デザインに優れつつもリーズナブルな価格帯が支持され、もともとレディスから火がついたと言われるECブランド。値段以上の価値をプラスしてくれるこれらのアイテムを、コーディネイトに賢く取り入れたい。

不要なコストを圧縮すれば
本当にカッコいい服を作れる

これまで安かろう悪かろうのイメージだったＥＣ専業ブランド。しかし、ここ最近になってにわかにＭＪ読者も納得の品質やデザインを実現するブランドが誕生。そんなＥＣブランドの飛躍について、今年の春夏から本格的に始動した〈ソーシャルウェア〉の丸山泰一氏に話を聞いた。

「ＥＣブランドに注目が集まっている背景には、ファッション市場においてネット販売が一般的になったことがあると思います。ネット販売は返品交換も簡単で、試着感覚で服を取り寄せられるなど、使い勝手の面で数年前とはまったく違う状況になっています」

「〈ソーシャル ウェア〉では原価率60％を実現していますが、これは実店舗を持たないだけでは不可能です。予約販売を行ないセールしなくともいい体制を作るなど、ネット販売の強みをすべて活かした結果です。そのおかげでファストファッションのハイエンドラインと同等の価格帯で、それよりも高い品質の服の提供が可能になりました」

「今後はトレンドや市場のニーズに敏感なセレクト発のブランドという強みも活かしたいと思っています」

カッコイイ服は欲しいけど出費は抑えたい。そんなワガママに応えてくれるのがＥＣブランドと言えそうだ。

S’YTE
サイト

ヨウジヤマモト社のアトリエチームがデザインする、オンラインストア「THE SHOP YOHJIYAMAMOTO」で限定販売されているブランド。ブランド名の意味は、フランス語でet Y’s、「Y’sと共に」を逆さに表したもの。メイド・イン・ジャパンのクオリティにこだわった上質なカットソーアイテムを中心に、ヨウジヤマモト社らしいカッティングとシルエットのリアルクローズを提案している。
→　http://theshopyohjiyamamoto.jp

モードの最先端をより親しみやすく

オーバーサイズやストリートなど、ここ数年のトレンドをしっかりと踏まえつつ〈ヨウジヤマモト〉らしい、モードで脱構築なスタイルへ再解釈されている。

パーカ1万8000円、シャツ2万4000円、パンツ3万円／すべてサイト（ヨウジヤマモト プレスルーム）

SOCIAL WEAR
ソーシャル ウェア

原価率60%によって実現する高い品質を武器に、人気セレクトショップ〈ステュディオス〉が母体となって今年の春夏から始動したEC専業ブランド。「日本の製造業を活性化させ、強い日本産業を取り戻す」というコンセプトのもと国内生産をおこなっており、越境Eコマースによる海外展開も視野に入れている。
→　http://zozo.jp/shop/socialwear/

上質でクリーンなトラッドスタイル

（右）ブラックウオッチのスプリングコートを中心に据えた春のトラッド。価格差が品質に出やすいトラッドのコーデでも、原価率の高さでリーズナブルに実現した高品質なアイテムのおかげでしっくりとキマる。

コート1万2000円、スウェット4000円、シャツ4200円、ジーンズ5500円／すべてソーシャル ウェア（トウキョウ ベース）、シューズ5万8000円／ロイヤル ゴージ ブリッジ（ハイブリッジ インターナショナル）

リーズナブルな価格なら流行りモノも気軽に着れる

（左）トレンドに敏感に反応できるのが、実店舗のセレクトショップを母体に持つブランドの強み。毎月10型のリリースをおこなうため、コーチジャケットなど人気のアイテムもいちはやくラインナップされる。

コーチジャケット1万円、パーカ5500円、Tシャツ6000円、パンツ5500円／すべてソーシャル ウェア（トウキョウ ベース）、スニーカー1万8000円／ジェオックス（同・ジャパン）

CAMBIO
カンビオ

幅広いブランドを扱うオンラインセレクトショップの〈カンビオ〉が立ち上げたブランド。人気ブランドとコラボした限定アイテムもリリースしており、コアなファッショニスタからの支持も集めている。ちなみに本誌でおなじみのパトシリオも同社のモデルとして活躍中のため、MJ読者にはコーデのイメージがしやすいはず。
→　http://www.cambio.co.jp

オリジナリティあるデザインをすっきりとまとめる

ルーズフィットのスーパーロングコートやハイダメージ加工のデニムなど、異彩を放つデザインも〈カンビオ〉の手にかかれば、このとおりカジュアルに着こなせる着まわしの良さへと早変わりする。

