木梨憲武’s 俺のド定番!

2016.10.26 Wed UPDATE REGULAR

【木梨憲武】第17回 ホウキ編~その1

第17回 ホウキ編~その1

自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!

 

ないとリズムが狂っちゃう
俺の「朝の定番」がコレ!

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【ホウキ編~その1】

――今回の「俺のド定番!」。念のため確認しますが…もしかしてコレですか?

(笑)、そうね。これまでTシャツだ、Gパンだと、いかにもな定番を紹介してきたけど、この連載もスタートから3クール(=9ヵ月)が経つし(※1)、そろそろこういうのもアリかな~と思って今回、紹介するのがコレ。ジャン、竹ボウキ!

――でも、なぜまた竹ボウキを?

ここ5~6年になるかな? 季節だとか前の晩、飲んだ飲まないで多少変わってはくるものの、朝は大体6時半には起きて、お茶を入れ。目が覚めたところで家の周りを掃除して。水を撒くっていうのがルーティーンになってて。最新のモノから何からあらゆる道具を試した結果、見つけたのが、この懐かしの竹ボウキだったわけ。

――なるほど~。

俺にとって朝の掃除は、気持ちよく1日をスタートさせるための儀式みたいなもんだからさ。そこは相当、こだわって。竹ボウキに行き着くまでずいぶん掛かったよね。今度ニューヨークで個展をやるんだけど(’15年11月に開催された『木梨憲武個展 in NewYork』)、会場の前をコレで掃こうと思ってるから。お客さんを気持ちよく迎えたいし。何より絶対にないじゃない? NYに竹ボウキ(笑)。

――(笑)、ほかの掃除道具と比べて何がよかったんでしょう?

何ていうか1発で持ってく力がほかとは違うんだな~。この季節なんか特に。大きい葉っぱから小さい葉っぱまで全部、持ってくから。で、コイツ(写真)は絵を描いたりする時に使う、作業場用の安い方のヤツで。もうひとつ、家で使ってる〈竹虎〉さんって会社のホウキが最高なんだよね。まず持ち手が黒光りしてカッコよし。グリップの太さもよし。穂先のバラつき具合も柔らかさもほどよしで、使った瞬間、「わ、すげえ繊細~!」みたいな。安いのだと先っぽがすぐにまとまっちゃって1発でカッさらえなくなるところ断然、“持ち”もいいのよ。

――ホウキなんて小学校以来、持ったことがないので見当もつかないんですけど、普通いくらくらいするんですか?

この仕事場用は800円。ロケで行った(伊豆の)網代では350円のもあった。〈竹虎〉さんのヤツは4000円くらいかな。

――そう考えると〈竹虎〉さんのホウキは値段が張りますね?

こういう(仕事場のような)室内ならまだしも、外で使うから安いのはすぐ痛んじゃうのね。だから、逆に〈竹虎〉さんのはお得。とはいえ毎日のモノだし、半年も経つとさすがに“ん…!?”ってはなるんだけど、とにかく丈夫だし。で、前ね、自分で穂先カットして使おうとしたら全然、ダメで(笑)。ちっとも葉っぱが集めらんない。やっぱ職人さんが作ったモノを素人がイジっちゃいけないんだな~って思ったよね。

 

※1 MJ’15年3月号よりスタート。現在までシューズ編、バッグ編、車編、Tシャツ編、トローリーバッグ編、帽子編、G‐SHOCK編、ジーパン編、今回のホウキ編、ジャケット編、正月拡大版(お気に入りのジーンズスタイル)、CD編、展示会編、皮カバン編、秘密基地編、原チャリ編、ゴルフ編、即席ラーメン編、ジャージィ編、最新号となる’16年11月号の靴下編まで20回を数える。

 

 

【定番品解説】
竹虎 黒竹箒(※写真は別な品です!)。

柄は黒竹、柄と枝の部分を結ぶのは四万十かずら。高級感のある黒竹の風合いが、掃除の時間を豊かなものにしてくれる至高の逸品。150㎝という長さも「使い勝手よし」(ノリさん)。3800円也。
http://www.taketora.co.jp/

 

 

PROFILE
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また’94年から絵画展をスタート。この9月には木梨憲武初の絵本『コッカ』シリーズを3冊同時発売!

木梨サイクル https://kinashi-cycle.com/index.html

 

 

 

図2

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