2017.11.29 Wed UPDATE CULTURE

俳優としても活躍する注目の歌手・青柳 翔が2017年を語る

劇団EXILEメンバーとして話題作に続々と出演し、そのワイルドでセクシーな存在感で視聴者に鮮烈な印象を残し続けている俳優・青柳翔が歌手活動をスタートさせたのは昨年6月。甘く切ない歌声と確かなヴォーカルパフォーマンスで新作を発表するごとににシンガーとしての新たな顔を見せる青柳が3rdシングル『Snow!』をリリースする。冬のムードを盛り上げるロマンティックなラブソングに挑んだ心境や、大きな飛躍を遂げたこの1年の総括についても語ってもらった。

 

スタイリスト/佐藤修一、ヘアメイク/鵜飼雄輔(TRON)
取材・文/加藤 蛍、カメラ/早川岳大

 

――今作『Snow!』は、デビューシングル『泣いたロザリオ』、2ndシングル『そんなんじゃない』で貫かれていたエモーショナルで切ない世界観からは一味違ったハッピーなラブソングですね。

青柳翔(以下:青柳)「そうなんです。とても明るくポップな楽曲なので、初めて楽曲を聴いた際には果たして自分に歌いこなせるのだろうか、という思いが頭に浮かびました」

 

――青柳さんにとってチャレンジングな一曲だったのですね。

青柳「はい。プライベートでカラオケへ行って歌うのもバラードやミドルテンポの楽曲が多くて。僕自身まだまだ技術が追いついていない部分もあってアップテンポな楽曲は難しいな、と感じることも多くて。その中で、ディレクターさんなどにアドバイスをいただきながら少しずつ『Snow!』と向き合っていきました」

 

――前作、前々作に続いて作詞は小竹正人さんが手がけてらっしゃいます。

青柳「歌詞の内容も素晴らしいと思うのですが、僕個人としては『Snow!』というタイトルが秀逸だな、と感じているんです。“!”マークには様々な意味が込められていると僕は解釈していて。例えば生まれて初めて雪を見たときの新鮮な気持ちや、僕自身で考えると東京へ来て久しぶりに雪を見た時の懐かしい気持ちであったり、それぞれの思いに呼応するような記号であるような気がしていて。たくさんの方の中にある思いを“!”に置き変えて表現しているので、この楽曲を聴いてくださった方がそれぞれの思い出に“!”を付けていただけたらな、と思います。」

 

――楽曲に対する解釈などは、時間をかけて深くじっくりされる方ですか?

青柳「そうなれるのが理想なのですが、まだ歌手活動を始めてから日が浅いこともあり、今はまだそういった面よりも、とにかくヴォーカルの練習に時間を費やしたいという思いが先行してしまって。もう少し僕に余裕が生まれたらもっと深く向き合いたいと思っているのですが、『Snow!』に関しても自分なりの解釈をしてすぐに練習を始めました。スタジオを取っていただいたり、ヴォーカルの先生にレッスンしていただりする機会もありますが、自宅の風呂場でもつねに歌っています」

――なるほど。そのようにして努力を重ねられているんですね。様々な事柄を経て誕生した『Snow!』、聴いてくださった方にどんな思いを届けたいとお考えでしょうか。

青柳「ちょうどクリスマスシーズンにリリースするので、聴いてくださる方が楽しい気持ちになったり、また来年のクリスマスにこの曲を聴きたいな、と思ってもらえるような楽曲として皆さんのメモリーに残ることが出来たら嬉しいです」

 

――青柳さんご自身も様々なことを思い出したり、楽しい気分になったりしながら歌うことが出来ましたか?

青柳「レコーディングのタイミングではいっぱいいっぱいで楽しむ余裕がなかったのですが(笑)、これから皆さんの前で披露させていただく機会もあるのでその時は目一杯楽しもうと思っています」

 

――俳優さんとして鮮烈な印象を残して来た青柳さんが、シンガーとしての活動をスタートさせて1年が経ちましたが、活動の幅が広がったことで得られた変化などがあればお伺いしたいです。

青柳「2ndシングルの購入者限定イベントを開催した際に、イベントの最後に握手会をさせてもらったんです。いざ始まってみると、たくさんの方々から“次回作も楽しみにしています”などのお声を直接いただくことが出来て。俳優のお仕事ではファンの方と直接お会いする機会がなかなか無いので、とても嬉しかったですし、もっともっと人前で歌声を披露出来る機会を増やしていきたいという新たな目標が生まれました」

 

――先ほど、まだ楽しめるほどの余裕がないとおっしゃっていましたが、ステージで歌を披露する際も緊張されていたり?

