2019.02.08 Fri UPDATE FASHION

「レザージャケット」の経年変化を見る!使い込んで育て上げた逸品がコレ

レザーは新品の状態ではまだその本領を発揮していない、いわば未完成の状態だ。適切な手入れをしながら普段の生活のなかで着込み、ヤレやアジが出てからやっと完成する。自分のライフスタイルが刻まれたレザーは本当の意味での一点モノだ。

着倒して、ヤレて、自分だけのスペシャルアイテムになる!



※写真左上が新品、右下が6年使用したものです。

6years OLD
アディクトクローズジャパン<ADDICT CLOTHES JAPAN>

英国のオイルドジャケットをベースにシープスキンを採用。フルベジタブルタンニンなめしのレザーは芯を茶色に残し、独特の経年変化が特徴。
新品価格20万円/アディクトクローズ(同)
着用年数:6年2ヶ月
着用頻度:冬場に週3〜4回
手入れ:ノーメンテナンス



10years OLD
ルイスレザーズ<Lewis Leathers>

アディクトクローズジャパン代表の石嶋氏にシープスキンライダースの魅力に気づかせた英国製レザージャケットだが、こちらはZOHARと思われるヴィンテージ。当事のアイテムらしい肉厚なレザーを使用している。



5years OLD
ハイウェイマン<Highway Man>

〈ルイスレザーズ〉と並ぶ英国の老舗レザージャケットブランド〈ハイウェイマン〉のヴィンテージピース。もともとは黒だったと思われるが、時代を経て全体が濃いブラウンへと変化した。

しなやかで風合い抜群な英国スタイルのシープスキン

新品の状態では腕の曲げ伸ばしに難儀するほど堅く、2時間も着れば肩がカチコチに凝るほど重いイメージがつきまとうレザージャケット。特にアメリカ系のレザージャケットの愛好家のなかには堅くて重いほど良いと思っている人もいるが、それはある意味で間違いだ。シープスキンを使用したブリティッシュスタイルのレザージャケットは、着はじめの時点で既にしなやかで軽く、保温性も高く丈夫で快適そのもの。もちろん着込むうちにレザーの経年変化を楽しむことができる。
〈アディクトクローズジャパン〉の石嶋聡氏もそんなシープスキンのライダースに魅了されたひとりだ。「アメリカンブランドと比べて英国系のレザージャケットは着丈も長くアームホールもタイトなので、より現代的なシルエットで着こなすこともできます」(石嶋氏)
夏でもバイクに乗る際はレザージャケットを着るという石嶋氏のお気に入りが、シープスキンのなかでも極めて肉厚な素材を使用したBMCジャケット。約6年に渡って愛用するうちに革本来のブラウンが内側から現れ、より深みのある色合いへと変化した。革もまだ元気そのもので、この先もずっと愛用できそうだ。

石嶋聡

レザーとワックスドコットンをメイン素材に使用する〈アディクトクローズジャパン〉の代表。英国ライダースジャケットのコレクターとしても知られている。

Photo: TAKESHI HOSHI(estrellas)
Styling: YOSHIKI ARAI
Composition&Text: Shunsuke Hirota

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