いきなりだが、読者諸君は『黒澤美澪奈』をご存知だろうか? 女優/モデルとしてコレクションから映画にTVドラマ、雑誌にCMと引っ張りだこの『三吉彩花』&『松井愛莉』、日本を飛び出して世界中の音楽ファンを魅了している『BABYMETAL』、アニメ『ラブライブ !サンシャイン!!』に出演し声優としてブレイクした『佐藤日向』、若手のホープとして着実に成長している女優『倉島颯良』、TV番組「おはスタ」のおはガール『岡田愛』……とここで、うん? この流れはつい先日も読んだ覚えが!? と気付いたアナタ、実に鋭い!
【2ndシングル『Choice』リリース記念】 “可愛すぎる女子高生シンガーソングライター”『山出愛子』って!?
そう、つい先日このMJプレミアムにご登場いただいた、可愛すぎる現役女子高生シンガーソングライター『山出愛子』と同じく、各方面で活躍するスーパーレディーを多数輩出してきた成長期限定ユニット『さくら学院』出身の若手女優として、現役女子高生ながらすでに2本の主演舞台を経験しているのが『黒澤美澪奈』その人である。今回はそんな彼女が1月25日より開演する舞台『暗くなるまで待って』に出演するということで直撃! 舞台への意気込みはもちろん、幣誌を参考に好きなメンズファッションを選んだ「黒澤美澪奈の MY BEST STYLE TOP3」に、休日の過ごし方まで色々と聞き出した次第。舞台鑑賞前にまずはご一読あれ!
——まずは自己紹介からお願いします。
黒澤美澪奈(以下:黒澤) 「高校2年生・17歳の黒澤美澪奈です! 特技は水泳で、日本水泳連盟泳力検定1級を持っています! 基本的には明るい性格だと自認していて、よく”顔(表情)がうるさい”と周囲から言われます(笑)。よろしくお願いします!」
——『天才てれびくん』のてれび戦士時代、さくら学院時代と黒澤さんの代名詞となっていた“(顔が)うるさい”が健在で安心しました(笑)。
黒澤 「“うるさい”は最高の褒め言葉でございます!」
——さて、1月25日から公演がスタートする舞台、『暗くなるまで待って』に出演するとのことですが、舞台のお仕事は、2018年1月に公演された主演舞台『Metal Opera ~ミレニアム桃太郎~』(以下メタ桃)以来ですよね。
黒澤 「そうですね、ちょうど1年ぶりになります」
——本作は1966年にフレデリック・ノットが書き下ろし、ブロードウェイで初演され、1967年には映画化もされた密室ミステリー作品で、サスペンス劇の傑作とも呼ばれています。しかも演出は映画『バトルロワイヤル』シリーズの監督としても知られる深作健太さん! どんなお話なんですか?
黒澤 「凰稀かなめさん演じる盲目の女性・スージーが、ひょんなことから悪事に巻き込まれてしまいます。そこから彼女の家で巻き起こるサスペンス劇に、盲目の女性がどう立ち向かっていくのか? というお話になっていて、すごく刺激的な舞台になるんじゃないかなって思っています」
——基本的には家の中という1シチュエーションで展開していくんですよね?
黒澤 「そうですね。完全にスージー&サム夫妻の家の中で巻き起こる事件を描いていくので」
——公式サイトの登場人物紹介に黒澤さん演じるグローリアは、スージーを支える“可愛い少女”と説明されていました。実際どんな役でしょうか?
黒澤 「そんなんですよね〜”可愛い”って書いてあって、ホント恐縮です(照れ笑)。グローリアはスージー&サム夫妻と同じアパートメントの上の階に住んでいる女の子。母親がシングルマザーという家庭環境もあってか、下の階に住むサムと自分の父親を重ねて見ていて、憧れの気持ちを抱いていて。なのでその反面、妻であるスージーに対しては少し嫉妬の感情もあるようで……」
——なるほど。まだ本格的な稽古は始まっていないんでしたっけ?(※取材日は12月中旬)
黒澤 「そうですね、なのでグローリアのサムに対する気持ちがLOVEなのかLIKEなのかは、これからの稽古を通して、見えてくるんじゃないかなって」
——なるほど〜。個人的にはぜひLOVEの方で、恋する黒澤美澪奈を見せていただきたい! ちなみに本作に出演するに至った経緯を教えてもらえますか?
