木梨憲武’s 俺のド定番!

2016.07.13 Wed UPDATE REGULAR

【木梨憲武】第12回 帽子編~その2

第12回 帽子編~その2

自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。
そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!

 

いつでも、どこでも、年がら年中。定番というか、もはや身体の一部!

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【帽子編~その2】

――前回は、帽子作りのこだわりやなんかをお聞きしましたが、普段から帽子屋巡りとかされているんですか?

毎年、シーズンごとにやってるブランドの展示会(通常は9月ごろと2月ごろに開催)には顔を出してる。でもさ、もうホント、色んな種類があるし、そのバリエーションも山ほどあるから目移りしちゃて。でも、それを1個1個見ながら、うーん、この色には、このリボンが合うのか~とか、自分なりに考えたり。一応、トレンドなんかも調査しつつ。ツバの大きさとかバランスはもちろんなんだけど、この素材と色の組み合わせってのが案外、悩むのよ。

――なるほど~。加えて自分も毎日のように被ってるからこそわかる色んなデータを〈木梨サイクル〉の帽子作りに生かしているんですね。

まー、そこは好きで被ってるだけなんだけど。でもTシャツでも何でもまず自分が使ってみて。サイズだとか素材とか、ここはこうした方がいいな~ってところを反映させてはいるつもり。帽子であれば頭のサイズが大きめの我々、昭和世代も被れる設定にするとか、アジャスターを付けるとか。あとは遊び半分、実用性半分のアイデアを足してみたり。

――具体的にはどんなアイデアが?

そうねー…例えば、夏はドゴールキャップの後ろ半分をメッシュにしちゃおうとか。ジョギングする人用に小銭入れが付いた帽子はどうかな、とか。まー、そう言いながら自分で使ってて忘れちゃってたんだけどね。「あー、喉渇いた~。くそっ、小銭がねえや!」って(笑)。

――(笑)、ではノリさん流の、帽子選びのコツはありますか?

とにかく色んな店に行って試してみる。それしかないよね。Tシャツだったら、ある程度、自分が着たらどうなるか想像ができるけど、帽子ばっかりは実際に被ってみないとわかんない。顔の形、長さ、頬骨とかエラの張り具合とかでも印象が変わってくるし。あとはね、出会いも大事! 選ぶのが難しいぶん、見つかった時の喜びもデカいのが帽子なんだな。〈木梨サイクル〉と何度もコラボしてもらってる〈CHARI&CO〉(※1)も番組のロケでNYに行った時に偶然、入った店がそこだったのがきっかけなんだけど。

――〈CHARI&CO〉はNY発のブランドですもんね。

そう。どこ行っても自転車屋は気になるからちょっとウインドウを覗いて。「ん…? 帽子もあるぞ」って、店に入ったら日本人の店員さんが「あれ? ノリさん!?」みたいな。で、聞いたら「ウチも(前回紹介した)栗原さんとこでやってもらってるんですよ」なんて。「じゃあ、一緒になんかやろうよ」ってのが“チャリコー”と〈木梨サイクル〉のお付き合いの始まり。何事も出会い、縁、運ってのは大事ですよ。

――ノリさん自身、自転車には?

たま~に乗るよ。それこそ(東京は)祖師谷大蔵の木梨サイクルには、忌野清志郎さんからいただいたイタリアものの、すげえカッコいい自転車だって飾ってあるし。ほかにも何台か。いつか機会があれば「俺のド定番!」でも紹介しようかな~。

 

※1 2008年、日本人デザイナー、後藤雄貴とKENがNYでスタートさせた自転車ブランド。統一されたグラフィティで高感度のニューヨーカーを魅了し、バイクブティックならではのアイテム展開で人気を博す。日本語の”チャリンコ”という呼び名をアメリカ人にも”チャリエンコ”と発音させる彼ら一流のセンスもノリさんと通じる…!? 現在〈木梨サイクル〉では、STARTERとのトリプルコラボとなるスナップバックキャップなどが発売中。

 

 

PROFILE
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また1994年から絵画展をスタート。一昨年より20周年を記念した「木梨憲武展×20years INSPIRATION‐瞬間の好奇心」を開催し、全国で好評を博した。

木梨サイクル https://kinashi-cycle.com/index.html

 

 Text:Tatsunori Hashimoto

 

 

 

 

図2

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