第5回 車編~その1
自由奔放でありながら、こなれたおしゃれ感で存在感を放ちまくる唯一無二なファッションと、ゆる~いけれど、独自の哲学に裏打ちされた大人な生き方が男子の憧れ。
そんなノリさんのワードローブから“ド定番”のアイテムをひも解くメンズジョーカーの人気連載を「完全版」としてお届け! また、『メンズジョーカー プレミアム』では、各回のテーマにまつわる「番外編」も!
いろんなバンに乗ってきたけど、50代の定番はやっぱベンツ
【車編~その①】
――今回の「俺のド定番!」は“車”。ノリさんは無類のステーションワゴン好きと聞いています。
車はね、21歳のころからバンばっか。ワゴン? い~や「バン」だね。ワゴン車にも四駆にも乗ったけど、我々世代はすべてがバン!(笑)。
――最初に買った1台と言いますと?
高校を出て18歳で買った…というか、親父から譲ってもらった(トヨペット)コロナが最初の愛車で、21歳の時には初めて自分で買ったのが三菱のシャリオ(※1)。コイツが俺のバンデビューかな。帝京の先輩が三菱のサッカー部(現:浦和レッズ)にたくさんいたから、社員価格にしてもらって(笑)。納車のとき、すげ~うれしかったのを覚えてる。
――そこからは、もうバン一筋で?
そう、ほとんどがバン。シャリオの次は、同じ三菱のミニカっていう、ちっちゃな車に乗りつつ、シボレーS‐10ブレイザーって4駆に乗り。そこからフォルクスワーゲン カラベル、アウディ200と乗り継いで、30歳を前にしてついに買ったのが(メルセデス・)ベンツEクラス(ステーションワゴン)。あと40代で買ったベンツG55 AMG(ロング)。そのへんが思い出の1台になるね。ベンツにはほかにも何台か乗ったけど、280TE(※2)が好きだったな~。なんか今の車にはないシルエットがいいのよ。ゴツイのに丸くて。またね、シートの匂いがたまらないんだ。何て言うか、エンジンが焦げたような? 独特の渇いた匂いがしてさ。ほかにも、トヨタのランクル(ランドクルーザー)にセコイヤ、プリウスα。ベンツと同じくらいトヨタもよく乗ってる。
――バンのいちばんの魅力は?
バンのいいところは、荷物がたくさん載せられて、トランクの中身が一発でわかるところ。昔、草サッカーをやってたころは、ボールだ、スパイクだ何だと全部、積みっぱなしだし。車の中で着替えられちゃうから、当時は“移動部室”みたいなもんで。
――チームというのは、「ザ・ミイラ」ですか?(※3)
そうそう、よく知ってるね~。そのチームでは後輩の方だったから、試合の日は早起きして弁当とレモンスライスを積み込み。キャプテンとか先輩を家まで迎えに行き、車のない仲間を拾って。今でもバンならバッグを縦イチで入れてもOKだし、ゴルフに行くときにも重宝してる。さらに木梨家は5人家族だから、どっか出かけるときにもバッチリときた。ふと気づたら、なんだかんだで30年間、ず~っと運転手やってんだけどね(笑)。
(笑)、そして昨日(取材時)納車されたての新しい愛車が!
このベンツGL550。いや~、よくできてる。とにかく、ストレスフル! 運転も楽だし、もちろん乗り心地も超快適。おまけに今日、さっそく“慣らし”に出かけたんだけど、信号で停車したときに店のガラスに映る自分を見たら、しっくりきてるし。洋服も同じだけど、車にも年相応のものってある。何事も、やっぱ似合う似合わないが大事よね。
【脚注】
※1 1983~2003年まで販売。ミニバンの先駆けと言われた。
※2 直列6気筒、2.8Lエンジンを搭載した当時最高クラスのステーションワゴン。
※3 ’80年代、低迷する日本リーグを盛り上げようと『ワイルド7』でおなじみの漫画家・望月三起也先生らを中心に結成。多くの著名人、元選手が所属した。現在も活動中。
【定番品解説】
ベンツGLクラスが7年ぶりにモデルチェンジ。新エンジンには直噴の4.7LV8ツインターボを搭載。「ザ・モンスター」の異名を持つ陸の王者でありながらラグジュアリーな室内も大人の貫録! 全長5.1m、全幅2m、車重2.5t。
PROFILE
1962年3月9生まれ。東京都出身。帝京高校の同級生・石橋貴明ととんねるずを結成。若者のカリスマ的な存在となり、今も絶大な影響を与え続ける。また’94年から絵画展をスタート。昨年10~11月にはニューヨーク・トライベッカ地区のギャラリーで、自身の芸術活動の集大成ともいえる初の個展を開催。東京・祖師ヶ谷大蔵にある実家の自転車店の名前を冠した「木梨サイクル」では、オリジナル商品やコラボレート商品も展開。
オフィシャルサイトはwww.kinashi-cycle.com
Text:TATSUNORI HASHIMOTO