黒澤 「今回はオーディションではなく、プロデューサーさんから「一度会いたい」とお声をかけていただきまして、そこでお芝居や舞台が好きだっていう自分の想いの丈を全部お伝えした結果、グローリア役を頂いたという流れですね」
——さくら学院卒業後に出演し、殺陣に挑戦した『ミレニアム桃太郎』(以下ミレ桃)、さらにライブパフォーマンスが一体となったメタ桃と一風変わった作品が続きましたが、本作はザ・舞台といった感じでまた全然勝手が違いそうですね。
黒澤 「ミレ桃もメタ桃も殺陣や歌があったりしましたが、今回はお芝居のみのストレートプレイなので全然違いますね。さくら学院の舞台『秋桜学園合唱部』もなんですが、今までは歌で表現するということが多かったんですよね。それをお芝居だけで、どこまで表現できるのかな? っていうのはすごく楽しみな部分です」
——しかも元・宝塚歌劇団の宙組トップスターである凰稀かなめさん、歌手・俳優として活躍する加藤和樹さんなどなど、かなり濃いキャストに囲まれて。
黒澤 「まだご挨拶させてもらったくらいなんですが、すごい役者さんたちの中でお芝居をさせていただくので緊張しています(汗)」
——今回の役を演じるにあたって、どのような役作りを考えていますか?
黒澤 「グローリアは私よりも年下になるので”いかに幼さを出していけるか”が自分の中での課題になっていて、「なぜ原作者がこの作品にグローリアという少女を登場させたのか」をしっかり考えなくてはと思っています。そのために出来ることがまず見た目からかなと。舞台の袖から出てきた瞬間に観客の皆さんから「子供が出てきたな」と思われるように、見た目も華奢な方が幼く見えるかなってことで体力作りも兼ねてシェイプアップも頑張っています!」
——マイナス◯kgなど、目標があったりするんですか?
黒澤 「特に目標は決めていませんが、キレイかつ可愛い姿で舞台に立てればいいかなって思っています(笑)」
——それ大事! さて、今回は東京、兵庫、名古屋、福岡の4都市での公演というのも、黒澤さんにとって初の経験なんじゃないでしょうか。
黒澤 「さくら学院も地方公演やライブツアーはなかったですし、ミレ桃もメタ桃も池袋芸術劇場のみだったので、4都市回れるっていうのがすごく楽しみ♪ しかも私の地元・愛知県の名古屋もありますし、兵庫と福岡は初めて訪れるので、こうして仕事で行かせてもらえるのが嬉しいですね!」
——今回の初・地方公演など、これからどんどんと新たな経験を積んでいくことになるかと思います。今後はやはり演技のお仕事がメインに?
黒澤 「そうですね。演技のお仕事を中心にやっていければと考えてはいますが、最近は声のお仕事のレッスンも受けさせて頂いているので、アニメのアフレコや朗読劇なども興味がありますね。これまで表情や体を使って表現するっていうお仕事は経験してきましたが、声だけで表現するってすごく難しいことじゃないですか? なので、自分がどこまでできるのか、役者としての幅が広がるように色んなモノに挑戦していけたらなって思っています!」
——深作健太監督も、過去に朗読劇の演出を掛けているので、今回の舞台出演が良いアピールになればいいですね。
黒澤 「はい!」
——なにはともあれ、まずは舞台が楽しみ。やっぱり舞台って他のお仕事とは違いますか?
黒澤 「舞台は私が経験してきた他のお仕事に比べて、公演が始まるまでの作り上げていく工程・期間が長いというのはありますね。私自身も、そのみんなで力を合わせて“成功させる”という目標を共有しながら過ごす時間というのがすごい好きで、『秋桜学園合唱部』の時も稽古場が楽しくて離れなくなかったくらいでしたので(笑)」
——そもそも、さくら学院も転入から卒業まで、メンバーと一緒に何年もかけて“スーパーレディーになる”という夢を共有しながら進んでいくというスタイルでしたから、染み込んでいるのかしれませんね。ちなみに黒澤さんは、アドリブを要求された際の瞬発力の早さに定評がありましたが、今回もそういった場面は見られそうですか?
黒澤 「どうでしょう? 他の役者の皆さんがどういう感じで(演技して)くるのかまだ分かりませんが、もしかしたらあるかもですね。でもそれよりも、今回はすごい役者さんたちに囲まれているので、その中で色んなモノを吸収し、咀嚼して新たな黒澤美澪奈を表現していけたらなって思っています!」
——では、舞台のお話はこの辺で一旦終了。続いては、MJらしくファッショントークもしちゃいましょうか。12月10日発売のMJ1月号では、巻頭企画として全国スナップの特集を組んでいます。そこで、今回は現役JKの黒澤さんに幣誌をご覧になっていただき、掲載されているスナップ写真の中から、どの人のファッションが好きか教えてもらいたいと思います。題して「黒澤美澪奈の MY BEST STYLE TOP3」!
