バナナは黄色い。
これ本当だろうか。
そもそも僕が言うところの「黄色」と、あなたが認識している「黄色」は同一の「黄色」なのだろうか。
3原色だと「赤」と「緑」で「黄色」が出来ている。
犬は2原色だからよりシンプルな色彩の世界で生きている訳で、犬が見たバナナの色が、犬にとって正しいバナナの色でおそらく僕の見えているバナナの色とは違う。
逆に鳥類や魚類の多くは4原色だから光の捉え方でバナナがまた違った色に見えているはずだ。
彼らがバナナをどう見えているかは、3原色世界で生きる限り知ることが出来ない。
そう考えると、
バナナが実際は何色なのかなんて誰も説明する事が出来ないんじゃないだろうか。
視覚の反射システムで見えている色というだけでバナナそのものが実際はどんな色なのかなんて判らない。
そもそも生命が視覚を持ち周囲を認識できるというミラクルがまず何だそれはという話である。ミラクルにもほどがある。
僕ら生命という観測者がこの世に存在しなくても、地球上には様々な色をもった植物が溢れバナナは黄色でそこにある訳だ。
空は青く、雲は白いのだ。
仮に「見る」という能力を持つ生物がゼロでも、色がある世界が存在するというのは実に不思議で不可解な事のように感じる。
なんだか信じられない。
話を戻すが我々人類は果たして本当にバナナの黄色を同じ黄色として認識しているのだろうか。
たぶん、
僕の思いつく「黄色」とあなたの言う「黄色」は合致しない。
でも一生それを証明する事は出来ない。
だって互いにバナナの「黄色」を正しい「黄色」だと思っているのだから。

チキータバナナfacebookでバナナート作品公開中!
https://www.facebook.com/Chiquita877.Japan

PROFILE
エンドケイプ
作詞家・クリエイター・バナナーティスト
Twitter https://twitter.com/endcape
Blog http://lineblog.me/endcape/
室外機マニア　http://sonzai.net/