良きあの頃を感じさせる”ノスタルジックさ”を合わせ持った80年代アイドルを復活するためのプロジェクトがスタート。主役は近年のアイドルブームを牽引し、来年で結成10周年を迎える“東京女子流”の 新井ひとみ。
“東京女子流の新井ひとみ”とは別人格の“新井ひとみ”の本質に迫ったキャラクターで、80年代に人気となったTVアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』の主題歌「デリケートに好きして」でデビュー。
「あたなと寄り添う青春回顧」をキャッチコピーにファン(親衛隊)とともに、チャレンジするとともに、作り上げていく“新しい新井ひとみ”はどんな形で進んでいくのか?
本人に迫ってみた!!!
写真/河野優太
――今回『80年代』をテーマとしたプロジェクトということで。ひとみさんはまだ生まれていないですよね?
「そうですね。私は生まれていなかったですね。」
――ちなみにお父さんとかお母さんに聞いた話で80年代のイメージはあったりしますか?
「バブルとかはよく聞くんですけど。今回のプロジェクトをやるということで、80年代って、流行った言葉とか何かあるかなって、両親に聞いたら“こういうのがあるよ”って教えてくれたんです。お母さんモロ世代だわって言ってて」
――当時流行ったものの話とか聞いたりしましたか?
「母からはあまり聞いたことないんですけど、お父さんが中森明菜さんの曲などをよく聞いてたと言ってたんですけど、でも自分で調べることの方が多いですね」
――自分で勉強したことが多いんですね
「今回歌わせてもらうことになった『デリケートに好きして』をスタッフさんが私が歌ったら似合うんじゃないっていうところからはじまって。そこから曲のことと80年代のカルチャーとかを調べているうちに、コレをやったら楽しんじゃないかなとか、私からもコレをやってみたいなものが膨らんできて、相談していくうちにいろんな方が携わってきてくれて(笑)」
――80年代には、楽しそうなものがたくさんって感じだったんですね
「最初は、ひとつの企画だったんですけど、どんどん大きくなっていってデビューすることになりました。なので、やっぱりやるからにはいろんなことを調べて面白いことをね、たくさん発信していければいいな、って思っているので今絶賛勉強中でございます」
――調べている中でもっとも興味沸いたことは?
「一番興味沸いたことは、自分自身がやっぱり歌って踊るっていうこともあって、当時の人気番組『ザ・ベストテン』の映像をよく見ましたね。中継のなかで、今じゃあり得ないような、ビルの掃除のときに使うクレーンみたいなのに乗って歌ってたりとか」
――いわゆるゴンドラってやつですかね?
「ゴンドラですね。乗って歌ってたりとか。今じゃ難しいと思うんですよね。窓掃除している人が使っているのは見ますけど、あれはプロじゃないですか。なので、歌手が乗りながら歌っているって今は見ないですし、最近は中継とかもあんまり危険じゃない場所でやるじゃないですか。だからそういうのが場面などは印象に残っていますね。おもしろいなって思うとともに“誰が一番に目立つか”みたいなことを番組の中で競っていたのかなと。だからこそすごく目立つセットが多かったですね」
――当時がうらやましい気持ちになったということですか? やってみたいことなどを生まれましたか?
「いいなって思いました。やっぱり。観覧車の中で撮るとかやってみたいなって。ちょっと想像ですよ。密室空間だし、ケーブルとかあるのでなかなか難しいと思うんですけどできないことを再現して困難だったなーって言うのを見てくださる皆さんには感じ取ってほしいと思いますね。だから今回のMVも仙台で撮ったんですけど、それも中継風に撮ったりしているのでそことかも当時の雰囲気に寄せていたりしているので楽しんでもらえたらと思います」
――当時の世界観を作っているという感じなんですね。今回リリースする『デリケートに好きして』の紹介をお願いします。
「はい。この『デリケートに好きして』は、当時流行ったアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』(1983年~1984年放送)というアニメの曲だったんですが、私のライブで一度だけ披露したときにとっても好評で。今の世代の楽曲に比べたら歌詞がシンプルで理解しやすいようになっているのかなと思いますし、曲調とかもゆったりしていて、使っている楽器も少なく、聞きやすいのかなと思います」
――ガチャガチャしない感じですか?
