日々の暮らしの中ではできるだけ“お気に入り”の上質なものを使いたい。ただ、それを見つけるのはなかなか大変なこと。そこで各ジャンルの目利き17人にリサーチ。大人がぜひ手に取りたいこだわりの逸品がここにある。
Photo : YUICHI SUGITA[POLYVALENT]/Styling : TAKUYA RAITA、YOSHIKI ARAKI[The VOICE]、Text : TETSU TAKASUGA、SATOSHI YAMAZAKI[04]
目利きが選ぶ日用品 第3回ーセンスのいいクローゼットアイテムー
Profile
Abysse オーナーシェフ
目黒浩太郎さん
2011年に渡仏し、マルセイユの3つ星レストランで魚介料理を学ぶ。帰国後は名店「カンテサンス」で研鑽を積み、2015年にフレンチレストラン「アビス」を外苑前にオープン。1年足らずでミシュラン1つ星を獲得する。
鋳物ホーロー鍋の名作「ピコ・ココット ラウンド」。独自のセルフ・ベイスティング・システムが食材の旨味を逃さず閉じ込める。「この鍋は大げさじゃなく“一生モノ”。本当に作りが完成されています。煮込みや炒め物だけじゃなく、対流の良い鍋なのでご飯を炊いても美味しく仕上がりますよ。僕は焦げ付きの目立たない黒を使っています」 20cmブラック 2万6000円/ストウブ(ツヴィリング J.A. ヘンケルス ジャパン)
ポルトガルの老舗メーカーより、世界的に人気な「ゴアシリーズ」のカトラリー。樹脂製の柄とマットかつ高強度な18-10ステンレスを組み合わせたこれらは、すべてがハンドメイドだ。「どんな料理にもマッチする洗練されたデザインで重宝しています。しかも、柄に樹脂を使っているから、ステンレス食器に多い手に持った時のひんやり感もありません」 3本セット5700円/クチポール(desighshop 麻布店)
「家庭用スケールの『UH-3201』ですが、お店でフル活用中。一番の魅力は、0.1g単位で細かく分量を測れることですね。誤差の許されないシビアな計量にも使えるので頼りになります。このサイズ感で最大3kgまで対応という点も高ポイント」1g単位で最大3kgまで測れる標準モードのほか、0.1g〜100gまで測れる微量モードも搭載。4000円「W15×H19×D3.5cm」/エー・アンド・デイ(同・販売促進部)
新潟の老舗包丁メーカーである吉田金属工業が手掛けるブランドで、オールステンレス仕様が最大の特徴。「自宅で使っているのがこのブランド。見た目がイイのはもちろん、柄の部分までステンレスだから衛生的なんですよね。通常の包丁より刃が薄く、切れ味も抜群。主に牛刀(上)を使用し、細かい切り物はペティーナイフ(下)で対応します」 上:9000円、下:7000円/ともにグローバル(YOSHIKIN SHOP)
「白いまな板って、色の薄い食材が見えにくいことがあるのでコレを使っています。黒は埃が目立ちやすく、常に清潔さをキープできるというメリットも。薄くて収納スペースに困らないのもうれしいですね」天然木の繊維を合成した素材を使用しているカッティングボード。耐久性に秀でるうえ包丁にも優しい。また、表面は無空多孔性となっていて細菌の侵入を防いでくれる。3300円/エピキュリアン(シボネ青山)