今をときめく注目俳優、町田啓太。大河ドラマ『西郷どん』への出演で自身の目標をひとつクリアし、次なるステップアップを求めてひた走る。今回はそんな彼に、『西郷どん』に抱いていた想いを振り返ってもらうとともに、最新出演ドラマ『ラストチャンス 再生請負人』の撮影秘話を聞いた。
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――かねてより「大河ドラマに出たい」という目標を口にしてきた町田さんですが、見事にNHKの大河ドラマ『西郷どん』への出演でその念願が叶いましたね。
町田 そうなんですよ! NHKのドラマには何度か出演させていただく機会もあったんですが、まさか大河ドラマでもお声掛けいただけるなんて…、本当にうれしかったです。しかも、初めての大河ドラマで初めての時代劇。とても貴重な経験をさせていただきましたし、改めて光栄なことだなって実感しています。
――これまでも数多くの役に挑戦されてきたとは思いまですが、今までやってきた役作りと時代劇のそれとでは、また違う部分もあったのではないでしょうか?
町田 実在していた方を演じるという経験がこれまでなく、時代劇に対して強い憧れを抱いていた部分もあったので、今でもあの緊張感は鮮明に覚えています。明治維新の十傑の一人ということもあるので、そのイメージを壊さないよういろんなことを調べましたし、それをベースに『西郷どん』ではどういう風に演じるかを考えました。普段から役に対して実直に向き合おうと思っているんですけど、今回は特にそういう気持ちが強かったと思います。
――時代劇への憧れは、もともと歴史が好きという一面があるのでしょうか?
町田 勉強が苦手でそこまで詳しくはないですけど、幼いころによく祖父と大河ドラマを観ていたので、歴史は好きですね。周りのスタッフさんに「昭和顏だね」ってよく言われるので、勝手ながら時代劇に親近感みたいなものも感じていました(笑)。個人的には、昭和を通り越した幕末時代の顔だなって思うんですけどね(笑)
――町田さんご出演のドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京系)が7月16日[月]から放送されていますが、まずは簡単にどのようなストーリーかお聞かせください。
町田 江上 剛さんの経済小説『ラストチャンス 再生請負人』が原作になっていまして、長年、銀行員として順風満帆な生活を送ってきた主人公・樫村徹夫(仲村トオル)があるきっかけで飲食フランチャイズ会社に転職することになるんです。人生で直面する困難を七味唐辛子に例え、“うらみ”や“つらみ”“ねたみ”などが次々に襲いかかかってくるんですけど、その異業界でどう会社を再建していくのか。あらゆる困難をくぐり抜け明日に向かって頑張って生きる樫村の姿にきっと勇気をもらえるはずです。
――町田さんは、どのような役を演じられるのですか?
町田 僕は、主人公・樫村が銀行員時代だったころの部下、杉山誠三役です。樫村同様、杉山も転職を決意して二人バラバラの道に進むのですが、ひょんなきっかけに再会して…という。現時点では、ざっくりしたことしかお伝えできませんが(笑)。出演者の中で一番若い役どころになるので、杉山と同世代の方に共感していただける部分が少しでもあれば思い、演じさせていただきました。
――確かに。町田さんのこれまでの作品は同世代の俳優さんとの共演が多く見受けられますが、本作はベテラン俳優さんばかりですね。
町田 そうなんですよ! これまで同世代の方とお芝居させていただく機会が多く、「みんなで一致団結してやっていくぞ!」みたいな、若手ならではの熱量っていうんですかね? 逆に、今回の現場は常に冷静と言いますか。監督さんも自由にやらせてくださる方でしたし、キャストのみなさんも“ドシッ”と構えられていて、そこに大人の器の大きさみたいなものを感じました。「ああやって」「こうやって」みたいなアドバイスではなく、現場の空気感で教えていただく感じ。本当に豪華なキャストさんが揃い踏みですので、ぜひご覧いただきたいです!
――『ラストチャンス』以外にも、楽しみな作品がいくつもありますね。
町田 はい、他にも観ていただきたい作品が2つあります! まずは、『HiGH&LOW』のプロジェクトチームが新たにプロデュースした『PRINCE OF LEGEND』という映画です。『HiGH&LOW』では“漢の中の漢”って感じでしたが、本作は全員が“王子”(笑)。セレブやヤンキー、先生などのさまざまなジャンルの王子が競い合い、“伝説の王子”を決めるというストーリーなんですけど、この斬新な設定にきっと盛り上がっていただけると思っています。
――全員が王子さま! かなり斬新な設定ですね。新たな胸キュンポイントにも期待しております!
町田 もうひとつの作品は、SABU監督と劇団EXILEがタッグを組んだ映画『jam』です。ここ数年、劇団EXILEのメンバーが総出演する作品がなかったので、久々にみんなでやれて個人的にもすごく思い入れが強いです。まだ、劇団EXILEをご存じない方もたくさんいらっしゃると思うので、ぜひご覧いただきたいですね。今年の後半もいろんな作品にチャレンジさせていただく予定なので、それも含めて情報解禁できるタイミングでまたお伝えします!
――楽しみな作品が目白押しですね!
町田 正直、こんなにお伝えできる作品が多いことに自分でも驚いています。数年前までは予想もしていなかったですし、本当にありがたいなと思っています。劇団EXILEの誰かがドラマに出るぞ! ってなった時は、メンバーのみんなでガッツポーズみたいな(笑)。僕もそうですし、劇団EXILEそれぞれの活動を追っていただけたら嬉しく思います。
――大河ドラマ『西郷どん』への出演もそうですけど、目標を口にすれば実現できるっていう証明ですよね! さて、7月4日で28歳になられた町田さんに最後の質問です。今後の目標は何でしょうか?
町田 20代にしかできない役を一つでも多くやらせていただくことが今の目標です。細かいところでいうと、SF作品に出たいですね! 昔からSF作品が好きで、その世界観にすごく夢があるなって感じているので。ぜひチャレンジしてみたいです。
□町田啓太 プロフィール
1990年7月4日、群馬県生まれ。劇団EXILEメンバー。2010年12月の舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビューを果たし、2014年放送の連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)で注目を浴びる。近年の主な出演作は、大河ドラマ『西郷どん』(NHK)、映画『OVER DRIVE』など。ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京系/毎週月曜夜10時)に出演中。今後、映画『PRINCE OF LEGEND』『jam』『二階堂家物語』などが公開を控えている。
Interview&Text:CHIHIRO ITO
Photo:SHIRO KATAGIRI[TROLLEY]
Styling:MASAHIRO HIRAMATSU
Hair&Make:YUSUKE UKAI[TRON]