2017.09.19 Tue UPDATE CULTURE

「7人の黄金比みたいなものが形になっていく」Happinessのニューシングル『GOLD』を語る

パフォーマンスグループ・Happiness。常に進化と止めない彼女たちの勢いは、夏を過ぎても止まらない。6月5日に新体制「E.G.family」が発足し、第一弾となるニューシングル『GOLD』について、メンバー全員に語ってもらった。

インタビュー・文/馬渕信彦

 

―まず今回のシングルについてのお話の前におうかがいしたいんですが、昨年10月のアルバム『GIRLZ N’ EFFECT』と初の単独ツアー『Happiness LIVE TOUR 2016 GIRLZ N’ EFFECT』を成功させたことで実感できたこと、新たに見えてきた景色はありましたか?

MIYUU「表現する曲だったりパフォーマンスだったり、全体的に幅が広がったと思います。Happinessとしての色がアルバムを通して見えてきたところもありましたし、ツアーを通してライヴ・アーティストとして表現していきたいという夢も見つかり、いろんな発見ができたと思います」

須田アンナ「7人の絆であったり、この7人の黄金比みたいなものは、アルバムやツアーを通して凄く実感しました。Happinessを客観視する時間も多かったので、改めて7人ひとりひとりの魅力に気づけたんだと思います。小さい頃からダンスと音楽が好きだった7人が、同じ目標に向かってキラキラ輝いているのが今なんだと思います」

 

―6月のE.G.family体制発表後は、どのような心境でしたか?

川本璃「新体制となって、E.G.familyの中でHappinessはどういう色や個性を出していくべきか、とても考えました。新体制一発目となる今作「GOLD」の制作も、Happinessとしての色を定めていきたいという気持ちが強かったと思います。私個人としてもHappinessの活動に専念することになったので、ボーカルとしてもっともっと音楽や歌を追求して、Happinessの幅を広げていけたらという気持ちでいます」

―Happinessの色や個性とは、具体的にどんなところだと思いますか?

SAYAKA「メンバー全員がEXPG卒業生なので、パフォーマンスを武器としたHIP HOP要素の強さ、ノリの強さはHappinessの色だと思っています。そこは今までの楽曲でも追求してきたところではあるんですけど、今作「GOLD」では今までのHappinessからより成長した姿も感じてもらえると思います」

楓「E.G.familyの中で初めてラップに挑戦したグループでもあるので、璃の歌と夏恋のラップが融合しているところ、あとはほとんどの楽曲をMIYUUが振りつけしているので、そういったところにもHappinessらしさが出ていると思います」

 

―最新シングル「GOLD」の方向性は、メンバー内でどのように決めていったのでしょうか?

YURINO「E.G.familyが発表になってから、よりグループの色や個性の際立たせ方を明確にしていきたいという想いは、メンバー内の共通認識でした。最新シングルでは今までのHappinessのイメージから一歩進化させたかったので、MVでは今まで見せていない表情を見せていたり、楽曲でもHappinessでしか表現できないことに取り組みました」

 

 

―タイトル曲「GOLD」は、どのような想いで制作した楽曲なのでしょうか?

藤井夏恋「新たなHappinessを表現していく上で、セクシーさや色っぽさも表現できたらいいなという想いがありました。今まで意識してきたクールでキュートさもあるラップとは違って、ちょっと艶感のある歌い方やラップに挑戦していたり、女性としてのしなやかさも表現できたんじゃないかなと思います」

川本璃「今までのHappinessはHIP HOP感を強く打ち出していましたが、今回は大人なHappinessを感じていただけると思います。恋の駆け引きを歌っている曲なので、歌詞の中では照れ臭い部分もあったんですけど、ボーカルなりに声でうまく表現できたと思っています。特に夏恋ちゃんとのラップのかけ合いだったり、男の方にツンデレのツンで攻めている部分は個人的に気に入っています。MVもセクシーさ満載なので、楽曲と合わせて楽しんでいただけたらなと思います」

 

―今作の歌詞の中で、気に入っているフレーズなどがあれば教えてください。

楓「私は〈気の強い 私に 良く近づいて来たね?〉って歌詞ですね」

MIYUU「そこ、私も!」

楓「こんなこと、堂々と言えないじゃないですか。だから、共感というよりは、こういう女性かっこいいなぁと思った歌詞ですね。E.G.familyの他のグループの楽曲で、こんなに自分に自信を持った強い女性像を描いた曲はなかったと思うんです」

 

 

YURINO「曲の流れ的にも、何を言うのかな? って思わせておいて〈気の強い 私に 良く近づいて来たね?〉ですからね。この部分のパフォーマンスにも注目して欲しいです」

 

―NY帰りのAva1anche制作のトラックは、レゲエやHIP HOPの要素を盛り込んだフューチャー・ベースなサウンドですが、どんな感想を抱きましたか?

