旬を意識してアウターを選ぶことは大事。けど、本物を知る大人なら流行り廃りとは無縁な完成された名作を1着は持っておきたいもの。ここで紹介するのは、時代を経ても変わらない魅力を放つマスターピース。年齢を重ねても最高の相棒であり続けるはずだ!
マッキントッシュかバブアーか、英国2大老舗の殿堂入り名品定番アウター
アルファ インダストリーズ
ALPHA INDUSTRIES MA-1
(上から順に)1万7800円、1万9800円、1万9800円、2万800円
〈アルファ インダストリーズ〉は米国防省が長きにわたり信頼を寄せる米軍用品供給メーカーで、これまで生産してきた軍用ジャケットは千万枚以上。そしてミリタリーファッションブランドとしても地位を確立している。中でも1950年代以降長く米軍で重用されたMA–1はブランドの〝顔〞。細身フィットに昇華したシリーズ(1着目・2着目)やワッペンカスタムモデル(4着目)、さらにはブラッド・チット(=戦闘員人物証明書)のパッチが背面に入ったもの(3着目) まで、多彩なバリエーションを擁する。
袖ポケには“離陸の前に外せ”と文字の入った赤いリボンが付属。これは本来、戦闘機に搭載したミサイルの安全装置に付けられるもの。ミリタリー感を強調する意匠だ。
レスキューオレンジを纏った裏面の方にもポケットが付き実用的。なお、リバーシブル着用もOKだ。
ジップはロゴマーク入りのオリジナル。ちょっとした箇所も妥協がない。
ショット
Schott RIDERS JACKET
9万4000円(ショット グランド ストア トーキョー)
1928年に世界初のジッパースタイルライダースを生み出したことで知られる〈ショット〉。そして同ブランドの知名度を一気に押し上げたのが、1950年代に発売した「ワンスター」だ。映画『乱暴者』でマーロン・ブランドが着用したとされるモデルで、ラモーンズやセックス・ピストルズといった名だたるロックミュージシャンにも愛用された。このモデルは古き良き時代のデザインを踏襲し、ディテールなども復刻した。ボディの肉厚なステアハイドは着込むほど身体になじんでいく。
エポーレットには星形のスタッズが燦然と輝く。「ワンスター」というモデルネームの由来ともなった意匠だ。
フロントジップの引き手はレザー製。持ちやすいことに加えて、クラス感を高めるディテールでもある。