昨年公開した501®ショートフィルム1~4の続編となるエピソード5「MUSIC」を世界初公開するほか、ライブパフォーマンスとトークショーが繰り広げられる。
このイベントに参加させていただいた筆者が抱いた興味を、リーバイス®プレス土屋佳奈子さんへ投げかけてみました。
tofubeats(トーフビーツ)
THE THROTTLE(ザ・スロットル)
Licaxxx(リカックス)
ーー今回の「501® DAY」イベントでのライブゲストが、ザ・スロットル、リカックス、トーフビーツというキャスティングに至った訳は?
それぞれにリーバイス®とのストーリーがあることを大事にしています。Tofubeatsは初めて買ったジーンズが501®で独自の音楽性で道を切り開いていて。Licaxxxは普段からリーバイス®を愛用していて着こなしに自身のスタイルがある方。ザ・スロットルは、東京で路上ライブを行ったりとか、世の中を変えてやる!といった反骨精神を持っていて、リーバイス®が今まで関わってきたミュージシャンの歴史や思いと限りなく近いバンドです。
それぞれにストーリーを持っていらっしゃる方というのが今回のキャスティングのテーマでした。自分で道を切り開いて行くという方たちとお話をしていると、やっぱり一緒にイベントやりましょうかって話に自然となりますよね。また、そういう方たちってリーバイス®を好きでいてくださるんですよね。やっぱりベースとして好きという気持ちは非常に大切ですね。その相思相愛なムードがみなさんに伝わって、今回のイベント良かったよね! と。
ーーキャスティングのセンスの良さ、あ、そこをついてくるか~というセンスの良さがリーバイス®には常にありますよね。
そこは、素直にジャパンチームにとってうれしいお言葉です、本当にありがとうございます。
本当にリーバイス®が好きです! とおっしゃってくださる方が大勢いらっしゃるので。そこは非常に大切に受け止めてキャスティングを決定していますね。
イベント当日のLicaxxxのコーディネイトです。
ーー今回のイベントで一番伝えたかったことは?
グローバルで“501®DAY”として、ジーンズの誕生日をお祝いしようという日です。パッチに入っているのですが、1873年の5月20日にリーバイ・ストラウス&カンパニーがリベットの特許を取ってジーンズが誕生した日なんですね。きちんと御祝いすべきだよねって、実は去年、日本から発信したことなんです。で、今年やっとグローバルに展開した企画なのです。去年のテーマは「we are 501® #いいね不要」だったんです。みんな本当に自己表現できてる? SNSな時代だけど、周りの目を気にせずインスタ本当にできてる? と。そして、もうひとつ501®に関するムービーをエピソードを毎年5月20日にお披露目しようということで、今年は、まさに「音楽とファッション」だったのです。今回お披露目したムービーに関しても、これをきっかけに音楽とファッションってことにちょっと立ち止まって考えてみてほしいなと思い、イベントを企画しました。音楽ってすごく大きい力を持っていて価値観とかいろんなものに影響しますよね。今回のムービーの中でスヌープが、「ファッションっていう要素があって、音楽はもっと一気に広がる」と語っていて、あのアーティストのような格好になりたいという、ファッションの要素が加わることで、その音楽の価値が一気に広がるって説いています。ファッションと音楽はすごく密接で、その中で「リーバイス®ジーンズっていうのは、まさに、ミュージシャンたちにとってアイコンだった!」というメッセージを投げかけているエピソードです。
今回上映されたエピソード5「MUSIC」
ーーそういえば、以前MINTで、Suchmosと共同プロジェクトを手掛けていましたよね?
これも出会いでした。もちろん「いいアーティストがいるよ」という情報からだったんですが、ご本人たちのリーバイス®へのリスペクトと愛情がすごく大きくて、話をさせて頂くうちに、彼らの目指す音楽の方向性がリーバイス®と同じ! と感じることが多かったんです。そして、なぜ彼らがリーバイス®を好きなのかというと、「どこにも偏っていなくて、みんなから愛されていて、そんな唯一無二な存在に僕らもなりたい」とおっしゃっていたんです。
ーーどちらからの働きかけでスタートしたのですか?
