Logical Fashion

2015.09.25 Fri UPDATEREGULAR

「キメすぎ」なアイテムの攻略法

最近ハットにハマって、色々買いあさっています。

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こちらは国内のブランドKAZUYUKI KUMAGAIが「HAT MAKER KIJIMA TAKAYUKI」に別注をかけたハット。去年あたりからのロングブリムハットの流行を受けて、市場は魅力的な帽子で溢れています。普段あまり被らない私も今年ばかりは色々手を出して、毎日の様にハットを愛用しています。

「でもハットって”キメてる”感じがして、抵抗あるんだよな・・・」

そんな風に考えてハットを敬遠しがちな方もいるかと思いますが、ご安心を。今日はハットの選び方について解説します。

 

▼キメすぎな印象は、どこかに「ラフさ」があれば緩和される

確かにハットってどこか「キメすぎ」な印象になりがち。

「・・・マジシャンっぽくねえか?」
「カッコつけすぎかな・・・?」
「無理してる感じがする・・・」

着用してそんな印象を受けることも多いと思います。何故ハットを被るとキメすぎになるのでしょうか?それは簡単です。前回も説明した通り、コーディネートは「ドレスとカジュアルのバランス」が重要です。「ドレス」に寄りすぎると格好つけすぎて「キメすぎ」な印象になりますし、逆に「カジュアル」に寄りすぎると野暮ったすぎて「ラフすぎ」な印象になります。
このバランスが重要なのです。

ハットは紳士のアイテム。スーツやドレススタイルに合わせるものでもあります。「キメすぎ」な印象を助長するものです。また「顔の近く」「”頭”は服装の先端部分」と視線が集まる部分であることから、ハットの印象は他アイテムと比べて大きいものです。「帽子」を被るとそればかりが目につき、コーディネート全体の印象がガラリと変わることがよくあります。それは視線が集中する目立つ箇所であるからです。目立つ箇所のアイテムは慎重に選ぶ必要があるのです。

ではどんなハットを選べば「キメすぎ」になりにくいのか?それは「適度にラフさが入った」デザインのものです。

例えば上述した最近私が購入したハットを見てみましょう。

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圧縮ウールを使ったロングブリムデザインは「キメすぎ」ともとれますが、実は被ってみると意外と印象は柔らかい。素材自体にコシがなく、ツバ部分がクネクネと波を打つようなデザイン。ハットの先端部分も形状を維持せずフニャフニャと柔らかく変形します。ドレスなハットによく見る「ピシッ!」としたコシのある印象ではありません。

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またツバ部分は切りっぱなしになっていたり、大胆に縫い目が走っていたりとデザインには適度に粗々しい「ラフな印象」があります。

「合わせやすいハット」はこんなデザインです。ツバもピシッとシワがなく、形状も綺麗に崩れることもない、「綺麗すぎる」デザインは「キメすぎ」な印象を受けがちです。

例えばツバがフニャフニャと波打つ形状だったり、縫い目があったり、何でも良いのですが「ラフな印象」「粗々しい作り」があると「キメすぎ」にはなりません。

ピシッと綺麗にプレスしたドレスシャツよりも、シワが寄ったリネンシャツの方が使いやすかったりするのと同様で、どこかにカジュアルな要素が入ったドレスアイテムはどんなスタイルにもハマりやすく、また抵抗なく着用できるものなのです。

 

今年ハットが大流行。色々あって迷うと思います。もちろんピシッと「ドレスな」印象のハットを上手に合わせるコーディネート法なども存在しますが・・・慣れていない人は上記を参考に、「ラフな印象がプラスされたハット」を選んでみてはいかがでしょうか?

是非ご参考に!

 

 

PROFILE

ファッションバイヤー、ファッションブロガー。バイヤーとして年間数十のブランドの展示会に足を運ぶ傍、ブログ「最も早くオシャレになる方法KnowerMag」を運営。感覚的だったメンズファッションの世界を「方程式」の様に論理的に語る内容が多方面から高い評価を得る。月額540円の有料メルマガ「現役メンズバイヤーが語る最も早くオシャレになる方法」では、有料メルマガのパイオニアである堀江貴文氏に次いで短期間で読者数ランキング4位をマーク。また9月17日に発売する書籍「最速でおしゃれに見せる方法」は予約段階ながらamazon全体での書籍売れ筋ランキングが最高3位をマーク。現在ブログやメルマガでの執筆の他「週刊SPA!」「WebNewType」「女子SPA!」「メンズジョーカー」や漫画「服を着るならこんなふうに」監修など多数の連載を抱えている今日本で一番忙しいファッションブロガーである(多分)。

 

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