2017.08.17 Thu UPDATE CULTURE

カバーインタビュー特別版 山下健二郎×町田啓太×鈴木伸之

2015年の始動以来、ドラマ、映画、漫画、音楽、ライブ、イベント、SNSなどで累計600万人を熱狂させてきたプロジェクトが今年、再び進化する。8月と11月に連続公開される2本の映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』と、同『THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』は、邦画最高峰のアクションと複雑な群像劇を、見事な映像美で描き出す超大作。普段は三代目J Soul Brothers、劇団EXILEとして活動している山下健二郎、町田啓太、鈴木伸之は、岩田剛典率いる山王連合会の一員…ダン、ノボル、ヤマトとして、スクリーンの中で生き生きとした姿を見せている。演じる役と付き合っている3人のトークは、撮影裏話だけでなく、キャラクターに関するわりとコアな話題でも大盛り上がり。チームワーク全開の鼎談を、発売中の本誌とは別の切り口でお届け!

 

ツッコミどころに見えて実は伏線!?
出演者と視聴者の共通の楽しみとは

――山下さん曰く「馴染みまくっている」という山王連合会キャストの皆さんですが、お互いの役に対しての感想を言い合うことはありましたか?
山下「あー、ノボルは…(と、町田を見る)」
町田「ノボルについてはかなりありましたね~」
山下「今回の映画のノボルは、今までと全然違うイメージすらあるからね」
鈴木「ありますね。まず、ノボルは頭がいい代わりに、素手で闘えるようなキャラクターじゃないと思ってた! まさかフォー(関口メンディー/GENERATIONS、EXILE)に素手で立ち向かうとは…」
山下「そう、今回のノボルはアクションもできるし、ゴツいバイクも乗ってるし。あのバイクいつ買ったの?」
町田「ハイ…。でもドラマのSeason1(2015年秋)の冒頭では僕も結構闘ってるんですよ。バイクも乗ってるし…」
鈴木「それで、そのSeason1のラストで、一時期“闇落ち”して入っていた家村会(山王連合会などが生きているSWORD地区を狙う組織・九龍会グループの一門)から抜けて、その報復で轢かれてそのまま入院して」
山下「あれは、ビックリしましたね! 飛んでましたからね…」
鈴木「それで映画『~RED RAIN』では松葉杖を使っていたのに、今回その松葉杖どこ行った? っていう(笑)」
町田「意外に回復力がすごくて…ほんの数ヶ月で直しました」
山下・鈴木「強っ!(爆笑)」
町田「あと『RED RAIN』では、IT知識を活かして情報屋っぽいこともしているんですけど、今回の映画ではパソコン一切持ち歩いてないです(笑)」
山下「そうそう、情報屋やってて、九龍会から恨まれたり命狙われたりしてるんじゃない?」
町田「ちょっと心配ですよね。僕ももうちょっと身を隠したほうがいいんじゃないのかなって思いながら…」
山下「全然オープンにいらっしゃいましたからね(笑)」
町田「はい、奇跡の回復を遂げて、堂々と生き、ガッツリ参加させていただいています(笑)。かなり悪運強いみたいです」
山下「ヤマトも今回そういうのある?」
鈴木「僕の演じるヤマトは、もともとすぐ熱くなっていろんなところに立ち向かっていくキャラクターなんですけど、今回は山王連合会にいろいろあったこともあってコブラを止めたり、ダンを止めたり…」
山下「そうだねぇ(笑)」

 

