2018.04.26 Thu UPDATE LIFE

目利きが選ぶ日用品 第12回ーおもてなしの和食器ー

日々の暮らしの中ではできるだけ“お気に入り”の上質なものを使いたい。ただ、それを見つけるのはなかなか大変なこと。そこで各ジャンルの目利き17人にリサーチ。大人がぜひ手に取りたいこだわりの逸品がここにある。

Photo : YUICHI SUGITA[POLYVALENT]/Styling : TAKUYA RAITA、YOSHIKI ARAKI[The VOICE]、Text : TETSU TAKASUGA、SATOSHI YAMAZAKI[04]

 

目利きが選ぶ日用品 第3回ーセンスのいいクローゼットアイテムー

 

フードスタイリスト
上田友子さんが選ぶ
おもてなしの和食器

 


Profile

フードスタイリスト

上田友子さん

レシピ提案からテーブルコーディネイトまで、食のプロフェッショナルとして活動するフードスタイスト。TV・広告・ウェブ・雑誌など幅広いメディアで手腕を振るうほか、各地で実施している講演&レッスンも好評だ。

 

 

JAPAN YAMANAKA
ボウル

欅を使った今作は、高台がない洋風のルックスでスープボウルやどんぶり椀など使い道多彩。「モダンな黒溜のお椀には、はっきりとした色合いのクラムチャウダーやミネストローネなどをサーブするのがおすすめ。何となく漆の器は敷居が高いな…と感じている人は、まずこういった現代的なデザインのお椀から挑戦してみてはどうでしょう」 4000円/山中漆器(THE COVER NIPPON TOKYO)

 

KOHRINGAMA
小鉢

波佐見焼の窯元である〈洸琳窯〉が手掛ける小鉢は、黄色の釉薬が鮮やか。「以前より和モダンな黄色系の器を探していたところ、イメージにぴったりなこの小鉢を見つけて2年ほど前に購入。和食だけにとどまらず、アペタイザーやデザートなど洋の器としても活躍。普通のミックスナッツですら、この器に入れればおしゃれに見えます(笑)」 1400円/洸琳窯(クラスカ ギャラリー&ショップ“ドー”銀座店)

 

Sゝゝ
深皿

「内側の黒釉と外側との対照的なカラーリングや、高台から上に広がるシルエットなど絶妙なバランスがカッコイイ、まさに和モダンな器。普段は白和えや食後のカットフルーツを盛り付けたりしていますね」。串で全体にキズを付けてから黒釉を施し、その後外側のみを洗い流して焼成することによって、他にはない独特の奥深い表情を生み出している。1万円/Sゝゝ[エス](HIGASHIYA GINZA)

 

AZUMAYA
角皿

ふっくらと縁が立ち上がったフォルム。手作業で作っているのでところどころ斑点や濁りもあるが、それもまた味だ。「銘々皿を探していた時に、思っていた条件にドンピシャだったので6枚まとめて購入。特に気に入ったのは、縁に高さを持たせているという点です。多少水分がある料理や、ふわっとしたサラダなども収まりが良いんですよ」 2000円/東屋(クラスカ ギャラリー&ショップ“ドー”銀座店)

Sゝゝ
大皿

伝統的な亀甲紋を印判という技法によりあしらった1枚。ポイント的に柄を配すことで、ユニークなデザインに。「和風度が高いように思われる染付けなのですが、実際は守備範囲の広い便利なお皿! 我が家では洋風のレパートリーを盛り付けることが多いですね。柄の美しさを活かして少量盛り付けてみると、レストラン気分が味わえて楽しめます」 6800円/Sゝゝ[エス](HIGASHIYA GINZA)

 

Oy
銅皿

銅板を紙のように薄く伸ばしたプレート。口元部分のみを錫でコーティングした、ツートーン仕上げも印象深い。「銅製の器は長く愛用するほどに風合いがアップ。形成過程で叩かれた跡だったり、銅×錫の色合いだったり、デザインも個性が光っています。サイズ違いで持っていると、テーブルコーディネイトのお洒落度が一段とアップしますよ」 上:2400円、下:3200円/オイ(シボネ青山)

« 一覧