第1回 シューズ編~その1
自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。
そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!
短パンよしデニムよし、スウェットも。
歩くのもラク~な俺の靴の定番
〈リーボック ポンプ オムニライト〉
1991年に登場した名作・オムニゾーンのデザインとエアポンプシステムを継承し、現代風にリビジョン。アッパー素材には、耐久性・摩耗性に優れた〈コーデュラR〉を使用した。ちなみに、ノリさんのサイズは10。履きやすいよう「紐はゆるめ」が定番。
――ノリさんの靴の定番といえばスニーカーのイメージが強いんですが、最近のお気に入りが、こちらの〈リーボック〉ポンプ オムニライトですね。
そう。ここ何年かず~っと〈ナイキ〉エアフォース1の白が定番だったんだけど、最近はコイツばっか履くようになっちゃった。我々の時代で〈リーボック〉つったら、20代だった’80年
代に、エアロビをやってる人とか、そっち系の人たちが履いてる靴って印象で(※1)、当時はコンサートで動き回るんで俺らもよく履いてたんだけど、それ以来の。だから…20年? 30年ぶりに、〈リーボック〉が俺の足に(笑)。
――ポンプ オムニライトとの出会いは?
3~4年くらい前かな? ハワイの『KICKS/Hi』って店で見かけて、そのエアロビの靴が「こんなに進化したのか!」とビックリしちゃって。行くたびにどうしようかな~って
迷ってたんだけど、ついに買っちゃった、2足。コイツはジーパンよし、短パンもよし。今日みたいなスウェットでもよし。何にでもマッチしちゃうし。紐をゆるめにしとけば、そのまま履ける、楽~なところもグッド。あと5、6足もあれば、もう何年かは大丈夫だね。
――紐をゆるめということは、このスニーカーの最大の売りである「ポンプシステム」(※2)を使ってないってことじゃないですか!(笑)。
(笑)、そうそう。メーカーさんには申し訳ないんだけど、革の靴でも、玄関で両足ごと“シュポっと”入れられるのが好きから。だけど、紐ゆるでも、フィット感は最高よ?
――ほかに気に入ったポイントは?
オールブラックなところが今の気分でツボだったし、運動してもムレない。あと汚れが目立たないのもいいね。白だと『みなさん(とんねるずのみなさんのおかげでした)』でロケに入っ
た時とか、ついついはしゃぎ過ぎちゃうから、泥だらけになっちゃって。とはいえ、さすがに毎日履いてるから、コイツもちょっとクタってきたんだけど、捨てるのもなんかかわいそうだ
しね。
――スニーカーの捨て時ってわからないですよね?
靴好きの人ならわかると思いますが、愛着が沸くからなかなか踏ん切りがつかないよね。いい具合に味が出てきたころに限ってカカトがすり減ってきたりして、悩む悩む。俺の場合、靴
でも洋服でも“そろそろ絵を描く時用かな~?”って時が、その合図なんだけど。それでも磨いて磨いて…(と、何やら取り出す)、この〈オージーブライトネス213〉ってクリーナ
ーがね、通販で買ったんだけど、すごい真っ白になんの。ソールとかの汚れってフツーは落ちないのに(実演)…おお~っ!!(スタッフ驚がく!)ホラ、こんな真っ白!〈ナイキ〉のころから、コレが毎日の日課。帝京のサッカー部時代を思い出すな~。やっぱカワイイよね、靴って。
【注釈】
※1 1982年、アッパーに衣料用のガーメントレザー(天然皮革)を初めて採用したエアロビクスシューズ「フリースタイル」を発表。当時のフィットネスブームとあいまって、リーボックを代表するヒット商品に。
※2 1989年、〈リーボック〉入社前は消防士をしていたポール・リッチフィールドが、医療機器のエアギブスからヒントを得て開発。靴本体に装着されたポンプを指で押して空気を送り込むシステムにより、高いフィット感が得られる。
PROFILE1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また’94年から絵画展をスタート。昨年10~11月にはニューヨーク・トライベッカ地区のギャラリーで、自身の芸術活動の集大成ともいえる初の個展を開催。東京・祖師ヶ谷大蔵にある実家の自転車店の名前を冠した「木梨サイクル」では、オリジナル商品やコラボレート商品も展開。
オフィシャルサイトはwww.kinashi-cycle.com
Text:TATSUNORI HASHIMOTO