黒澤 「オォ〜!! 男性ファッション誌ってあまり読む機会がないので、私にどれがオシャレなのかって分かりますかねぇ(困惑)」
——そこは独断と偏見で問題ございません! そもそも女性ファッション誌は読むんですか?
黒澤 「ヘアサロンなんかで出された雑誌を読んだりするくらいですかね。でも、高校生になってメイクに興味が出てきてメイク道具も集めるようになりました!(ドヤ顔)。とはいえ自分ではあまり分からないので、そういう時に雑誌を参考にしています!(なぜか再びドヤ顔)」
——オォ〜、アノ『おそ松さん』大好きっ子だった黒澤さんが、メイクに興味を持つほどJKっぽくなっているとは!(驚愕)
黒澤 「安心してください! 今でも普段使っているクリアファイルは『おそ松さん』ですし、3月の劇場版アニメも楽しみにしていますので♡」
——安心しました。アニメ好きは変わらず?
黒澤 「むしろ高校でアニメ好きの友達が増えて、その影響から以前よりも色んな作品を観るようになりましたね。学校でも語り合ったりと、充実した高校生活を送っております♪(笑)」
——最近の推し作品は?
黒澤 「最近は文スト(『文豪ストレイドッグス』)とかヒロアカ(『僕のヒーローアカデミア』)がキテますね」
——そうなるとさくら学院の後輩、麻生真彩さんとも好みが似てそうですね。
黒澤 「そうなんですよ! この間も文ストの(中原)中也の缶バッジをあげました♪」
——そんな、すっかりアニメクラスタになった黒澤さんですが、男性のファッションって気になります?
黒澤 「これを言っちゃうとソレまでなんですが、その人に似合っていればイイんじゃないかなって。でも気にはしますよ! 最近だと、ロングコートを着ている人がカッコいいなって……。あっ、こういう感じで帽子とか小物にこだわっている人が好きですね」
——この方はスタイリストさんですね。適度に着崩した英国カジュアルということでチェック柄のチェスターコートにハットでキメています。このコートは〈タリアトーレ〉というブランドでお値段は10万円くらいですかね。
黒澤 「え〜!? 10万円もするんですか!?」
——まぁ、ファッションのプロですからイイ服も着てますって。黒澤さん自身はファッションのこだわりってあります?
黒澤 「小・中学生時代は、お仕事と学校の勉強であんまり服を気にする時間っていうのがなかったんですが、高校生になってからは母と一緒に買い物に行くようになって、ようやく自分の好きなファッションのテイストっていうのが何となく分かってきたところですね。最近は大人っぽいモノトーンが気になっているんですが、何故か青を買いがち(笑)。先日もジーンズに合うニットが欲しくて買い物に行ったら、イイなって思うのが青ばっかりで(苦笑)」
——確かに黒澤さんには青のイメージありますよね。さて、そんなこんなで探してもらっていますが、他に素敵なオシャレさんは見つかりました?
黒澤 「ニットとシャツの重ね着とか清潔感があって好きなんですよね! どちらかというと大人っぽい雰囲気の方が好みで、パンツはスキニーとかをさらっと着こなしているとイイですよね。これ、一般の方々なんですか? みなさんオシャレですねぇ〜。(MJ1月号 P55:天沼佳久さんを指差しながら)あっ、このGジャンとパーカの重ね着の人、カッコイイ!」
——〈フリークスストア〉という人気セレクトショップの方ですね。ちなみにご覧になっている内に気付いたかもしれませんが、ほぼ8割以上がヒゲを生やしています。黒澤さん的にヒゲはアリ? ナシ?
黒澤 「たしかにみんなヒゲだ! 個人的にヒゲはキライではないですね。私の場合、事務所の先輩である福山雅治さんしかり、憧れの対象っていうのが基本的に年上の人ばっかりですし、アリです」
——まさにグローリア役にピッタリじゃないですか!
黒澤 「そうなんですよ〜自分でも共通点があるなって思いました。あ、この茶色のコートの方もイイですねぇ〜。着こなし自体もすっきりしていて、長すぎないコートからスッと伸びる細身のジーンズが似合っていますし」
——今度は一転、クリーンで好感度高めですね。
黒澤 「やっぱり色使い、小物使いが上手い人はオシャレに見えますね。しかもそれが青ならなおよしって感じで(笑)。ちなみに小物だと帽子以外にマフラーも好きです♡」
——なんだかここまでで選んだ人を見ると、Gジャンとパーカ、ニットとシャツのレイヤードに、コート、帽子、マフラーとか2次元キャラが着ていそうなファッションの匂いがしますね(笑)
黒澤 「それはあるかも!?(笑)」
——ですよね(笑)。ちなみにMJのメインターゲット層は30歳前後なんですが、黒澤さんから見て“オジサン”って何歳くらいを指しますか?
