洒落た大人たちが住まう城には彼らの感性がそのまま息づいている。
そんなセンスが垣間見れるパーソナルな空間を公開。
部屋の内装やインテリアはもちろん、部屋から近所までのワンマイルウエアなど、こだわりの私的スタイルを紐解く。
築30年以上のマンションをリノベーションした物件は、上田さんが理想とする、とにかく広いリビングが特徴的。
PR会社を運営する上田さんは、国内外の多彩な洋服を取り扱う日々を過ごしている。多種多様な洋服と触れ合ってきたからこそ、彼のファッション遍歴もまた多彩。目覚めはアメカジ、次にパンク、次にモードといった具合に、時代と年齢とともに変化を辿ってきた趣味趣向。その一方で年齢を重ねても変わらずに好きなモノも生まれてきた。そんな彼の部屋は、不変的に好きな家具や小物が並んでいる。北欧ヴィンテージのダイニング、ミッドセンチュリーを彷彿とさせるアメリカ製のモダンなソファ、ライフワークのキャンプで使うために収集した雰囲気のあるランタンなど、シンプルで温もりのあるインテリアに満ちている。「数多くのモノを着て、色々なモノを触ってきた。ここにあるのは現在までに実際に僕が触っていいと思えたものであり、今も変わらず好きなモノたちです。知識だけに頼らず、モノと対峙して得た本当に好きなモノを、単純にインテリアに選んでいるだけ。デザインどうこうもあるけれど、僕の基準はいたってシンプルなんです」
単純明解な選択の基準は、簡単なようで難しい。数多くの経験がある上田さんだからこそ実現できる説得力のあるインテリア論だ。
MY INTEREST
上田さんのライフワークであるキャンプで使うランタン。こちらは順次オーバーホール待ちとなっている品々。
部屋に彩りを与える植物たち。多肉系がお気に入り。
FURNITURE
家族や友人と長い時間を過ごすダイニングセットは全てヴィンテージで揃えたとっておきのインテリア。
ひと目惚れした〈アクメ ファニチャー〉のソファとオットマン。見た目はもちろん快適さにも優れた憩いの場。
ONE MILE WEAR
部屋で着る上で大切にしているのは、インテリアや内装とケンカしない配慮だという上田さん。スウェットとデニムの組み合わせは家具、内装共に好相性。空間と服のバランスさえも大切にする気遣いは流石。
ダブワークス
代表
上田大輔 さん(34歳)
東京都目黒区
PR会社〈ダブワークス〉の代表。国内外の約40ブランドのPRを請け負うなど、業界から厚い信頼を得ている。部屋はキャンプ、釣り、スノーボードなど自身の嗜好を反映。
Photo:HIROAKI KAWATA
Text:TAKUYA KUROSAWA
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