セミは凄い。
長いあいだ土にいて7月から9月頃にかけて地上に出てきて脱皮する。
脱皮して残された所謂「セミの抜け殻」はキチン質という成分が多く含まれカニやエビと似ているのだそうだ。
毎回抜け殻を見るたびに川エビの唐揚げを連想していたのだが、それも納得だ。

そんな抜け殻はやがて雨や太陽や風や雪の中で粉末になったり時には微生物による分解で消えてなくなる。
ちょっと触るとすぐパリパリと脚の部分が取れたりする脆い抜け殻だが、
もしかするとそんな自然の荒波にも耐えて未だ木にしがみついているセミの抜け殻があってもいいんじゃなかろうか。

と、いう訳で

2015年6月、もうすぐ今年のセミ第一陣が地上に出てくるこの時期に
2014年のセミの抜け殻を探してみようと決意した訳である。

なんて浪漫。

果たして残っているのだろうか。

さっそく僕は神奈川県にあるとある小さな公園を蚊に刺されながら探しまくった。

冬は丸裸になる落葉樹はスルーして、常緑樹を徹底的に探した。
じゃないと葉に去年の抜け殻がついている訳がない。

ひたすら葉の1枚1枚を丁寧に確認すること半日。

いた。
去年のセミの抜け殻である。
しかも4つ。
画像では判りにくいが、そこまで雨風を完全シャットアウトするような環境でもなかった。
幾度となくびしょ濡れにもなっただろうし、風の直撃も受けているはずだ。
それなのに全て完璧な形を残していた。
この1年、それなりに暴風や豪雨もあったはずなのに、ちょっと信じられないくらい綺麗な姿である。

なんて浪漫。

話を戻すが「セミの抜け殻」はキチン質という成分が多く含まれカニやエビと似ているのだそうだ。
今度食べてみようと思う。
たぶん旨いはずだ。

PROFILE
エンドケイプ
作詞家・クリエイター・バナナーティスト

出演舞台のお知らせ
ムラコシアター第二弾
「５２１８ Give me chocolate～絶望の橋の下で～」
＜劇場＞
池袋シアターKASSAI
＜日程＞
2015年6月10日（水）～6月14日（日）　全8公演
＜チケット＞
金額　3900円
詳細→ http://lineblog.me/endcape/archives/29997058.html