「シンプルに歌も聞いてもらえる、という感じですね。歌い方にもこだわっていて普段出さないような跳ね上がる感じとかを意識してレコーディングしました」
――当時のアイドルさんの楽曲を聴いたりもしたんですか?
「この曲ももちろん聞いたりしたんですけど、松田聖子さんの楽曲を所属しているグループ“東京女子流”のライブとかでもカバーさせてもらったときがあって。そこから普段でも聴くようになっていましたね。私は個人的に松田聖子さんの『夏の扉』って曲が好きなんですけど、フレッシュな感じで曲中でもフレッシュって言っているんです。とても元気をもらえる曲なのですごく好きで松田聖子さんは音域がすごく広くて低いところも味があっていんですけど高いところだと芯がある透き通る声をしていてカッコいいなと思ってよく松田聖子さんの曲を聴きます」
――歌を入れる時に、自分らしさを80年代らしさも加えつつ、どう表現しましたか?
「いつもの私自身はきっと歌ったら出ると思うんですけど、当時っぽくって言うのがなかなか難しくて。跳ね上げる“本当っよ↑”のところとか。いつもだとそんなにアレンジはしてないんですけど、2番の“好きして好きして好きして”の言い方をちょっとずつ変えたりしているのでそこにも注目してもらいたいなと思いますし、あとはAメロ、Bメロとかですかね一番苦戦したのは。跳ね上げる部分で」
――強弱がつけにくいですもんね。Aメロとかだと。
「サビだと、ツヤやかな感じに歌ったりしているのでAメロが一番この曲の中で別人格になったりしているんですよ。ダンスもだし、表情だったり歌い方とかも子供っぽい部分、サビのところはアイドルって感じで“お澄まし”している感じで歌って、間奏の部分とかはいつもの東京女子流の新井ひとみって感じでやってたりするんですけど、パフォーマンスの部分でも3つのパターンを楽しんでもらえたらなと思います」
――難しいハードルを設けていますね。『デリケートに好きして』のなかで、気に入っている歌詞、好きな歌詞はあったりしますか?
「そうですね。全体を通して、この曲好きなんですけど、先日、親衛隊ミーティングをしたときにおもしろくなりそうだな、というところを親衛隊のみんなに相談していっしょに作り上げたんですけど、ポイントは「好きして好きして好きして」のところ。ファンの方々と一緒に言えるところでもあるので。盛り上がると思いますし、私も楽しくなっちゃいそうです」
――大合唱みたいにひとつになれる感じですね。
「ほかにも、いたるところに“新井ひとみ”とか“ひとみ”とか入ってくるので、やっぱり声をいっしょに掛け合ったりすると、いっしょに作っている感があって楽しいですよね」
――80年代っぽさもありますね。
「当時のコールもすごい勉強しました。80年代のコールのなかでも、今ならどんなのがマッチするのかなって。やっぱりちょっとずつ変化していると思うので、だからどういうのがいいのかとか考えたときに“新井ひとみ”とか“ひとみ”って入っていたほうが初めて聞いた方が“ああひとみさんなんだって”って覚えてもらえるようにたくさん入れちゃいましたね」
――初めてこられる方でもわかるようにと。
「あとは、親衛隊のみんなも係を決めて、ひとみの大好きなところをツイートする係とか、毎日“新井ひとみ”を付けてツイートする係とか、みんなにお願いしていて(笑)。みんなで“新井ひとみ”を作り上げていく一体感を感じるのとともに、感謝の気持ちでいっぱいですね。さらに初めてきた方とかはコールわかんないってことがあるんですけど、コールを教える係をお願いしています!」
――スポーツの応援みたいですね
「楽しいですよ!!!!」
1983年に放送開始したアニメ「魔法の天使クリィミーマミ」のオープニング曲として起用されていた、世代にはゾクゾクが止まらない当音源をカバー!