――岩田さんも以前、「コブラは無口でクールなキャラクターなのに、今回セリフがすごく多い気がする…」とおっしゃっていました(笑)。
山下「今回はそれだけ山王連合会が大変なことになるんですよ」
町田「ですね。一方で、ダンは健二郎さんそのままのキャラクターですよね」
山下「うん。ダンは明るくてちょっとユーモアのあるムードメーカーって感じなんですけど…ま『普段と変わらんやんけ!』って感じですね」
鈴木「でも僕、ダンで一番気になっているのが、ドラマSeason1でやった“代走屋・ダン”の野球の場面」
山下「アハハハ!(爆笑)」
町田「そうだ、めちゃくちゃ足が速いっていう設定でしたね」
鈴木「そうそう、それでダンさんが代走して調子こいて盗塁したんだけど、アウトになっちゃってという回想シーン。あれ、僕と岩田さんがムゲンのジャンバー着て応援しに行ってますからね」
山下「いろいろあるんですよ、『HiGH&LOW』には今振り返ると面白い設定が…」
町田「そうなんですよ。むしろもしかしたら今後描いていくために敢えて残しているのかもしれないですよ、ヤマトとコブラの変化も、ダンさんの野球も」
山下「あー、Season1冒頭の“めっちゃ強いノボル”の伏線も、今回無事に回収されるからね。全部見てたら『あれ?これどうなってたっけ…』っていうのがあるけど、その合間を考えて埋めるのも役者の楽しみでもあるし」
鈴木「あと、視聴者の方にも突っ込んでいただいて(笑)」
町田「ですね、逆にそういう感じで観ていただくのが面白いですよね(笑)」
山下「そうそう。突っ込むと言えば、僕が山王連合会でいつも気になってるのは、俺らいつもバイクで闘いに行くんやけど、帰り歩きなんですよ。『バイクどこ置いてきちゃったのかな…』と思って」
町田「確かにそうですね(笑)」
山下「いつも代行頼んでるのかなって」
鈴木「僕は山王連合会は喧嘩の後、必ず“BAR小竹”っていうBARに行ってみんなで乾杯するから、帰りバイクどうしてるのかな、代行かなって気になってました(笑)」
町田「あ! …ということは、つまり一旦解散している…?」
山下「1回バイクでちゃんと帰宅して、バイクを家に置いて」
鈴木「再集合して、BAR小竹での打ち上げに向かって歩いている…!」
山下「いつも山王商店街を歩くシーンで終わってるから、乗って行ったバイクどうしたんだろうねってよくみんなで話してたんですけど…」
鈴木「喧嘩終わった後に『1回帰って再集合、○○時にBAR小竹な!』」
町田「あー(笑)。山王っぽいっちゃ、ぽいですね」

 

100人以上に及ぶ魅力的なキャラクター群の中、
山王連合会キャストにもスピンオフのアイディアあり!?

――撮影中によくご飯に行ったり、オフにも佐藤寛太さんの誕生日を3年連続で祝ったりと、どのチームにも負けない仲の良さを誇る山王連合会ですが、他のチームの羨ましいところはありますか?
山下「あー、雨宮兄弟(雅貴…TAKAHIRO、広斗…登坂広臣)はいいですよね~、あれはズルいですよね~。一番上の兄貴(尊龍…斎藤工)が抜けてたった2人でメイン張ってるし、広斗とかすごくモテそうじゃないですか。バイクも相当いいバイクだし、単純にかっこいいし、いいな~羨ましいな~と思いますね」
町田「…といいつつその役が来たらどうします?」
山下「もちろん丁重にお断りさせていただきます(笑)。僕にはちょっと演じきれない(笑)。面白いことさせてほしい!」
鈴木「あと達磨一家のお祭り感とか、White Rascalsの女性に優しい感じとかも、山王よりすごいですよね。何よりあの外見に個性出ている感じは勝てないです(笑)」

――先ほど、図らずも町田さん演じるノボルについてボリューミーに突っ込ませていただけたので、ヤマトとダンに関して今後の野望をお伺いしてもよろしいでしょうか。
鈴木「ヤマトに関しては、女性と絡むシーンがわりと少ない『HiGH&LOW』及び山王連合会の中で、ITOKAN(山王連合会のたまり場となっている洋食屋)のナオミ(藤井萩花)とのやりとりが要所要所に入るので、そこらへんにスポットライトを当てて描いてみたらどうなんだろうなって期待がありますね」
町田「あとは、ヤマトやダンに意外に少ないアクションバトルももっと見たいですよね」
鈴木「そう、喧嘩っ早い設定ですからね(笑)。この作品でもっともっと暴れているような映像を残してみたいなと思います」
山下「『HiGH&LOW』の一番の醍醐味って言ってもいい要素だからね」
町田「健二郎さんはいかがですか?」
山下「僕は今回の映画で、ダン、テッツ(佐藤寛太/劇団EXILE)、チハル(佐藤大樹/FANTASTICS、EXILE)の3人で、頭文字を取った“DTC”ってグループを組ませていただいたんですよ。そこに無限の可能性を感じていますね」
町田「昨年の『HiGH&LOW THE LIVE』ツアーでも、だいぶ持っていってましたもんね(笑)」
山下「かっさらってやりました、笑いを(笑)。男臭くてかっこいい『HiGH&LOW』の世界観を崩さないまま、異種の方向性でスピンオフとかどんどんやっていきたいなって思っています」
鈴木「劇中のテッツとチハルには『勝手に入れないでくださいよ』『しかも名前ダサいし…』って嫌がられてましたけど」
山下「アハハ! 大丈夫、普段の寛太と大樹は『DTCめちゃくちゃ楽しい』って言ってるから。僕もやってて楽しいし、やりがい感じるので、引き続きやりたいです」
鈴木「よみうりランドで開催中の『HiGH&LOW THE LAND』では、DTCのお化け屋敷がめっちゃ人気らしいですよ」
山下「マジで!?(嬉)」
町田「僕も聞きました。あと飲食スペースの『HiGH&LOW』オリジナルメニューとかも面白いですよね」
山下「あの名付けセンスいいですよね~。ダン個人でも、ダン商店がモチーフになったグッズ売り場みたいなのをやっているので、よろしくお願いします(笑)」