コート1万7500円、ニットベスト6000円、シャツ7200円、ジーンズ9000円／すべてカンビオ（同）、スニーカー1万7000円／Amb（ハイブリッジ インターナショナル）

MYSELF ABAHOUSE
マイセルフ アバハウス

国内の大手アパレルメーカー〈アバハウス〉が母体となり、2013年より大阪・横浜など大都市圏で実店舗としてスタート。昨年の秋冬よりEコマース専業ラインとして“リアリティ・リラックスモード”をテーマにリブランディングを実施。大手ならではのアンテナと感度でトレンドを取り入れたアイテムをリーズナブルに提供する。
→　https://abahouse.co.jp

旅へと連れ出したくなる一着をデザイする

クリーンかつノーブルなアイテムがココの得意分野。こちらのフードシャツでは高級スーツにも使われるスーパー120’s原料を使用するなど、デザインだけでなく素材感にもこだわり抜いている。

フードシャツ1万2000円、カットソー9250円、パンツ9250円／すべてマイセルフアバハウス（アットシェルタ）、シューズ3万8000円／ジャランスリワヤ エクスクルーシヴ フォー アバハウス（アバハウス 原宿）

「ZOZO」「楽天」の人気3ブランドで組んだ超バリューコーデ

新しいコーディネイトを全身揃えてもこの値段

ここ最近流行中のアスレチックスタイルも驚きの価格で完成する。全身揃えても懐が痛まないうえに、コスパに優れるこれらのアイテムなら汗をかくこれからの季節でもガンガンとヘビロテしたくなる。

コーチジャケット6000円／モノマート（同）、パーカ2200円、Tシャツ2100円、パンツ2750円／すべてジップ ファイブ（同）、スニーカー1万2000円／コンバース（アバハウス 原宿）

Wear total > ¥13,050

ザクッと着ればOKな武骨な大人のカジュアル

トレンドを踏まえたブランドが多いため、無理にテイストに揃えずになんとなく着てもサマになるもの。たとえばスラックス&シャツにミリタリージャケットの組み合わせでも、大人のカジュアルが完成する。

ブルゾン6900円、シャツ2300円／ともにジップ ファイブ（同）、パンツ3612円／モノマート（同）、スニーカー1万2000円／コンバース（アバハウス 原宿）

Wear total > ¥12,812

豊富なカラバリで色の組み合わせを楽しむ。

カラバリも豊富にラインナップしているため、シンプルなキレイめコーデはECブランドが得意とするジャンル。同じアイテムの色違いを複数揃えて、組み合わせを考えるのも楽しい。

コート6000円、スウェット4000円、ジーンズ2760円／すべてモノマート（同）、Tシャツ2100円／ジップ ファイブ（同）、スニーカー2万円／Amb（ハイブリッジインターナショナル）

Wear total > ¥14,860

憧れのライダースを手軽に楽しむ

高額商品の代表格なレザージャケットもリアルなタッチ感のPUレザーを使用すれば、驚きのリーズナブルなプライスに。シンプルなスウェットやチノと組み合わせるだけで、しっくりとまとまる。

ライダースジャケット4900円、スウェット5000円、カットソー4000円／すべてモノマート（同）、パンツ9000円／スプ（シーザライト）、スニーカー1万6000円／アバハウス（同・原宿）

Wear total > ¥22,900

SPU
スプ

きれいめカジュアルをテーマにモノづくりを行なう、楽天市場内のオンラインショップ発のブランド。サイトも見やすく整理され、季節に応じて小物の特集やカーディガンの特集などをおこなっている点も特徴的。生地やサイジングなど製作の際のこだわりを詳細に解説しているアイテムも多く、安心して購入可能だ。
→　https://www.rakuten.ne.jp/gold/spu/

MONO-MART
モノマート

楽天市場内にフラッグショップを持つ楽天系ブランドのなかでも、リーズナブルな価格帯でかつクオリティが高いことで人気を博している。また、ZOZOTOWN内でもスタッフがWEARを活用してコーデをアップすることで、ファッションビギナーでも購入しやすいように配慮するなど、SNSも積極的に活用している。
→　http://zozo.jp/shop/mono-mart/

ZIP FIVE
ジップファイブ

オンラインセレクトショップ〈ジップクロージングストア〉がリリースするオリジナルブランド。価格的にはいわゆるプチプライスながらも、素材やシルエットにこだわった品質の高さに加え、しっかりと流行も抑えたデザインで、ZOZOTOWN内の人気アイテムランキングにも頻繁に登場するほどの売れ行きを誇る。
→　http://zozo.jp/brand/zipfive/