2017.04.07 Fri UPDATE FASHION

ガチ採点! かばんミシュラン 2017 コスパ部門〜街でよく見る部門

かばんはファッションアイテムであると同時に道具でもあるため、選ぶ人によってさまざまな最適解があるもの。だからこそMJ読者に自信を持って勧められるかばんを探すべく、5人のファッション業界人が激論を交わした。
 
 
 
ファッション業界人がガチで採点!
 
選出方法
数多く集めたよりすぐりのバッグの中から5人の審査員で協議し、ベスト4を選出。さらに「デザイン性」「機能性」「素材感」の3項目をひとりにつき各10点満点で採点した。
 
スタイリスト
川崎英治さん
さまざまなメンズファッション誌で活躍する人気スタイリスト。もちろんかばんに対する目利きは超一流! 現在はシンプルめなデイパックを物色中。
 
ジャーナルスタンダード・プレス
青木志門さん
“バッグ愛”を語り出したら止まらない、バッグフリークとして業界でも一目置かれる敏腕プレス。〈ブリーフィング〉のヘルメットバッグも全色持っているツワモノ!
 
メンズジョーカー編集長
篠宮祐介
本誌編集長はできるだけ荷物を持たずにフットワーク軽く動くのが信条。そのためペンとメモ用紙を入れたクラッチバッグだけで取材に出ることも。
 
エディター/ライター
廣田俊介さん
頑丈で使い続けられるかばんが好みの人気ファッションライター。荷物の入れ替えが面倒という理由で同じレザーバッグを約8年ほど使用している。
 
エディター
牟田神佑介さん
ファッション誌の凄腕編集者。プレスの青木さんとかばん談義に花を咲かせつつ飲み会をすることも多いかばんマニアでガジェット系バックパックが好み。
 
 

1万円以下部門
1位
Uncoeur


リーズナブルかつ高機能なデイリーユース
 
「これが1万円?」と審査員を驚かせたのが〈アンクール〉。撥水加工が施されたナイロン素材を用いてシンプルに仕立てたバックパックは前後2気室で止水ジッパーを採用。気密性の高い作りに加えてクッション材をふんだんに用いており、PC用バックとしても優秀。1万円/アンクール(井野屋)W26×H43×D14㎝
 
127点/150
 
comments
「このクオリティの縫製で、しかも荷物を小分けができるほど中が細かに作られているのに1万円という価格はお買い得だと思います」(川崎)
 
「いい意味で目立たない、アノニマスなデザイン。モノを持ち運ぶという目的に特化した質実剛健なバッグだと思います」(篠宮)
 
「機能性を失わないギリギリまで無駄を削ぎ落としたデザインで価格を抑えながら、縫製やパーツにはコストをかけている印象です」(牟田神)
 
「小さなブランドタグ以外、余計なものを省いたミニマルなデザインは好印象です。モードにもカジュアルにも使えるのではないでしょうか」(青木)
 
「撥水素材と止水ジッパーの組み合わせで、これなら安心してPCを持ち運べます。絶対に濡らしたくない荷物を入れるのに良さそうです」(廣田)
 
 
 

 

 

メインコンパートメントに加えてフロントポケット、サイドポケットにPCスリーブと、シンプルなルックスながら機能性は充分。4色展開とカラバリも豊富なため、複数揃えるのもオススメ。
 
 
 
 

技巧が光る型押し部門
1位
SAMANTHAKINGZ


ブランドの新しい顔となる型押しレザー
 
牛革にペイズリー柄の型押しを施したあとで柄を浮き立たせる加工を施し、さらにその上からクロコ調の型押しを再度施した独自素材を採用。「ぱっと見は気づかなかったけれど、よく見るとすごい技術」と審査員も太鼓判。9万8000円/サマンサキングズ(サマンサキングズ 渋谷マルイ店)W33×H34×D12㎝
 
128点/150
 
comments
「二重の型押し革に加えて、トートとブリーフの中間のような他に見ないデザインも独特。いろいろな意味で唯一無二のバッグと言えます」(川崎)
 
