第24回 その2
自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!
まずオシャレ師匠を見つける
コーディネートの第一歩
――ベースボールキャップにドゴールキャップ、ハットなど〈木梨サイクル〉のアイテムとしてもおなじみの帽子。ノリさんのアイコンでもありますが、何個くらい持っているんですか?
うーん…わかんないな~。家には何十個…〈木梨サイクル〉のサンプルとか合わせると、百個はあると思う。仕事にプライベートとほぼほぼ毎日かぶりつつ、クタってきては処分し…の繰り返しなんだけど全然、減らないよね。洋服と違って、一度かぶるとオデコの部分に汗染みやなんかができるから人にあげらんないじゃない?
――収納のこだわりはないんですか?
ハットなんか特にちゃんとしまわなきゃいけないんだろうけど、わりとテキトー(笑)。箱に入れておくと場所をとっちゃうからね、型崩れしない程度にフワッと。で、ポンポンポンと重ねてった帽子の山が、それこそ山のように。
――山脈のように(笑)。でも帽子って、いくつも持ってるのに普段使いするものが決まってきませんか?
そうね。今は、お気に入りのキャップとハットが4つくらい。それをローテションでかぶってて。洋服は基本、白、黒、紺の「ド定番」ばっか着てるけど、その時々でサイズ感とかラインとかブームが微妙に変わったりするし。そこに合わせると、選ぶ帽子も違ってくるしで。今日も出かけに昔はよくかぶってたハンチングを合わせてみたはいいが、なーんかしっくりこない。
――確かに、そういう時があります。
知り合いの帽子屋さんが言ってたけど、着てくうちに「大体、こんなもんでしょ」って自分に合うサイズがわかってくる洋服と違って、帽子だけは実際にかぶってみなきゃわかんないんだって。選び方が簡単そうなキャップでも、ツバの大きさ、長さ。かぶった時の深さ。顔の形とのバランス…自分に合うカタチを見つけるまでが一番、難しいらしい。それくらい奥が深い。あと年齢的なものもあって。時たま玄関で鏡を見てギョッとする時があるから。ハワイならまだしも、50歳をすぎたオッサンがTシャツにハーパン、キャップ…「似合わね~!」みたいな。それでキャップを斜めにかぶってた日には、目も当てらんない(笑)。
――(笑)、以前ハットの回(完全版・第11回、第12回)では帽子の選び方をお聞きしましたが、そんな帽子の達人であるノリさんからコーディネートのアドバイスがあれば教えてください。
ないないない(笑)。あるとすれば…師匠を見つけるってことくらいじゃない? 俺の場合、スタイリストの大久保(篤志)さんが「この衣装にはこの帽子」みたいな感じで十何個…ハットであれば色違いのヤツと、天井が丸い、四角いの形違いを用意してくれるんだけど、やっぱつじつまが合うんだよね。それは靴もそうで。どれもその日の衣装とピタッとハマる。そういう身近にいるカッコいい人、センスのいい人に学ぶしかない。ジャケットの時はこの形で、ネクタイの色とリボンの色を合わせて…と、肌で感覚を覚える。俺なんかも、なんとなーくわかってっきたのは30代を過ぎてだから、自分なりに似合うものを見つけてください。キャップを斜めにかぶれるうちに、いろんな帽子にチャレンジしてね~!(笑)。
PROFILE
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また’94年から絵画展をスタート。3月29日[水]~4月11日[火]には〈伊勢丹〉と〈木梨サイクル〉のコラボレーションによる期間限定ショップが新宿伊勢丹メンズ館1階=プロモーションにオープン。〈オーバーライド〉やハワイの有名店など、総勢15の企業やブランドとのコラボグッズを見逃すな!
木梨サイクル https://kinashi-cycle.com/index.html