第37回 ソックス編~その1
自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!今回はソックス編~その1をお送りする。
第37回 ソックス編~その1
――今回、紹介していただく「俺のド定番!」は何でしょう?
これこれ(足元を指して)。
――おおっ、靴下! いいですね~。ノリさんの足もとからチラリと見える白いソックスがどこのものか? 気になってる読者は多いと思います。
MJ世代ともなると、こういう見えない部分にこそ、こだわってった方がいいかな~と思って。Tシャツにパンツ…やっぱ“毎日もん”って大事じゃない? だから「これ!」って1着(足)に出会うまでとことん吟味して、究極の「ド定番!」を見つけたいよね。
――ちなみにノリさんがよく着ている無地の白Tシャツは〈ネイバーフッド〉の3パックで、パンツはドイツの老舗メーカー〈シーサー リヴァイヴァル〉のもの。「俺のド定番!完全版」の第7、8回では、そのへんのこだわりをお聞きしました。
何しろ条件が多いもんで(笑)、なかなか「ド定番」が決まらなかったところ、ここ何年かでそこに落ち着き。案の定、靴下もいい感じのヤツが見つからなかったわけですが…50代にして、最近ようやく行き着いたのがこの1足! スタイリストの大久保(篤志)さんが用意してくれる衣装の中にあった〈ビームス プラス〉のスクールボーイソックス。こういうスポーツタイプの靴下が好きで、これまでいろんなメーカーのヤツを試してきた中、コイツは俺の条件を全部、満たしてたんだよね~。
――ノリさんが求めるソックスの条件は?
心地よさはもちろん、色だね。靴下は白しか履かないから。世の中にはあんなにカラフルな靴下が溢れてるのに、俺はずっと白一択。あとは、スニーカーに合わせることが多いから長からず短からずなサイズ感とか。クツにスルッと足が入る、滑り具合。前にも言ったけど、基本スニーカーのヒモはゆるめにしといて、上からスポッと履きたいんだよね。
――その点、この〈ビームス プラス〉のスクールボーイソックスはバッチリだったと。
そうだね。あとは…スニーカーってことで言えば、あまりに気に入って何年ぶんか買い置きした〈木梨サイクル〉×〈リーボック〉ポンプオムニライト(※1)を履いた時にピッタリの位置にくる、2本ラインもいい。ミドルカットのクツに合う靴下ってあんまないから。さらには海外のこの手の靴下にありがちな、先っちょの“もたつき感”もなしときた。ほかにも〈オッシュマンズ〉の白いのも平行して履きつつ、苦手な冬場は〈ジェネラルリサーチ〉(※2)の厚手の靴下で武装すれば、もう完璧!
――ノリさん流の履き方は?
サッカー部のなごりなのかな? 上の方を5㎝くらいクルッと折って履くのが俺流。それと、買ったらまず1回洗う。Tシャツなんかもそうだけど、新品特有の、あのヌルっとした感じがイヤなの。
――なんか分かる気がします。
たかが靴下。されど靴下。直接、肌に触れるモノが自分に合わないと1日イヤ~な気分になるから、いいのが見つかってホント、よかったね。コイツをベースに〈木梨サイクル〉でも1足、作っちゃおっかな~(本誌連載の後、「ソックスセット」を2パターン発売)。
【注釈】
※1 「俺のド定番!」第1回目、2回目に登場。1991年に登場した名作・オムニゾーンのデザインとエアポンプシステムを継承し、現代風にリビジョン。アッパー素材には、耐久性・摩耗性に優れた〈コーデュラR〉を使用した。〈木梨サイクル〉とのコラボアイテムは、残念ながら完売!
※2 1993年に小林節正がブランドをスタート。現在は〈リサーチ(……. RESEARCH)〉と名前を変更。ノリさんは〈マウンテンリサーチ(MOUNTAIN RESEARCH)〉のラインソックスも愛用。1999円也。
【プロフィール】
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。7月より「木梨憲武展」全国巡回展を開催!
【定番品解説】
BEAMS PLUS/スクールボーイ ソックス
足首に入る低めに入ったラインのほか甲部分にもラインを入れ、靴を脱いだ時のアクセントとするなど、普通のラインソックスとは一線を画すデザインがGood! カラーバリエーションも豊富。全色揃えたい。1300円也。