「このブランドらしいラグジュアリーな雰囲気がよく出ている素材だと思います。色合いもシャビーで落ち着いた大人な印象です」(篠宮)
 
「非常に細かな柄を型押ししているにもかかわらず、柄がまったく潰れていないところがすごい。手間のかかる作りにこの値段も納得です」(牟田神)
 
「柄の凄さに目が行きがちですが、ハンドルの長さや全体の構成もよく考えられています。何より高級感とインパクトがものすごい」(青木)
 
「新品だとノーブルな印象ですが、使い込むと柄が浮き上がってきて雰囲気が一変しそう。どんな風に経年変化するのか、見てみたいです」(廣田)
 
 
 

 

 

上質で上品な仕立てながらながら、ミリタリー調のロゴプレートなど随所に武骨さをプラスしている。レザートートとブリーフの中間に当たるデザインで、オン/オフ問わずに使用できる。
 
 
 
 

大人ストリート部門
1位
NewEra®



 
マットな質感の良さが審査員の目を引いた〈ニューエラ〉。クラシックなボックスタイプのデイパックをブラックアウトすることで子どもっぽくならずにシックにアップデイトした。表面コーティングを施すことでしっとりとした落ち着いた質感をプラスし防水性も確保。1万3000円/ニューエラ(同)W33×H48×D16㎝
 
124点/150
 
comments
「さり気ないロゴも大人っぽいと思います。サンデースケーターの大人たちが休日にスケートに出かける時にしょっているイメージです」(川崎)
 
「この大人っぽさはボディの質感ゆえでしょうか。コンパクトでシンプルな作りですが、意外に物量が入る機能性もポイントが高いです」(篠宮)
 
「大人っぽいマットなコーティングがスタイリッシュ。年齢、性別はもちろん、着る服を選ばないシンプルなデザインですね」(牟田神)
 
「ロゴが小さめで、かつキチンと〈ニューエラ〉です、と主張する場所に入ってる。ストリートの精神をいつまでも忘れない大人に響きそうです」(青木)
 
「通常は素材の裏面にコーティングを施すのがバックパックのセオリーですが、これはあえて表側に加工を施してあるところがおもしろいです」(廣田)
 
 
 

 

 

表側は’70年代調のクラシックスタイルだが、ショルダーストラップや背面クッションなど使い心地に関わる部分は現代的に変更。サイドのドリンクホルダーもデザイン上のアクセントになっている。
 
 
 
 

街でよく見る部門
1位
anello


街で急増中の秘密は使い勝手の良さ
 
ドクターバッグのように口金付きでバカッと大きく開く、いわゆるガマ口バッグ。使い勝手の良さもあってレディスから火がつき、次第にメンズにまで人気が波及しつつある。街で見掛ける頻度に加えてコストパフォーマンスの高さも審査員を驚かせた。6500円/アネロ(キャロットカンパニー)W29×H40×D19㎝
 
119点/150
 
comments
「口がガバっと大きく開くのは、使い勝手の良さの点ではピカイチでしょう。もし自分が持つなら、もう少しシンプルなデザインでも良いかな」(川崎)
 
「なんと言っても安いのが魅力! カラバリ展開も豊富なようですが、この値段なら複数のカラーを揃えても財布が痛くならないですね」(篠宮)
 
「キャンバス製だった定番に合皮のモデルが出たことで、雨に濡れても気にならないし、高級感も出た。箔押しロゴもいいですね」(牟田神)
 
「コストパフォーマンスが非常に良いのに、安っぽく見えない。しかも使いやすいとあっては、若い世代を中心に人気が出るのも納得です」(青木)
 
「ごちゃごちゃとバッグの中にモノを放り込みがちなタイプなので、口が大きく開くのは便利です。背負うよりも手持ちのほうがカッコ良さそう」(廣田)
 
 
 

 

 

口金つきでメインコンパートメントにアクセスしやすく、両サイドにオープンポケットなど、分類用のポケットも充分についている。B4が入るサイズなため、収納力も抜群。
 
 
 
Photo:HIROAKI KAWATA/Styling:EIJI KAWASAKI /Text:SHUNSUKE HIROTA
 
 
 

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