<ペアーズ イン パリス>は、2015年の春夏にパリでスタートしたブランド。普遍的なデザインのスニーカーをモダンでエレガントなルックスにアレンジしていく手腕は感涙もの。こちらは、エスパドリーユとスニーカーをミックスしたようなルックスのスリッポンです。普通ならエスパドリーユのアッパーにはざっくりと織られた麻素材などが使われて、とにかく清涼感が漂っているものです。ところが、今作にはシボ感のあるレザーが採用されいて“上品さと抜け感”の両方を宿しています。本来なら共存しがたいテイストが、ひとつの靴の中で見事に混ざり合っています。そして、ソールはスニーカータイプなので軽快に歩けます。まさに、イイトコドリな1足なのです。
ヒール部にナチュラルカラーのレザーが配されているのは、このブランドの他のスニーカーとも共通しているディテール。サイドで大きなカシメが煌めいて、通気性を確保してくれると同時にクールなアクセントに。こういったディテールのあしらい方も気が利いていると思います。
そう、大事なことを言い忘れてましたが、アッパーのネイビーカラーはアバハウスによる別注なので他では手に入りません。九分丈のネイビースラックス、細身の濃紺デニム、ネイビーカラーでスポーティな生地感のイージーパンツ、あえてダメージ入りのホワイトデニム、トロピカルな柄のショーツ、リネンパンツ、古着のU.S.ネイビーのデニムマリンパンツ‥‥。これらに合わせたら、間違いなくいい感じになると思います。