青柳「はい。毎回とても緊張しますし、何度ステージに立たせてもらっても慣れないですね。お芝居をしている時も緊張はしていますが、またちょっとニュアンスが違うんですよ」

 

――なるほど。ということは、お芝居される時と、歌う時ではスイッチが切り替わるのでしょうか?

青柳「上手に切り替えられたら良いのですが、まだスイッチングがうまくいかないことが多いです。そこはもう経験を重ねて行くしかないな、と思っているところです」

 

――たしかに、お芝居をされるときは誰か別の人間としてそこに立つけれど、シンガーとして活動されるときは青柳翔さんという1人の人間として表現しなければならないという違いがあるのかなと。

青柳「そうですね。お芝居をしている時は役を通じて言葉を発したり行動をしたりするので、役作りや演技に関しての面では自分自身で責任感を持っていますが、歌う時ってそのまんまの自分なので。自分の中身がもろに出て来てしまうことが照れ臭くてしょうがないです(笑)。もっと大きなステージで観たいとか、そういう声をいただけることはとても嬉しいのですが、そのためにはまだまだ成長が必要だなと感じています」

 

――『Snow!』がクリスマスにぴったりのラブソングということで、今の季節にぴったりの理想のデートシュチュエーションを伺えたらと思うのですが。

青柳「めちゃめちゃ難しいですね(笑)。うーん、そうですね。『Men’s JOKER』に掲載されているアイテムを恋人と一緒に買い物に出かけて、その最中に雪が降って来たら最高じゃないですか?」

 

――そこで良いタイミングで『Snow!』がBGMで流れて来たりしたらこれ以上ないくらいの思い出になりそうですね。

青柳「次の年のこの時期にまた『Snow!』を聴いて、そのデートを思い出してくれたりしたら嬉しいですよね」

 

――ありがとうございます! 2017年も間も無く終わりということで今年を簡単に振り返っていただきたいのですが、青柳さんにとってどんな1年でしたか?

青柳「たくさんの作品に関わらせていただきましたが、振り返ってみると『HiGH&LOW』の記憶が大部分を占めていて。あの作品で自分を知ってくださった方もたくさんいらっしゃるので感謝の気持ちでいっぱいです。そして、3年間携わってきた『HiGH&LOW』がひと段落したということで、今後はもっと違う自分を見せていかなくてはいけないなという気持ちも芽生えた1年でした。『Snow!』でもアップテンポな楽曲という挑戦があり、O.A.中のドラマ『目玉焼きの黄身いつつぶす』ではコミカルな役柄にチャレンジしていますし、今後も貪欲に新しいことをしていきたいという思いは強いです。色々な役を演じて、色々な楽曲を歌って、その都度、成長を重ねていけたら、と」

――俳優さんとしては、今後チャレンジしてみたい役柄やジャンルはありますか?

青柳「コメディのお芝居は勉強になることばかりなので、経験を重ねてコミカルな役柄をもっと演じられるようになれたらと思います。あとは際立った個性のあるキャラクターだけではなく、等身大の普通の青年の役を演じる機会が増えたら良いなと個人的には思っています」

 

――シンガーとしては今後どういうヴィジョンを描かれていますか?

青柳「やっぱり苦手意識のあるアップテンポを歌いこなせるようになりたいですね。突き抜けて明るいポップというのは自分の引き出しにはまだないので、まずは僕なりのアップテンポから探っていけたら良いのかなと思っているところです」

 

『Snow!』
発売日:11月29日(水)

【初回限定盤(CD+DVD)¥1,500(税込)】
1.Snow!
2.時計台のクリスマス

【通常盤(CD)¥1,200(税込)】
1.Snow!
2.時計台のクリスマス
3.そんなんなじゃない(アコースティックver.)
4.Snow! ? Instrumental ?

 

【青柳翔プロフィール】

1985年4月12日生まれ、北海道出身。2006年、「EXILE VOCAL BATTLE AUDITION」に参加。歌手としての夢は2次審査でついえたが、俳優としての才能を見いだされ2009年に舞台『あたっくNo.1』で俳優デビューし、劇団EXILEメンバーに。2012年に出演した映画『今日、恋をはじめます』では第22回日本映画批評家大賞新人賞を受賞。その後も話題のドラマや映画に次々と出演。2016年6月、「HiGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM」に収録されたEXILE ATSUSHI作詞作曲『Maria』で音楽活動をスタート。7月から開催されたHiGH&LOW THE LIVEでは初歌唱をドームで歌い上げる。同10月26日、1stシングル『泣いたロザリオ』を発売。オリコンウィークリーチャートで初週7位にランクインし、話題となった。12月16日には出演映画『MR.LONG/ミスターロン』も公開される。

<クレジット>
青柳翔
『Snow!』
11月29日(水)発売

« 一覧