2020.03.27 Fri UPDATE GIRL

80年代の香りを現代に!新井ひとみが創出した令和版『少女A』

東京女子流・新井ひとみのソロプロジェクト第二弾は『中森明菜』をカバー。

昨年始動した80年代アイドルを復活するためのプロジェクト。彼女が持つポテンシャルを最大限に活かし、古き良きアイドルの雰囲気を再び現代に甦らせた。

第一弾は80年代に人気となったTVアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』の主題歌「デリケートに好きして」をカバーして、話題を呼んだ。

第二弾となる今回は前回とは一転、クールでカッコいい雰囲気をまとう中森明菜の『少女A』を披露。果たして、どんな新世界へといざなってくれるのだろうか。

Photo/Hananojyo(Q+A)

 

ファンと一体になってつくる『新しいひとみ』【東京女子流・新井ひとみ 新プロジェクト発動インタビューPart.1】

“新井ひとみ”は三重人格!? 80年代アイドルを回顧するアイドルカルチャー再び【東京女子流・新井ひとみ 新プロジェクト発動インタビューPart.2】

 

――今回にリリースする2曲目は『デリケートに好きして』とは一転、かっこいい『少女A』ですが、どんな経緯でこの曲に決まったのですか?

「去年、『デリケートに好きして』をリリースさせていただいたんですけど、そこからライブのときとかでは『デリケートに好きして』とうしろゆびさされ組さんの「渚の『……』」などが明るくてPOPな曲を歌わせていただいて、皆さんで一緒に掛け声だったりとかしやすい会場を作ってきたんです。親衛隊のみんなも“明るい楽曲でやっていくのかな”って思ってたと思うんですけど、私自身をガラッとギャップをもたせてやりたいなぁと思っていて、さらにそのこと自体もみんなにも楽しんでもらっちゃえって感じで。そこで『少女A』を選びました。私も少女Aを挑戦してちょっと楽しんでみたいなと思ったこともあって」

 

――最初にみなさんの前で披露したときはどんな感じでしたか?

「“おーっ”みたいな(笑)。みんなの知っている曲が流れたので、最初はBGMかと思ったらしくて。何も言ってなかったので、“新曲を発表します”とか、“やりまーす”とか。最初はびっくりしてたらしいんですけど、イントロが長いんで、ずっと聞いてるうちに“あ、『少女A』だ”ってなっていった感じですね。ザワつき感もあって、私もみんなも楽しんだ瞬間になったと思います。私もマイクを持って出てきたものですから、みなさん“えーっ”ってなって(笑)。1回目に披露したときはアクシデントで声が入らなかったんですよ。でも、ライブ終わってアンコールをいただいたんで、そこでちゃんと歌えました。そういう意味では、初披露は思い出に残る曲になりました」

 

――実際に歌ってみて、どんな印象ですか? 難しかった部分、自分に合っている部分などありましたか?

「原曲は中森明菜さんが歌われているんですど。映像だったりとか歌っていうのをたくさん拝見させていただきながら“私なりの『少女A』を歌ったらこうなります”というポイントを探しました。どうやって伝えようかなって思ってたときに “知らなさすぎるのあなた”という部分の“あなた”のポイントを重点的に目線だったりとか手の身振りを意識して、身振りで強さを表してみました。曲が終わった後、私の場合、自己紹介が入ったりするんですよ。曲のカッコいい締めと自己紹介のギャップ、さらに“みんなの心におじゃま虫~”っていうときの笑顔とのギャップが、異様というか、コントラストを意識して。ライブパフォーマンスは中森明菜寄りではなく、“私の『少女A』”はこうだ、というのを目いっぱい表現しています」

 

――.歌うにあたり中森さんのことを研究したと思うんですが、どんな印象でしたか

「デビューしたての頃は、すごい可愛らしかったりするんですけど、徐々にカッコよくなっていって、歌ってるときとプライベートのときとかはまた違っていて、そのコントラストに憧れたりします。歌ってるときはカッコよくてキメキメで、プライベートのときは可愛らしい「エヘッ」っていう笑顔が出てきたり。オンとオフのギャップがまたたまらなかったりします」

 

――歌詞の中でひとみさんのお気に入りのポイントを教えてください。

「“そんなのどうでも関係ないわ 特別じゃないどこにもいるは私少女A” というサビの最後の部分なんです。サビは“じれったい、じれったい”という部分を爆発させているのに加えて息継ぎもしてなくて最後に“特別じゃないどこにもいるは私少女A”ともう1回いってるんですね。力強さと儚さを自分の中で追い込んで追い込んで歌っていて。ポイントかな」

 

――プライベートで“じれったい”と思うことってありますか?

「そうですね、ソロプロジェクトを始めたことで、私の思うこと、感情、意見をたくさん持てるようになり、グループ(東京女子流)でも発揮できるようになったというのは、自分の中のひとつ成長だと感じていて、話し合いのときでも物事を言えたりするようになったんです。でも、そんななかでもやっぱり“どうなのかな”と、目配せして“言う?”“言わない?”みたいな場面もあって。“あーもう、じれったい”って感じるときがあります」

 

――ご自身が思うこと、感情、意見が形になることもあるんですね。

「“コレどうかな?”“あっいいんじゃない?”といった感じで、みんなに賛成してもらうことは増えました」

 

――ソロになって良かったこと、新しく成長したところになったんですね。

「はい」

 

――もう一つ歌詞のなかに“私は私よ”という部分がありますが、“私は私よ”ってなってしまうことって何かありますか?

