2017.03.22 Wed UPDATE LIFE

目利きが選ぶ!気持ちよく暮らせるモノ コーヒー編①

日々の生活のなかで活躍する、ちょっと良いもの。好きな服を身につけるのと同じぐらい、日用品もにも気を配りたい。今まで気にしていなかったものに目を向けるようになれば、もっと気持ちよく暮らせるようになるはずだ。

 

第1回
心地良い彩りを生活に加える楽しさを!
コーヒーグッズと淹れ方編

さぁ、ベッドから起きて、挽きたての豆で美味しいコーヒーを淹れよう。コーヒーを飲みながら窓辺に目を移せば、インテリアグリーンが朝の日差しを浴びて気持ち良さそうに背伸びをしてる。思わず飲みかけのコーヒーと共にお気に入りの椅子の上に植物を置いて、最近買ったカメラでパチリ。ゆっくりと身づくろいしたら、ポケットにガジェットを詰めて街に出かけよう。
このところ、みんなお金の使い方が賢くなった。もっと自分の為になるようなもの、ほんの少しでも生活が楽しくなるもの。流行り廃りの消えものよりも、ずっと愛着を持って使い続けられるものに注目が集まっている。服であればショップスタッフと相談しながら選べば間違えることは少ないけれど、ライフスタイル系のアイテムに関してはなかなかそうはいかない。そこで今回は目利きのみなさまに登場してもらい、しっかりとオススメできるアイテムをセレクトしてもらった。美味しいコーヒーを淹れられるようになると、コーヒーカップにもこだわりたくなる。落ち着ける椅子に座って飲みたくなる。そうやって毎日の暮らしをディテールアップしていくことが、ふだんの気持ちにハリを与えてくれるのではないだろうか。

 

MUTO Coffee Roasteryオーナー
武藤修一郎さんのオススメ
おいしいコーヒーを飲む
ために揃えたいグッズ


HARIO CERAMIC COFFEE MILL
1杯ずつ挽くことで豆の香りをキープ

オリーブウッドの粉受けを組み合わせたナチュラル感漂うルックスで、インテリアにもよくなじむ〈ハリオ〉のセラミックコーヒーミル。分解して中まで洗うことが可能で、挽き上がりも均一に仕上がる。また、セラミック製の臼のため静電気が起きにくく、コーヒー粉が散らばりにくい。「ゴリゴリと手で挽く楽しさもあります。ひとつずつ木目が異なるのも、所有感を高めてくれます」1万円/ハリオ(同)

 


YUKIWA M-5
プロも愛用する定番ドリップポット

大正元年にキセル作りからスタートした金属加工メーカー〈ユキワ〉のコーヒードリップポット。プロ用のテーブルウエアやキッチンツールの製造に定評がある老舗で、特にM型ポットは多くのコーヒーショップで愛用されるプロ仕様。「注ぎ口がポットの下部から出ていることに加えて、根元は太く出口は極細になっているため、お湯の量がコントロールしやすいんです」1万5500円/ユキワ(三宝産業)

 


HARIO V60 DRIPPER&BEAKER
使いやすさを考えた実験器具のような見た目

ネルドリップの美味しさを手軽なペーパードリップで再現する〈ハリオ〉のセラミックドリッパーとビーカータイプのコーヒーサーバー。ドリッパーは有田焼で渦巻き状にリブが立ててあり、専用のペーパーと合わせて使うことで豆の味わいを引き出してくれる。ビーカーサーバーはオール耐熱ガラスのすべて日本製。「ビーカータイプは抽出量も一目瞭然。洗いやすいし、見た目も良いです」3000円/ハリオ(同)

 


BODUM CHAMBORD
ペーパードリップ以外の抽出方法に挑戦したい人へ

フレンチプレスコーヒーメーカーの原型を作ったとも言える〈ボタム〉のシャンボール。ステンレス製のメッシュフィルターでプレスすることによりコーヒーオイルを余すことなく抽出するため、良くも悪くも豆の品質が直接的に現れる。「いわゆるスペシャリティコーヒーと呼ばれる、品質の高い豆を使うのがおすすめの抽出方法です。これひとつで抽出ができるため手軽かもしれません」4000円/ボタム(同・ジャパン)

 


CM制作会社での勤務を経て、2014年に自家焙煎のコーヒー店「MUTO Coffee Roastery」を中野にオープン。ほぼ毎日店内で焙煎するコーヒー豆にはファンも多い。

 

 

自宅でもカンタンに
美味しい! 本格派コーヒーの淹れ方

1人分のレシピ
おすすめの
挽き方 …中挽き
豆 …24g
水 …150㏄
湯温 …92℃

 


淹れる豆の種類によって16g~24gの幅で豆の量を調節する。浅煎りは少なめに、深煎りの豆は多めにしたほうが豆の個性が出る。

 


豆は挽いた瞬間から劣化するため、できるだけ1杯ずつ豆を挽いたほうが香りが立つ。ペーパードリップの場合は中挽きが基準。

 


ドリッパーに粉を移す。ペーパーフィルターはまろやかで雑味の少ない味、ステンレスメッシュはストレートな味わいになる。

 


トントンと軽く揺すってコーヒーの粉を平らにする。湯を入れたとき浅煎りは膨らみにくく深煎りはよく膨らむ傾向がある。

 


ゆっくりとお湯を注ぐ。武藤氏の場合、温度は92度が基準。ヤカンで沸かしてドリップポットに移すとちょうど良い温度になる。

 


中心から少しずつ豆のうえに置くようにお湯を注いでいく。豆全体に水分が行き渡ると膨らむ。フィルターにお湯が直接当たらないように注意。

 


ドリッパー内の湯量を調節しながら、2~3回に分けてゆっくりと抽出する。最初はゆっくり、少しずつ多めに湯を入れていく。

 


予定の水量に達したら、ドリッパーを外す。深入りは1杯あたり150㏄を2分30秒ほどで抽出するのが最適。

 


あらかじめお湯を注いで温めておいたカップに注ぐ。カップの形状によっても口当たりや香りの立ち方が変わってくる。

 


カップに注いだ後に表面の泡を取り除く。味には関係ないが、グッと見た目が良くなる。コーヒーが濁っていなければ抽出成功。

 

 

Photo:YUICHI SUGITA[POLYVALENT],YUTA KONO/Styling:YUTA FUKASAWA/Text:SHUNNSUKE HIROTA

« 一覧

関連記事

最新記事