黒澤 「う〜ん……(ペラペラとページをめくりつつ)ウチの父が50代なんですが、世の中には同い年くらいでも若くってオジサンには見えないような人が結構いますからねぇ。実年齢っていうのは、あんまり気にならないですね。あ! あ!(MJ1月号 P95:橋谷雅之さんを指さしながら)スタイルや髪型、ON/OFFどちらのファッションも好きです!!」
——急に大アタリが出ました(笑)。イイ感じに日焼けした遊び上手な広告代理店勤務32歳! ビズスタイルは高級インポート、プライベートはアスレジャーな着こなし。たしかにスッキリしていて、小物や足元にまで気を配っていそうだけど、クラッチバッグは好みの分かれるところですが……。
黒澤 「あ〜、たしかに! 私自身、普段から荷物が大きくて何でもかんでも持ち歩くタイプなので、「そんなに荷物が少なくってイザという時に大丈夫!? 忘れ物してない?」って心配になっちゃいそう(苦笑)」
——目線がJKじゃなくて完全にオカン(笑)。というワケで、見事に「黒澤美澪奈が選ぶ MY BEST STYLE TOP3」に選ばれたのは、こちらの3名でした。おめでとうございます!!
黒澤 「おめでとうございます!!」
——ではでは、舞台のお話もファッションのお話もしっかり聞けたので、あとは近況報告をチョロリと。
黒澤 「そうですね〜最近の休日は……基本的に勉強していますね。そろそろ将来の進路について考えなければいけない時期が近づいているので、漢字検定や英語検定を受けたりとか。どちらも準2級は持っていたので、高校生活中に英検は2級を、漢検は準1級を取得できたらイイなとは思っています」
——どんだけ真面目なんですか! もうチョイ普通にJKっぽいこととか、してないんですか? 放課後にゲーセンでプリクラ撮ったり、スタバでダベったりとか。
黒澤 「う〜ん、あまり流行に敏感な方じゃないので、タピオカミルクティーとかチーズドッグとかチーズタッカルビとか、まだ食べたこともないですし……」
——あっ、流行に敏感じゃない割に意外と知ってるんですね、チーズドッグとか(笑)
黒澤 「そりゃあ、知ってはいますよ! なので、勉強以外の休日の過ごし方っていったら、撮りためていたアニメやドラマを観たりとか……」
——今度は休日のOL感! で、どんな作品を観ているんですか?
黒澤 「マネージャーさんから、今回共演させていただく加藤和樹さんの出演作のDVDもたくさん借りているので、それを観て勉強しています!」
——やっぱり真面目(笑)。でも羨ましいですね、『仮面ライダーカブト』の仮面ライダードレイク、『轟轟戦隊ボウケンジャー』のボウケンレッド、『仮面ライダー龍騎』の仮面ライダーナイトと共演ですもんね!
黒澤 「私的には、そんなアクションのお仕事も経験してきた先輩の皆さんが稽古前にどんなアップやトレーニングをしているのか、そこをよく見て、しっかり盗んで帰りたいなと考えています」
——成長するための良い経験がたくさん得られそうで何よりです。では、最後に読者へのメッセージをお願いします。
黒澤 「今回の舞台はすごく豪華なキャストさんたちに囲まれたなかで、自分自身が大きくスキルアップできる場だと思っています。この機会にひと回りもふた回りも成長できるように頑張りますので、ぜひ舞台を観に来ていただければ嬉しいです! あとよかったら、私の応援もよろしくお願いいたします!!」
——ありがとうございました!
黒澤美澪奈 出演舞台
作:フレデリック・ノット 演出:深作健太
出演:加藤和樹、凰稀かなめ、高橋光臣、猪塚健太、松田悟志、黒澤美澪奈ほか
東京公演 1月25日(土)~2月3日(日) @サンシャイン劇場
兵庫公演 2月8日(金)~10日(日) @兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
名古屋公演 2月16日(土)・17日(日) @ウインクあいち
福岡公演 2月23日(土) @福岡市民会館大ホール
公式サイト http://wud2019.com
【黒澤美澪奈/くろさわ みれな】
2001年5月22日生まれ
特技:水泳
2015.5~2017.3まで、アミューズ所属の成長期限定ユニット『さくら学院』のメンバーとして活動。グループを卒業後は、BSフジで放送中の子供番組『サンリオキャラクターズ ポンポンジャンプ!の主題歌『ポンponジャンプ!』を担当。また2017年に『ミレニアム桃太郎』、2018年に『Metal Opera ~ミレニアム桃太郎~』と、若干16歳ながら2度にわたって主演舞台も務めた。現在は高校生活と役者としての活動を両立中。