「“私、変わってるな”って思うことは日常茶飯事で起きてるんですけど(笑)。う~ん……。あ、この世界じゃなくてもう一つの世界を持ってることですかね??? ときどきみんなといるのに、たまに別の世界にいっちゃうことがあって……。その世界ではひとりでライブしてたりとか、ライブ中にも関わらず遊びに行ってたりとか。想像が膨らんじゃうとその世界に行っちゃうんですよ。ひとりでライブをしていて、お客さんがたくさんいるんですよ。歌を歌ってたんですね、そしたらこっちの世界でも歌を口ずさんじゃっていて。“ひとみ、ひとみ”って声かけられて“えっ?”みたいな。“歌を歌ってたよ”といわれて戻ってくるんです。そういうことが多々あって。あと別の世界にいってしまうと目がどっか行っちゃうんですよ、でメンバーから見られてると“はっ、別の世界にいってた”“だよねー”というやりとりが発生してます(笑)」

 

――人格は同じなんですね?

「同じです。同じなんですけどどっか行っちゃうんですよ。(笑)でも楽しいですよ」

 

――ほんとに「私は私よ」みたいな話ですね。今回の曲のMVの見どころを聞かせてください?

「レコーディングと一緒に撮っていて。普段のレコーディングだとAメロ、Bメロ、サビと分けて録音するんですけど、この曲はレコーディングもMVも一連を通して“バーっ”て撮りました。なので手振り身振りとか、すべてひとつにつながっていて1つの作品みたいになってるんです。私自身、力強く最後まで全力でやっていて、収録中にリボンが飛んだりしているんですけど、それもそのまま映っているんです。MVならではの声の感じだったりとか、すごい力強さとかもMVで感じられるんじゃないかなと思っていて。MV、CD、DVD、アナログ版配信ていうので全部テイクが違っていて、すべて違う音、声、歌い方が入っているので、どれを聞いても楽しめると思います。間違えてもズレても“そのままでいくよ”とディレクターさんから言われていたので最初はドキドキしてたんですけど、やってるうちに“やったるでしょ”ってみたいな感じでもう楽しみながら、みんなと生バンドでやらせていただきました。なかなかない経験でしたね」

 

――リアルなが映像に詰まってるという感じですね。第二弾となる『少女A』の衣装はどんなポイントがありますか?

「中森明菜さんと松田聖子さんの雰囲気に、新井ひとみのイメージを混ぜてた感じでお願いします、とお願いして作っていただきました。松田聖子さんのデビュー当時の清楚で白ワンピースを着てる映像を見たときにトキめいちゃって、ワンピースは着てみたいなっていう思いをずっと持っていたので伝えて。中森明菜さんのイメージはかっこいいイメージ。なので、おふたりのカラーを合わせた感じの淡い紫にしてもらいました」

 

――もう1曲『ひとみ降臨』というイントロが収録させていますが、どんなコンセプトで作られてるんですか?

「チャラン・ポ・ランタンの小春さんに作っていただいたんですよ。東京女子流のとき、チャランポランタンさんと一度対談をさせていただいたご縁で、ライブに行かせてもらったんです。ご挨拶のときに、私がソロをやらせていただくことが決まっていて、お話をさせていただいているうちに、小春さんが“めっちゃいいじゃん、面白そうじゃん”と共感いただいたのが経緯ですね。曲を作っていただけませんか?と相談したら快く引き受けてくださって。デモが届いて、聴いてみると小春さんアコーディオンが効いていてアラビアンな雰囲気が満点。私のツイッターだったりとかホームページだったりとかをたくさん見ていただいたので、レトロでオリエンタルな感じの曲が完成しました」

 

――今後もプロジェクトは続いて行くと思うんですけど、今後はやってみたいことってありますか?

「私の願望、夢でもあるんですけど、オリジナル曲を作ってみたいなぁっていうのがあります。松田聖子さんに憧れていて、松田聖子さんの曲って“風”とか“南国”をイメージさせる曲が多いので、そんな感じのオリジナル曲を歌ってみたいなって。楽曲聴いて、東京じゃなくて沖縄とか海外の海が浮かんでくる感じ。人が憧れるような、聴いてて、あ、行ってみたいなと思うような歌詞がいっぱい詰まっている感じのいいなぁって思います」

 

――最後に読者さんに何かメッセージをお願いします。

「今年、目標として“バズライトイヤー”という言葉を掲げていて。“ライトイヤー”という言葉が英語で天文学で用いられる距離単位「光年」を意味しているんですけど、宇宙ってすごい可能性に溢れていて、未知に溢れてるじゃないですか。私もそんな楽しさとか、ワクワク感だったりとかを色々ライブを通して、創出していけたらいいなって思って。毎回違う感じのワクワク感をみんなに与えていけたらいいと。そんな1年にしたい、という思いも込めてこの目標にしました。今年は“ナウでマブイ”存在になれるように1年頑張りたいと思いますし、みんなにも楽しい1年を感じてもらえたら、私のライブでもっと楽しくなれるように頑張りたいと思いますのでぜひライブにも遊びに来ていただけたら嬉しいです。去年11月にデビューシングルを出させていただいて親衛隊のみんなにはチラシとか、はっぴ、鉢巻紙テープとかすごいたくさんのことをやっていただいて私だけではできないことを親衛隊のみんなにはやってもらいました。恩返しをするとともに、もっとみんなでいっしょにいい思い出が作れたらいいなと思います。ぜひ面白そうだなって思ったら遊びに来てください。よろしくお願いします」

 

新井ひとみオフィシャルホームページ

『少女A』

【CD+DVD】3,000円(税抜)AVCD-94806/B

少女A

【CD】1,000円(税抜)AVCD-94807

« 一覧

キーワード

関連記事

最新記事