ヴォーカルのYONCEくんが、「ジーンズとかデニムという言葉を入れて曲を作りたいんです」とおっしゃていて、そこからスタートしたんです。当時、彼にはリーバイス®とアディダスっていうスタイルがあって。MINTのMVで穿かれているのも501®です。リーバイス®的にこだわったのは、あくまでもリーバイス®はサポート。アーティストさんありきでと。で、MTVのビデオアワードを彼らがMINTで受賞して。私たちは感激して大拍手でした。みんなで本当に良かったねって。リーバイス®は参加できて本当に感謝しています。とても大きな出来事でしたね。
2017.7.5 release 2 Tracks CD「FIRST CHOICE LAST STANCE」
ーー最近巷では、何かと’90年代がイイ! と叫ばれていますが、’90年代の真髄って、“音楽とファッション”が重要なキーワードだったんですよね。で、ここからのテーマは音とファッションの関係とは? リーバイス®はなぜ音とリンクした仕掛けを放ち、みんなを共感の渦に巻き込み続けているのですか?
リーバイス®と音楽は切っても切り離せない関係です。リーバイス®というブランドはauthentic yourself expressionといって、要は自己表現を推進しているブランドなんですね。その意味としては、本当の意味での自分らしさを表現するということ=自己表現ということで、それをサポートしていくブランドとして居続けていましたし、これからもそうありたい。そしてまた、音楽というのも自己表現のひとつ。多くのパイオニアやミュージシャンは、リーバイス®を自己表現の“キャンバス”として穿き、それを音楽という自己表現とともに世の中に広めていました。リーバイス®も同じように世の中に広まっていったのです。リーバイス®は反抗の象徴だったり、自由の象徴という、ファッションを超えた存在として、多くのミュージシャンがリーバイス®を選んできたという歴史が語っている通り、音楽とは切っても切り離せません。リーバイス®カルチャーを伝えるにあたっても、音楽はとても重要なファクターです。
ーージーンズをキャンバスにそれぞれが自己表現するということは、インディビジュアルでいよう! ということとイコールなんですか?
今の時代、一人ひとりの気分やスタイル、体型に合った1本、パーソナライズ、自分らしさを支持している、といった意味では=インディビジュアルだと思います。もう1つの側面として、歴史を振り返ってみると、ジーンズを穿いて団結してきたということもあります。反抗の象徴として、そしてベルリンの壁崩壊の時など、皆でジーンズ穿いて立ち向かおうぜって。それが彼らの自己表現でした。英語ではUnify(ユニファイ)と言うのですが、1つに団結するためのユニフォームとしてのジーンズだったのです。インディビジュアル、ユニファイ、両方の面を持ち合わせている思います。
ーーそういえば、量産型はもうおなかいっぱい、これからは個性あふれるファッションへと向っていきそうな気配が、最近の街のコたちのファッションから感じられるのですが。
かけるべきモノにはきちんとお金をかける。着るものに意味を持ちたいと思っている若い世代が増えているなと感じています。リーバイス®はトレンドとしても着ることができますし、同時にタイムレスな存在でもあります。そしてシンプルであるからこそ、自己表現の“キャンバス”として、それぞれの個性を表現できるのです。「最近また、昔のリーバイス®を箪笥から引っ張ってきたよ」という話をよく聞きますし、穿けば穿くほど古着として価値が出るブランドってあまりない。リーバイス®ってすごく希有なブランドだと思うんですね。時代のニーズとうまくマッチングしながら、リーバイス®が持っているストーリーやカルチャーも一緒に提供し、リーバイス®は今後も進化し続けていきます。
今年、リーバイス®トラッカージャケット タイプⅢは50周年を迎え、デニム地を金糸で仕上げ、セルビッジにもゴールドをあしらったトラッカージャケットが数量限定で発売される。他にも、写真の、“MLBコレクション”とカスタマイズした“オルタード コレクション”が発表される。
リーバイス®ジーンズのシルエットがひと目で分かる展示。注目を集めているテーパードシリーズのバリエーションを拡大(写真でライトアップされている部分)。501®T、502™、512™がラインナップする。
’90sカルチャーが見直されている昨今のムーブメント。’90sリーバイス®の中でも人気を博したシルバータブ®が復刻!!
2017年秋冬リーバイス® ビンテージ クロージングでは、501®が誕生する以前のモデルである、染色に天然インディゴを使用した1880s XXウエストオーバーオール(1880s XX Waist Overalls)と、1900年代のアイテムを再現したクローズド・フロント・ジャンパー(Closed Front Jumper)を復刻。
Photo:YUTA KONO