13年に連載がスタートするや、
そのスリリングな展開と凄惨なシーン、
含みのあるエンディングが話題をさらった
漫画『ミュージアム』が実写映画化。
殺人を芸術として捉える謎のカエル男と対峙する
主人公の刑事、沢村を小栗 旬が演じる。
果たして犯人の目的は? その正体は?
謎解きのおもしろさと昨今、誰にでも起こり得る
理由の見えない犯罪の恐怖を描いた本作で
小栗が“追い詰められる男”を熱演する。
本誌でのインタビューに続き、今の心境を語ってもらった。
その模様を3夜に渡ってお届けします!
――映画『ミュージアム』、拝見しました。
どうでした?
――うーん…観終わった後、お酒を飲みたくなりました。
(笑)、それはよかった。確かに飲みたくなりますよね。
内容が内容ですし。僕も試写で観て疲れましたし…何と言うか、
えも言われぬ疲労感に襲われた。あ、いい意味で。
――バー…いや、劇中にも出てくるような場末の酒場でしょうか。
そこで安酒でもあおりながら「あそこ、どう思った?」
「あの後、どうなったと思う?」と話したくなりますよね。
お互い、インタビューする方もされる方も、難しくないですか?
これから映画を観る人にどうお伝えするのが正解か…。
僕もこうして宣伝のタイミングになったはいいけど正直、困っています(笑)。
――(笑)、サスペンスですからネタバレを含め迷いますね。
また『みなさん、観てください!』とか、気軽に言える類の映画じゃないですからね(笑)。
でも、そうやって酒場じゃなくてもいいから内容についていろんな想像をしてもらえるような、
映画が好きな人たちには楽しんでもらえる作品になったとは思うけど。
――原作は、’13年に『週刊ヤングマガジン』で連載された巴 亮介さんの漫画『ミュージアム』。
漫画好きの小栗さんですから、この作品は当然、チェックして…。
はい。読みました。
――当時、読者にすさまじい衝撃を与えたサイコサスペンスですが、
ご自身が主人公の刑事、沢村久志役を演じることが決まった時は?
あまり原作の沢村は意識しないように、と思いました。
実際、現場に入っても漫画では静かに怒りを表現する沢村が声を荒げたり、
激しく机を蹴飛ばしたり…。
“自分が沢村の立場になったらどうするか?”を考えたし、勝手にね、
演じながらそうなっていった部分もありました。
――「カエル男」こと霧島早苗を演じる妻夫木 聡さんとは、
NHK大河ドラマ『天地人』(’09年)以来ですか?
そうですね。それ以来で、今回ガッツリやらせてもらって。
――ともに『池袋ウエストゲートパーク』(’00年)に出てはいるものの同じシーンでの出番はなく、
小栗さんの監督作『シュアリー・サムデイ』(’10年)では妻夫木さんはカメオ出演。
久々の本格共演にワクワクしましたよ。
何気にふたり、(共演が)少ないですからね。今回参加してくれて、ありがたかったです。
妻夫木くんも原作で一番、気に入っているキャラクターが早苗とのことで嬉々としてやっていましたし、
現場でも演じていて楽しそうだなあと。そばで見ていて楽しかった。
※明日に続く
【プロフィール】
1982年12月26日生まれ、東京都出身。
’98年に『GTO』で連続ドラマ初のレギュラー出演を果たす。
俳優として活躍しながら、’10年には『シュアリー・サムデイ』で初監督。
ドラマ、映画以外に舞台へも精力的に出演している。
’16年は『信長協奏曲』『テラフォーマーズ』ほか多数出演。
’17年は『追憶』『銀魂』、『君の膵臓をたべたい』が公開予定。
また3月30日[木]~6月12日[月]には劇団☆新感線の舞台『髑髏城の七人』に出演する。
IHIステージアラウンド東京(豊洲)。
Photo:JUNICHI HIROSE[Perle]
Styling:HIROHITO HONDA
Hair&Make:KENTARO SHIBUYA[air/LOVEST]
Interview&Text:TATSUNORI HASHIMOTO