須田アンナ「このサウンド感も、Happinessにしかできないアプローチだと思いました。最先端のサウンドとキャッチーな部分をミックスできたことも、進化や新たな挑戦を目指した今回の楽曲にぴったりだったと思います」

 

―そんなサウンド感だからこそ、レコーディングの際に意識したこと、新たな挑戦になったことがあれば教えてください。

川本璃「こういう楽曲は歌詞の世界観的にも歌うのは初めてだったので、どうやって自分を表現しようかレコーディング前は悩みました。Aメロはいつも以上に音が少なく、より声で表現する部分でもあったので、色気のある女性を意識して歌いました」
藤井夏恋「ラテン系なイメージの曲だったので、歌では情熱的な感情を出しながら、ほど良く力が抜けたセクシーさも意識しました。ラップではHappinessだからできるエッジの効いた表現ができたと思います」

 

―この曲のパフォーマンスに関しては、どのようなイメージで考えていったのでしょうか?

MIYUU「私もこの曲を最初に聴いた時は、夏恋が言ったラテン系のパフォーマンスが頭に浮かびました。でも、進化を見せたかったので、いい意味で今までの自分たちから離れる必要があったんです。なので、今回はありのままのセクシーさや色っぽさを全面に出すことをテーマに振りつけを考えました。歌詞に男女の駆け引き的な要素があるので、ベッドの上で誘うようなパフォーマンスが入っていたりもします。結果的に振り数は今までで一番少なく、曲のメロディや世界観を活かすパフォーマンスになったと思います」

 

 

―新たなHappiness像が提示できた楽曲になったと思いますが、この「GOLD」を聴いてどんなことを感じ取って欲しいですか?

SAYAKA「挑戦とも言える楽曲になりましたが、今年でメンバー全員が20歳を超えて大人になり、表現の幅も広がったと思うんです。ちょっと背伸びした楽曲かもしれませんが、大人のHappinessを感じ取っていただけるような仕上がりになっていると思います。この「GOLD」でライヴの幅も広がったと思うので、私たちの生のパフォーマンスにも期待していただきたいです」

 

―続くカップリング曲「Next Level」は、過去に「Holiday」や「Love Wonderland」といった代表曲を一緒に制作してきたT.Kura氏プロデュースの楽曲です。どんな曲に仕上がりましたか?

MIYUU「個人的にこのシングルに収録する4曲の中で一番好きな曲です。とにかくビートのパンチが効いている曲なので、パフォーマンスがイメージしやすかったです。T.Kuraさんのプロデュースということで璃と夏恋の声にもばっちりハマるトラックですし、「GOLD」とはまた違った強い女性が表現できた楽曲だと思います」
SAYAKA「今までのHappinessの延長上にある楽曲だと思います。ライヴの一発目になるような曲というか、男性グループにも負けないくらいゴリゴリで踊る曲になると思うので、ライヴを楽しみにして欲しいです」

 

―同じくカップリング曲「I’m So Wow」について。どのような想いで制作していった楽曲なのでしょうか?

川本璃「いつもよりゆっくりしたテンポの曲なんですけど、その中にリズミカルな部分もありつつ、歌詞は超強気な女の子です。ツンな女の子の気持ちに注目していただきつつ、ライヴでも一緒に歌っていただきたいです」

 

―歌詞の世界観について解説をお願いします。

藤井夏恋「〈勝手な言い訳ばかりで 疲れちゃったわ!〉という歌詞があるように、凄く自由奔放な女の子像が描かれている曲です。英語の歌詞が多いこともあって、ちょっと洋楽的なアプローチの曲になっていると思います」

 

 

―今作のトラックも、「GOLD」と同じくAva1ancheが制作。どのような印象を受けましたか?

