2017.09.24 Sun UPDATE LIFE

プロに訊く! 植物の基本的な種類と育て方　グリーン入門～第4回～

グリーンを購入する前にしっかりチェックしておきたいのが、植物の種類。育てやすさに直結するため、プロの意見に耳を傾けることが必要だ。今回は人気の植物店〈ソルソホーム〉マネージャーの澤田吏里さんに、初心者の心得を伺った。

Photo : TAKESHI KIMURA／Text : SHOTA ITO／Cooperation : SOLSO HOME FUTAKO,NAOYA KANAI

4.覚えておきたい基本の3種と育て方

初心者でも聞いたことがあるかもしれないが、ここで紹介する3種はグリーンの中でも押さえるべき基本。その特徴や育て方を解説しよう。

CATEGORY1

季節により生育と休眠を繰り返す

多肉植物

砂漠のような乾燥地帯に生息する植物。葉や茎がふっくらしているのは、その組織の中に水分を蓄えているから。生育期と休眠期があり、水やりを変えることが必要。

メセンコノフィツム
つるつるして女性的なかわいげのある表情が特徴。脱皮するため、脱皮が始まったら水を与えるのをやめること。2300円（プランター込み）。

セダム虹の玉
セダムとは500種類以上あると言われる多肉植物の属名で、楕円球のような立体的な葉が印象的。乾燥に強い。600円、プランター1300円。

CATEGORY２

室内向けとして最適なグリーンの定番品種

観葉植物

その名の通り、主に葉の美しさを楽しむために育てられ、飾られる植物の総称。見た目や育て方の難易度、価格は多種多様。ほとんどのものが室内で育てることができる。

シラフカズラ
マレー諸島原産で、斑入りの厚手の葉が美しい観葉植物。明るめの日陰でよく育つので、初心者にも扱いやすい。600円、プランター900円。

アスパラガススプレンゲリー
スギノハカズラという和名を持つ、南アフリカ原産の多年草。細い繊細な葉を持ち、8月と11月に赤い実を付ける。600円、プランター1800円。

CATEGORY3

土要らずで場所を選ばずオブジェのように飾れる

エアプランツ

元来、霧が発生する地域で生育するため土に根を張らなくても生きられるという稀有な品種の植物。乾燥にも強いため、さまざまな環境に対応し、育てることができる。

チランジアストレプトフィラ
四方八方に伸びる先の尖ったしなやかな葉は、全体的に細い毛に覆われ、銀色に輝く。生育環境の乾燥の度合いによって、葉の湾曲具合が変化する点が特徴だ。4500円。

ホヤ・クミンギアナ
しなやかな茎に光沢のあるハート型の葉が密集する多肉植物。春から夏にかけて星形で黄緑色の花を付ける。1400円、プランター3000円。

初心者は植物の好みと
自宅環境の相性を把握する

大人気のグリーンも、インテリア的な視点だけで取り入れると、すぐに枯らしてしまう可能性がある。せっかくなら飾ると同時に育てる醍醐味も味わいたい。そこで、初めて植物を購入する人が覚えておきたいポイントを、人気グリーンショップ〈ソルソホーム〉マネージャーの澤田吏里さんに教えてもらった。
「植物は日当たりや水やりなど、品種によって管理の仕方が異なります。本来、日当たりを好む植物を日陰に置くと、やはり日に日に弱っていきます。人間と同様に生き物なので、購入する前に自宅環境との相性を知ることが重要です」
購入前にこういった知識を身につけておくのが理想だが、初心者にとってはハードルが高いのも事実。
「最低限の知識は必要ですが、最初ならやはり見た目重視で選びたいですよね。カッコいいと思える植物を選んだ方が愛着も湧きますから。初めての方はまず外見で選び、自分の家はこういった環境だけど、この植物は育てて大丈夫かなど、お店の人に相談してみて下さい。そうすれば、日当たりの他に、水やりのタイミングや季節に合わせた正しい置き場所など、詳しい情報も得ることができます。育て方を知れば、グリーンがもっと身近になりますよ」

SOLSO HOME Futako
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