木梨憲武’s 俺のド定番!

2016.02.12 Fri UPDATE REGULAR

【木梨憲武】第3回 バッグ編~その1

第3回 バッグ編~その1

自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。
そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!

 

「自分が使いやすい」ことを考えた“俺仕様”のカバンが定番

01
【バッグ編~その①】

――今回の「俺のド定番!」では愛用のバッグを紹介してもらうわけですが、バッグ選びの基準ってあるんですか?

うーん、カバン選びは難しいよね~。そこそこ値段もするし、長く使うモノだしで、あちこち回って探すものの、丁度いい案配のヤツってなかなかないじゃん? 形に色…まあ、色は持ってる洋服を考えて黒か紺が定番になってるけど、大きさとか。ポケットだとかの使い勝手。パッと見“イイ!”ってなっても、どっかしら満足いかない部分が出てきちゃう。

――満足するバッグが見つかるまで探すんですか?

いや、もうある程度、見たら買っちゃう(笑)。例えばリュックなんかでもベルト(ストラップ)が長すぎるのがイヤなのね。でも、ほかは気に言ってるわけ。そういう場合は留め具(バックル)からはみ出てるベルトのビロビロの部分をハサミで切っちゃって(笑)。切り口をライターで焼いて補強すんの。長さ変えることって、そんなにないじゃない?

――ワイルドですねー(笑)。

けど、毎回そうするのも面倒だから“なら自分で作っちゃえ!”と。〈ポーター〉さんと〈木梨サイクル〉のコラボで出来上がった“俺仕様”のカバンがこの〈木梨サイクル〉×〈ポーター〉コラボレーションボディバッグ。コイツはその第2弾で(※現在はポリエステルニットにポリエステルコーデュラ®オックス生地を使用した最新シリーズを展開中)、最初に作ったのが5年くらい前かな? 基本的にカバン好きだから、まず「自分が使いやすい」ことを考えて。さっきのベルトの長さとか、留め具が肩に当たらない方がいいな~とか。ほかにも必要なものは残しつつ、いらないものは取り除いてって。

――確かにウエストバッグを肩掛けすると、バックルが鎖骨に当たることがありますよね。1度気になると、意識しちゃって。

コイツは最初っから肩掛け用にしたんだけど、そういう細かいところは、カバンのプロである〈吉田カバン〉の長谷川(進)さん(※1)の意見を聞きながら一緒に考えてもらって。毎日使うものだから、なるだけストレスのないよう改良を重ねました。

――〈ポーター〉の定番であるタンカーシリーズ(※2)のウエストバッグよりも大ぶりですね。

そう。A4サイズも余裕で入るから、ノートパソコンだってOK(容量は3リッター!)。まあ、俺はアナログ(人間)だから持ち歩かないんだけど(笑)。あと外側にも内側にもポケットもたくさん作って。“何入れるんだ!?”ってくらいあるからね。昔の学ランの隠しポケットみたいな。サイフに入れとくとかさばっちゃうから、領収証を入れる用とかね。タクシーに乗って“ヤベっ! 飲み過ぎてお金が足りない…”って時に備えてお札を入れとく用とか、ありとあらゆる用途を考えた。ほかにも男は色々あるじゃない? いざって時の品々が(笑)。

――ほかにこだわった点は?

(写真のように)後ろに掛けた状態のフィット感。サイフとか取り出す時に、胸の方にスルッと回す、滑らか感かな。そういうのもあってかテレビ局のADさんに好評で、自転車に乗る人にも人気みたい。発売するたびに買ってくれるリピーターも多くて、かく言う俺もコレが4個め。“俺仕様”だけど、もちろん女子でも使い勝手はグンバツよ。ベーシックな黒から差し色にイイ感じのカモフラまで色もたくさんあるから、自分好みを選んでほしいな。あ~、また次のカバンを作りたくなってきた!

【脚注】
※1 吉田カバンの企画本部長。学生時代からアルバイトとして同社に関わり、現在はデザインチームの中心的存在に。

※2 1983年に発表。米軍のフライトジャケットMA‐1をモチーフに、フライトサテンと呼ばれる生地を用いた〈ポーター〉を代表するロングセラーのひとつ。

 

【定番品解説】
木梨サイクル×ポーター コラボレーションボディバッグ

2010年の即完以来、リクエストがやまない吉田カバンとの最強コラボバッグ、その第2弾。縦20㎝×横25㎝×まち8㎝とは思えない大容量を誇る。内側にはポケットも多数。ベルトは調節が可能。カラーは、全6色(連載当時。現在は13色)。

 

PROFILE
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また’94年から絵画展をスタート。昨年10~11月にはニューヨーク・トライベッカ地区のギャラリーで、自身の芸術活動の集大成ともいえる初の個展を開催。東京・祖師ヶ谷大蔵にある実家の自転車店の名前を冠した「木梨サイクル」では、オリジナル商品やコラボレート商品も展開。
オフィシャルサイトはwww.kinashi-cycle.com

 

 Text:TATSUNORI HASHIMOTO

 

 

 

 

図2

« 一覧