第14回 G‐SHOCK編~その2
自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。
そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!
最大200本(!)をコレクション
ノリさんが語る、俺の〈G‐SHOCK〉
【G‐SHOCK編~その2】
――20年ほど前、散々〈G‐SHOCK〉をコレクションした末に「全部、人にあげた」とのことですが、その後は?
「全部」って言っても、200個くらい集めたうち気に入ってる何個かはあげずに取っといて。電波とかソーラー(※1)とか、新しい機能がついたヤツが出ると買っちゃう感じ。でも、今は普段ハメられる程度しか持ってないよ。やっぱ、モノは使わなきゃ。
――当時、集めていた中で珍品はありました?
イルクジ、ラバコレあたりは普通だし…何だろ? NHKの別注モデルかな(※2)。確か『紅白歌合戦』に出た時に、局の人からいただいて。バックライトに“NHK”って文字が出てくるの。これは非売品で、なかなか出回ってないから〈G‐SHOCK〉のコレクター仲間にも自慢できたな~。
――では、〈G‐SHOCK〉の好きなところは?
デザインと機能。それと価格。馴染みの飲み屋さんみたいなもんで、旨くて安いから、いい距離感で長~くお付き合いができるのがいいよね。もちろん、ガンガン使っても壊れない、丈夫ってところも好き。
――20年以上前に買った通称:キアヌ・リーブスモデルを持っていますが、壊れない上に今でも電池がもっているってすごいなと。
そうだよね。ハワイに行くとホント、丈夫だな~って思うもの。海の中でも平気だし、アツいのも平気。砂まみれになっても平気。バックライトをつけると暗がりでも見えちゃう。あと冬は黒、夏は白とか、季節や行く場所によってカラーリングも選べるじゃない? この間30周年を迎えたけど(’13年)、毎年どんどん進化してってるのもすごいよね。
――番組でもよく着用されてますし、今ではノリさん=G‐SHOCKというイメージもありますね。
衣装に私服、アウトドア。シンプルで丈夫だから何にでも、どこにでも合うんだ。で、例によって「じゃあ、いっそ自分で作っちゃおっかな~」って〈CASIO〉さんと初めてコラボしたのが、今つけてる1個前のモデル(DW‐6600がベース)。コイツはその第2弾で、全体をすべて黒くしたのがポイントかな。文字盤ものロゴもね、普通“CASIO”って書いてる部分が“KINASHI CYCLE”になってたり、いろんなわがままを聞いてもらって(笑)。派手すぎず地味すぎず、50代の俺でもしっくりくるようにカスタマイズしてみた。
――スポーティな時計であるぶん、大人に見えるのはうれしいです。
そう、50歳も過ぎると、鏡の中の自分を見てギョッとする時があるからね(笑)。この季節、短パンに〈木梨サイクル〉のキャップかなんかで出かけようとすると、家族から怒られちゃったりするし。うっかりキャップが斜めになってたりしたら目も当てらんない。でもアツい…。そういう時は、こういう小物で引き締める。攻める50代を実践しつつ、これからも“俺仕様”のコラボグッズを作ってくからよろしく!?
※1 2000年、標準時刻情報を乗せた電波を受信し、正確な時を刻む「ANTMAN(アントマン)」が発売。2002年には、電波受信機能に加え、大容量ソーラー充電システム「タフソーラー」を搭載した「The G」を発売。
※2 ノリさんの言うNHK別注はDW‐6600がベース。ほかにDW‐5600ベースのモデルも。1999or2000年に野猿として紅白歌合戦に出場した時に入手したと推測される。
PROFILE
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また1994年から絵画展をスタート。一昨年より20周年を記念した「木梨憲武展×20years INSPIRATION‐瞬間の好奇心」を開催し、全国で好評を博した。
木梨サイクル https://kinashi-cycle.com/index.html
Text:Tatsunori Hashimoto