―明治の変革のなか、アメリカからやってきた日本人・ジョン万次郎
1827年、貧しい漁師の次男として誕生し、若くして遭難/漂流の末に日本人として初めてアメリカへ渡る事になるジョン万次郎。
そんな彼がアメリカでデニムと出会っていたらというコンセプトの元に高知県「ジョン万次郎資料館」のリニューアルに合わせてヴィンテージショップ「BERBERJIN」藤原裕氏と「WAREHOUSE & CO.」が手を組み120本限定で制作されたデニムがこのジョン万デニムである。
もちろんただのコンセプトだけではなく、当時のディテールや素材感を歴史的背景と共にとことん考えて作り込まれていてジョン万デニムは今年の春とても話題になった。
風合いが素晴らしい一品で、ベルトループの他にサスペンダーボタンもあり、写真のようなスタイルも楽しめる。生地はとても独特な風合いに満ちていて、フロントのポケットは深く裏側までデニムが覆われている仕様、ステッチの細かな部分まで当時の縫製の裏設定を感じさせる作りになっている。
12.5oz生地の履き心地は非常に良く、ゴワゴワ感も思いのほか感じない。
ジョン万次郎の巾着袋付き。
万次郎を発見したアメリカ合衆国の捕鯨船ジョン・ハウランド号にちなんで船員は「ジョン・マン (John Mung)」と呼んでいた。そんなジョン万次郎の直筆のサイン「John Mung」が中央に配置されたタグには刻印されている。
やはり拘りあるアイテムは見て楽しく着ても楽しい。
このコラムで度々伝えてはいるが、製作過程に物語(バックボーン)があるとないとでは、例え同じ商品でもその重みや意味は変わってくる。藤原氏の時代考証や遊び心とウエアハウスのデニムに対する完璧な製作スタンスが絶妙に混ざり合い、このジョン万デニムが物語性からクォリティまで2018年を総括するジーンズの1本となるのは間違いないだろう。
HAT:THE H.W. DOG&CO
JACKET:FREEWHEELERS TYPE B-15 “LAKESTER”
SHIRTS:WAREHOUSE
SUSPENDERS:FILSON
DENIM:John Mung Denim
CANVAS SNEAKER:WAREHOUSE
PROFILE
エンドケイプ
板野友美さんの唄う映画イマジネーションゲーム主題歌『イマジネーションゲーム』・りゅうちぇるさん×カネボウ化粧品suisaiCMソング『TRUE TRUE』やジョジョの奇妙な冒険4部オープニング曲『Great Days』等の作詞家でクリエイター。TV出演「笑っていいとも」「めざましテレビ」「モーニングバード!」「スッキリ!!」「Nスタ」「月曜から夜ふかし」他多数
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