2018年はG-SHOCK誕生35周年のメモリアルイヤー。過去の歴史において、G-SHOCKほど着実な進化を遂げてきた腕時計は存在しない。究極のタフネスの追求からスタートし、構造やデザイン、センサーなどにおける新たなアイデアを持ち込み、発展してきたのだ。その成長の過程を“初モノ”に着目して振り返ってみよう。
“地上10mからの落下に耐える”という耐衝撃性を目標に開発され、時計界の常識を覆したG-SHOCK初号機。発案者の伊部菊雄氏を中心とするプロジェクトチーム・タフが作り上げた。
独自のケース内部構造。“弾むゴムボールの中では衝撃は伝わらない”の発想で、モジュールを点で支えて浮かせるように配
置し、衝撃を緩和している。
ショックレジストに加え、マッドレジストを備えた最初のG-SHOCK。それまで金属の丸ボタンだったが、その上を防塵・防泥仕様の樹脂製ボタンで覆うなど、防護設計を構築。MASTER OF Gのマッドマンのルーツだ。
デジタルモデルに比べ、歯車や針などを使うアナログモデルは衝撃が弱点なのは明白。しかしG-SHOCKは内部の改良や軽量な針を駆使し、耐衝撃性と20気圧防水を実現した。デュアルタイムも表示可能なアナデジデザイン。
G-SHOCK初のセンサー内蔵モデル。温度センサーによって-20~60℃までの温度をリアルタイム表示でき、気温変化をグリーンの液晶にグラフィック表示できる。その後、気圧/高度や方位などのセンサー搭載機が生まれた。現在では定番となったセンサーを初導入した画期的モデルだ。
MASTER OF Gの代表作であるフロッグマンの初号機。プロの潜水士の意見を取り入れて開発され、200m潜水用防水などのISO規格に準拠するスペックを備える。GSHOCKで初めてニックネームが付いたことでも知られる。