 

――最後に、本誌に続いてもう一度映画のPRをお願い致します!
鈴木「2(『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』)はとにかく、物語全体で今までよりもっとすごい敵と対峙していかなくちゃいけないってことを描いているんですけど、その中で山王連合会も1人ひとりの葛藤と成長が描かれているので、大きな流れの中でそういう人間関係もぜひ楽しんでいただけるとうれしいです」
山下「ヤマト的な見どころは?」
鈴木「まぁ…相変わらず、馬鹿やってますね(笑)」
山下「はい、そうでしたね(笑)。今回の作品もアクションの迫力とスケールがもうハリウッド並みで、映像を観ているだけでも面白いので、内容を考えずスカッと爽快に見ても面白いんじゃないかなーと思います。内容的には、僕ら山王連合会が分裂しちゃうんで」
鈴木「そうそう、ダンがコブラに対して切った啖呵は、ノボルに当てつけた嫌味みたいでもあったし…。町田さん、言われた気分はどうでしたか」
町田「えっ(笑)。『そっか、すみません…』みたいな、何も言えなくなりましたけど…。でも何かそういうこともあるよなって思いましたね、仲がいいから、逆にそこがリアルなのかなっていう。そういう人間味あふれるチーム感が織り込まれたストーリーで、逆に僕は好きだなって思いました。まぁ実際言われたらだいぶ傷つきましたけど…」
山下「ごめん(笑)」
町田「(笑)。アクションとかもそうですけど、美術装飾も『今年の映画で一番じゃないのかな』っていうくらいすごいですし、その後の3(『THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』)が楽しみになるような場面も多々あるので、そこらへんも楽しんでいただけたらいいな~と思います」
山下「そうですね。僕らもやっぱりやってきて愛着ありますしね。本当に大切なプロジェクトになっているので、今後も自分の中で大切にして、あやかっていきたいなと思います!」

 

◆Profile
山下健二郎
1985年5月24日生まれ、京都府出身。三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEのパフォーマー。多くの舞台、ドラマに出演。主演ドラマ『Love or Not』が現在フジテレビで放送中。また、「オールナイトニッポン」金曜日のDJも好評。書籍「山下健二郎を作った50のこと。Vol.1」が発売中。

町田啓太
1990年7月4日生まれ、群馬県出身。劇団EXILEのメンバーとして数多くの舞台を経て映像を中心に活動中。ドラマ『花子とアン』(14年)、『美女と男子』(15年)、『スミカスミレ 45歳若返った女』(16年)、『人は見た目が100パーセント』(17年)などで重要な役を演じる。映画『こいのわ 婚活クルージング』『OVER DRIVE』が公開待機中。

鈴木伸之
1992年10月14日生まれ、神奈川県出身。劇団EXILEのメンバーとして数多くの舞台、ドラマ、映画に出演。2017年はドラマ『あなたのことはそれほど』の有島役で注目を集めた。出演映画『東京喰種トーキョーグール』が全国ロードショー公開中。

 

◆映画情報

『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』

監督:久保茂昭、中茎強 アクション監督:大内貴仁 脚本:平沼紀久、渡辺啓、福田晶平、Team Hi-AX 出演:岩田剛典、山下健二郎、町田啓太、鈴木伸之

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