2017.12.18 Mon UPDATE FASHION

“30代の初体験” 家にもオフィスにも来てくれる訪問型オーダースーツを着てみた!

大人の男にとって仕事着でもあり、勝負服であるスーツ。「どうせ手に入れるなら世界に1着しかない自分にピッタリのものが欲しい!」。そんな願いを叶えてくれるオーダーメイドスーツ作りにトライした36歳/フリーライターの筆者。今回はついに完成したスーツと感動のご対面!

30代・MJ世代の読者諸君にとっても、もはや日々の生活に欠かすことのできない当たり前の存在であるスーツ。「せっかく着るなら自分自身に本当にフィットしたスーツを手に入れたい!」というワケで、訪問型テーラー〈ゲットワン〉の協力のもと、あえて初心者にはハードルの高い“オーダースーツ”に36歳・スーツビギナーの筆者が挑戦する! という本企画。
前回は採寸からデザイン、生地&パーツ選びをして終了。
(前回のおさらい)オーダースーツをお願いしてみたの記事はコチラ↓↓↓

あれから約1カ月が経った頃、ついに待ち望んでいた自分だけのオーダースーツが完成したとの一報を受け、筆者は再びMen’s JOKER編集部に向かった。
緊張の面持ちで会議室に通されると、そこに待っていたのは〈ゲットワン〉代表取締役の松島さん。まずはケースに収納された状態のままで記念に1枚。そこに写る松島さんの表情は自信たっぷり。さて、どんなスーツに仕上がっているのだろうか? これは期待大!

オーダースーツが放つビシッとキマる感を実体験した!!

ちなみに採寸時に伝えた、筆者の要望は以下の通り。
【筆者(年齢/36歳 職業/フリーライター)の場合】
用途:普段はスーツを着ないので、レセプションパーティなど公的な場への出席、取材や打ち合わせの際に使える勝負服として。
デザイン:スタンダードかつスタイリッシュに見せたい

で、完成したスーツをいざお披露目!

美しい仕立てであることはスーツビギナーの筆者でも一目瞭然なのだが、どうやら細部にもコダワリが満載の様子。その辺りはスーツのプロフェッショナルである、今回お願いした訪問型オーダースーツテーラー〈ゲットワン〉の代表松島さんに伺った。

今まで、どうしてオーダーしなかったんだろう? とつくづく思いしらされた

筆者 「このスーツのポイントを教えていただけますか?」
松島 「まずジャケットからですが、スーツとしての良し悪しが一番わかる部分でもある、襟の返り部分の綺麗なロールと、角を丸く落とした胸ポケット、ここは大きなポイント。これは目の肥えたスーツ好きにはたまらない“ハイグレード”ならではの仕様ですね。袖口はボタンが外せる本切羽。ポケットに手が入れやすいようにサイドベンツの2ボタンになっています。裏の仕立ては、お台場仕様(内ポケットの縁の部分を表地で囲うことで型崩れを防止する。ひと手間かけた高級仕立ての代名詞)。腰裏まで伸びるパイピングも型崩れ防止に一役買っています。そして右前身頃の裏に〈ゼニア〉の証であるタグとネームを刺しゅうし、胸ポケットは長財布も収納可能です。逆に左前身頃の裏のポケットはすぐ取り出す名刺用、タバコ入れ、ペン刺しなどを配置しました。裏地は明暗をつけたほうがイイので、織り模様が入った薄めのグレーにしましたが、袖の裏地はストライプ柄と見えない部分にも遊び心を加えてあります。次にパンツですが、こちらは足が長く見えるように、細身のノータック仕様。丈は長すぎずくるぶし位置に設定してありますので、シューズも美しく見えるように計算されています」

細部にわたるコダワリも知ったところで、早速実着!