楓「同じテンポが続くんですけど、構成と音数が多く、グルーヴ感のあるトラックだなと思いました。邦楽というよりは完全に洋楽的で、聴けば聴くほど曲の世界観にハマッていく不思議なサウンドだなっていう印象でした」

 

―カップリング曲「Jump」は、90年代前半に活躍したラップデュオKRIS KROSSのカヴァーですよね。どのような想いでカヴァーに至ったのでしょうか?

YURINO「私たちもよく知っているHIP HOPクラシックですし、ライヴで絶対に盛り上がる曲だと思ったので、日本語歌詞をつけてHappiness流にアレンジさせていただきました。前回のツアーで披露している曲なんですけど、このシングルでやっとリリースできることが嬉しいです」

―パフォーマンスはどのように組み立てていったのでしょうか?

MIYUU「この曲はYURINOさんが振りつけしたんですけど、アンダーグラウンドな振りが多いのも、Happinessだからできる表現なんだと思います。それこそEXILEさんのDNAを受け継ぐガールズ・ダンス&ボーカルグループとして、EXPG時代に教えてもらったダンスをパフォーマンスに取り入れた感じです」

YURINO「この音を聴いたら、このダンスかなっていう発想で考えました。Happinessメンバーがみんな通ってきたジャンルですし、ライヴではみんなでジャンプしてダンスしようって煽れるパフォーマンスになっていると思います」

 

―今後のライヴでも、欠かせない武器のような楽曲になりましたね?

須田アンナ「ライヴに必要不可欠な楽曲になると思いますし、踊りながら自然とマイクが持てちゃう曲ですね。ファンの方と一緒にジャンプしたいです。この曲が流れたらみんなでジャンプ! っていうルールを浸透させたいですね」

 

 

―今作は、アーティストとしてどんな成長があった作品だと思いますか?

藤井夏恋「今までの作品の中でも、一番大きく成長できた1枚になったと思います。表題曲の「GOLD」は、大人っぽくて艶のあるセクシーな楽曲ですが、飾らず違和感なく表現することができたのかなと思います。表現の引き出しが増えたという部分では、確実に成長につながったと思っています」

 

―今作を完成させた今、Happinessとして今後どんな活動をイメージしていますか?

須田アンナ「とにかくライヴをたくさんやりたいです。Happinessはステージ上で輝く力を持っているグループだと思っています。前回ツアーでは初めてネオンスティックを導入したり、お客さんとの一体感の演出にはかなりこだわってきたので、これからも大きなステージを目指してみんなでがんばっていきたいです」

 

 

―最後に、今作で感じて欲しいHappinessらしさとはどんな部分だと思いますか?

SAYAKA「今回は1枚のシングルで、いろんなテイストの楽曲を収録させていただきました。進化や挑戦の曲やHIP HOPクラシックのカヴァー、どの楽曲がリード曲になってもおかしくないくらい、メンバーみんなの想いが強い主役級の4曲が揃ったと思います。これからリリースを経て、どうライヴで育てていけるかも大事になると思いますので、これからのHappinessらしい活動にも期待していただけたら嬉しいです」

 

川本璃「E.G.family新体制発表後、一発目のタイミングにふさわしい4曲になったと思います。楽曲もHappinessならではの歌とラップのかけ合いがあったり、ヴォーカルの個性がいつも以上に出ています。また次のシングルでも進化したHappinessをお見せできるように、たくさんの方に応援される自分たちでありたいと思っています」

 

『GOLD』
2017年9月20日(水)発売

[CD+2DVD]4,850(税込)

[CD+DVD]1,944(税込)

[CD]1,296(税込)

 

Happiness

SAYAKA (performer)、楓 (performer)、藤井夏恋 (vocal & performer)、MIYUU (performer / Happiness Leader)、YURINO (performer)、須田アンナ (performer)、川本璃 (vocal & performer)の7人組パフォーマンスグループ。昨年末から年始にかけてのツアーを成功させ、勢いに乗る本格的なダンスパフォーマンスを展開するガールズ・エンタテインメントグループ。2017年9月20日にニューシングル『GOLD』をリリース。

公式HP

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