BEFORE

AFTER

「普段はもっとMJっぽく年相応の格好をしているんですが、この日はストリートブランドの取材があったため、TPOを考慮した結果で(汗)」と言いつつ、着替えてみると……これぞまさに劇的ビフォア・アフター! コワモテの刺しゅうが入ったコーチジャケットに、冬でもショーツ&スニーカーとヤンチャすぎるのに加え、右手の五指すべてにスカルのリングを着用。真っ黒であまりにもハードコアだったストリートスタイルが、N.Yのストリートを風切って闊歩していそうな堂々たるファッション・エディターに変身!
完璧なサイジングはもちろんだが、特筆すべきは背面のライン。腕が若干前に出ている筆者の体型に合わせた袖の付き方と、キュッとシェイプされたウエスト、そしてすっきりタイトに仕上げたパンツの取り合わせによって、昨今のトレンドであるナローシルエットを、ことさらスタイリッシュに見せている。

こうしてスーツを着用してみると、松島さんからお話を伺う姿勢にも変化が! 背筋はピンと伸びて、自分で言うのもなんだが非常に仕事がデキる人っぽい。新聞や経済誌の取材風景と言われても納得してしまいそうなくらいに圧倒的な大人感が写真からも感じてもらえることだろう。〈ゲットワン〉さん、本当にありがとうございました!!

スーツが素晴らしいと人はどう変わるのか? ファッション業界人だらけのパーティでの立ち振る舞いが……!?

さて、こんなに立派なスーツを手に入れたからには、人前に出たくなるのが人情というもの。ちょうど、人気のウオッチブランド〈テンデンス〉から、プレスビュー&クロージングパーティのお誘いを受けていたので、早速このスーツ姿で出席してみようではないか。

……クリスマスを目前に控え、煌びやかなイルミネーションが灯る表参道。その人混みを抜けて辿り着いた「テンデンス表参道」は、すでにドレスアップしたファッション業界人であふれださんばかり。普段の自分なら尻込みしてしまうところだが、今日はひと味、いやふた味違う! と軽やかに会場入り。

普段は下戸であるがゆえジュースをもらう自分だが、今日はスーツの完成を祝いたい気分もあり、ちょっと気取ってシャンパン片手に新作ウオッチをチェック。

モデルを務める美女にもがっついて鼻の下を伸ばすことなく、スマートな笑顔で1枚。スーツからあふれ出す余裕が「自分を格上げしてくれている!」と実感した次第。

その余裕もあってか、周囲からの受ける視線もいつもと違うように感じる。「オーダースーツに挑戦して本当に良かった……」。この日、心からそう感じた筆者なのであった。

【今回の検証のまとめ】

まず今回、完成したオーダースーツを着用して何より驚いたのが、窮屈さを微塵にも感じさせない完璧なフィッティング。もちろんこれは全身を採寸し、“デスクワーク中心で猫背になりがち”という筆者のライフスタイルも丁寧にヒアリングした上で引かれた熟練のパターニングが成せる技。ジャケットを羽織った瞬間、スーツ自体が身体をキュッと引き締めるように支えてくれて思わず姿勢も伸びるというのは、今までスーツを着て感じることのなかった素晴らしい経験であった。こういった新たな感覚が味わえ、心なしか表情も引き締まり、いっぱしの大人に仲間入りした気分。これはリピーター率80%以上というのも納得である。

ちなみに今回は、表地と裏地にイタリアの高級生地メーカー〈ゼニア〉の最上級ライン“トロフェオ”を使用し、仕立ても同じく最上級の“ハイグレード”でのオーダーだったため、気になるプライスは……¥138,000(税抜)! とはいえ同じ素材と仕立てで一般的なテーラーにオーダーした場合、その倍の金額は覚悟する必要がある。しかも、訪問型で時間的なロスもなくリラックスした中で作れるとなれば、コスパは非常に高いと言えるだろう。

もちろんMJ世代にとってはハイプライスなのも重々承知。なので〈ゲットワン〉では¥38,000(税抜)〜からの“スタンダード”コースもご用意。こちらでも、自分の好みにあったデザインと100種類以上のサンプルから選べる生地、丁寧な採寸による絶妙なパターニングは同様。量販店とさほど変わらないリーズナブルなプライスで、オーダーメイドのスーツの素晴らしさが十二分に味わえるので、まずはコチラから挑戦してみてはいかがだろうか?

【お問い合わせ】
ゲットワン 訪問スタイルのオーダースーツ専門店
※東京23区・埼玉県・横浜市限定になります。地域外の方はご相談ください。
住所:〒110-0008 東京都台東区池之端4-14-8 ビューハイツ池之端105
☎03-5834-8795
Mail:order@getone-suit.com
HP:http://getone-suit.com/

Photo:YAMATO ONE
Text:TOMMY

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